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田植えボランティアの募集!【霞ヶ浦水源地の谷津田】

【田植えボランティア募集】
・霞ヶ浦の水源地である牛久市の谷津田で田植えボランティアを募集します!

・場所 5/29(土)、5/30(日)茨城県牛久市上太田
6/4(金)、6/5(土)  茨城県牛久市井ノ岡

※詳しい集合場所は申し込み後に、詳細をお送りします。

・時間 10:00-15:00 現地集合・解散
・締め切り 上太田 5/27まで 井ノ岡 6/2まで
・定員 各日20名程
・お昼ごはん 無農薬米のおにぎりは用意させていただきます。
・持ち物 汚れてもいい服、マスク、帽子、お弁当、飲み物
・こちらで用意するもの 田靴(申込時に靴のサイズを教えてください) おにぎり
・お申込み、お問合せ
下記、メールアドレスまで、お名前 参加人数 ご住所、田靴のサイズをご記入の上、お申し込みください。

アサザ基金

asaza@jcom.home.ne.jp

029‐871‐7166

NPO法人アサザ基金 担当 君嶋、太田 

 

鈴与株式会社「SUZUYOいいね!プロジェクト」

鈴与株式会社協働事業 SUZUYOいいね!プロジェクトとは?

牛久沼の水源地である谷津田の保全を図る取り組みで、2018年に始まったばかりのプロジェクトです。
この取り組みの舞台となる谷津田は常磐線沿線では最も東京都心寄りに残る自然豊かな谷津田ですが、谷津田周辺は市街化が進み、今も水源の森では年々宅地開発等が進むなど市街化地域に囲まれた陸の孤島のような谷津田です。
 大きな地図で見る

残っている谷津田も耕作者の高齢化の進行、地下水位が高く機械化された稲作では悪条件の場所が多くなり、耕作放棄地が年々増加傾向にあります。
さらに田んぼのまわりには人の手が入らなくなった森林ばかりになりつつあります。
これらの要因によって里山の生きものたちが暮らしにくい環境となりつつあります。
そこで、この取り組みでは 鈴与株式会社(企業)との協働による保全活動を柱として、周辺住民などと連携を図りながら、昔ながらの里山と人との関わりを再構築し、米作り、そして地酒造りを通して谷津田全体を保全するモデルづくりを行っています。

プロジェクトの特徴

取り組み現場の谷津田は都市化、市街化の波にさらされる里山保全の最前線とも言える地域です。この谷津田は市街化地域に囲まれた陸の孤島のような環境です。残っている自然環境を守るためには、広大なエリアの保全が必要で、それを実現するためには企業との協働だけではなく、周辺の市街地の住民の方など谷津田保全に参加していただく必要があります。そこでこの事業を核として保全再生を進め、谷津田保全に参加する人々の輪を広げることで、広大な谷津田全体の保全を実現していきます。

プロジェクトの効果

里山再生
この取り組みによって耕作放棄地となった谷津田とその周辺の森林整備などで約3000㎡程が再生しました。これから田んぼ周辺も含めて里山再生を進めていきます。
生物多様性保全
実施地は大きな谷津田の中でも一番湧き水が豊富な場所です。この条件を活かした生物多様性の保全をはかっていきます。
伝統産業との協働
再生した谷津田で平地の田んぼとは異なる谷津田の特性を活かす酒米作りを行っています。できた酒米は鈴与㈱の地元酒蔵に日本酒に醸造いただき、国内外でこの取り組みひとつの成果として活用いただいています。
地域活性化
上記のような効果を通じて、谷津田を中心に様々な活性化が図られます。

  田植え米成熟 稲刈り

活動内容

田んぼ再生のための踏耕から、田植え、草取り、稲刈りまで年数回のプログラムを開催、毎回50名程度の参加者とともに谷津田の再生、保全活動に取り組んでいます。各回のプログラムでは、チームワークを活かして無農薬無化学肥料の稲作による谷津田の保全、手入れされなくなり笹藪となった森林整備など里山再生のための活動を行っています。

アサザの絶滅に再生を誓う 私達の世界湖沼会議

「アサザの絶滅に再生を誓う 私達の世界湖沼会議」
~本会議では語られない霞ケ浦の真実~

日時:  10月14日 15:00~18:00
場所:  つくばイノベーションプラザ 大会議室(100席)
(ノバホールの隣です)
つくば市吾妻1-10-1 電話029-852-6789
TXつくば駅 徒歩3分  駐車場は近隣の有料駐車場

話題提供者:
飯島博 NPO法人アサザ基金代表理事
吉田寛 公会計研究所代表 千葉商科大学教授
安冨歩 東京大学教授

会場にお集まりいただいた皆様による自由討論
参加費は無料

霞ケ浦開発の運用開始以来、減少したアサザが今年ついに消滅しました。霞ケ浦のダム化は霞ケ浦導水事業によってさらに強化されます。このままでは霞ケ浦は死の湖となります。

世界湖沼会議では、「人と湖沼の共生」が議論されますが、福島第一原発事故による湖沼への影響についても厳しい現実を無視しています。アサザ基金が、再三会議のテーマに取り上げるよう要望したにもかかわらず拒否されてしまいました。プログラムから放射性物質というキーワードさえ消されています。
霞ケ浦の再生を実現するためには、主催者が議論したがらない不都合な真実に正面から向き合いオープンに議論することが不可欠です。

ご多忙の折とは存じますが、皆さんのご参加をお待ちしています。
また、お知り合いの方々、心ある方々への拡散をお願い致します。
NPO法人アサザ基金 事務局(諏訪)
029-871-7166
asaza@jcom.home.ne.jp

農業法人の設立について

アサザ基金の新たなチャレンジに皆様のご支援をお願いします。

アサザ基金の取り組みは、新たな段階に入ります。これまで皆様に御支援頂きながら進めてきた20年間にわたる取り組みの経験と実績を生かして、さらに大きな社会的課題の解決に向けチャレンジします。以前から取り組んできた霞ヶ浦や北浦、牛久沼流域での水源地保全再生事業を地域の産業として位置付け、10年以内に300ヘクタール規模、10事業地域以上に拡大し、さらに農業を社会の多様な分野と結び付け、湖沼や流域全体に社会や生態系に影響を及ぼす事業(持続可能な社会のモデル)へと発展させていきます。

 

霞ヶ浦等の流域全体に広がる深刻な事態、
水源地谷津田での耕作放棄問題に本格的に取り組む必要があります。

私たちがこのような決意を持つに至った理由があります。私たちは、これまで霞ヶ浦等の水源地で耕作放棄地対策を行って来ました。しかし、今後TPPや農家の高齢化、後継者不足等の社会状況の変化によってさらに耕作放棄地が急増し、事態がより深刻化することが予測されています。

流域全体に分布する数多くの谷津田が耕作放棄地になっていくと、湖沼の水循環が大きく乱れたり、水源地に生息してきた里山の生き物達に大きな影響を及ぼすことになるからです。また、荒廃によって谷津田の水田が持っていた治水機能が失われると、下流地域での洪水が増加する恐れがあります。もちろん、美しい里山の風景も失われます。

 

里山の命の箱舟、谷津田を流域レベルで守ります。

絶滅が心配されている里山の生き物の大半は、水源地である谷津田とその周囲に生息しています。メダカやホタルなど、数多くの生き物が、水源地周辺に身を寄せ辛うじて生き延びてきました。

それらの生き物達が生息地を確保する上で、地域の農業によって維持されてきた水田や小川、ため池などの水辺環境は極めて重要なものでした。特に、水源地では農薬の影響を避けることができたため、多くの貴重な動植物が生き残ることができました。しかし、これらの水源地谷津田での耕作放棄が進むと、水辺環境の維持が困難となり、周辺の里山環境にも大きな影響を与えます。

水田や小川などの水辺は放棄されると、草で覆われやがて枯草や土砂などに埋もれていって水面が無くなっていきます。水面が無くなると、メダカやホタル、カエル、トンボなどの生き物が棲家を失い、周囲の里山全体の生態系のバランスも崩してしまい、タカやフクロウ、キツネなどの高次の捕食者の生息も困難になってしまいます。

谷津田・湖

ウナギの復活も!目指します。

また、流域に広がる谷津田は最近絶滅危惧種となったウナギの重要な生息地でもあります。霞ヶ浦流域には、ウナギの生息地になる谷津田が数多くネットワーク状に分布していたので、日本一の天然ウナギ産地であったのです。ですから、この事業は霞ヶ浦のみならず日本のウナギの未来の命運を握る取り組みでもあります。

これらの谷津田を守っていかなければ、多くの生物が絶滅に追い込まれ、湖の再生も不可能になります。流域全体の谷津田ネットワークを何としても守らなければなりません。

 

農業の大規模効率化によって切り捨てられる谷津田や里山の農業

昨今の社会情勢の変化(TPP等)により、国内農業が大きな影響を受けることは、報道等をとおしてご存知だと思います。このような状況下で国は農業生産の効率化大規模化などの方針を示し、それらへの転換や投資を促しています。しかし、このような農業政策は大型機械や農薬、遺伝子操作などへの依存を強めることになるでしょう。

国の農業政策には、さらに大きな盲点があります。大きな社会問題となっている耕作放棄地の拡大です。耕作放棄地の全国での総面積は滋賀県と同じくらいあると言われています。それらの耕作放棄地の多くは、霞ヶ浦や牛久沼の流域にネットワーク状に分布する水源地谷津田のような面積が小さく泥深く大型機械が入れない水田です。

効率化大規模化を推進する農業の大半は、土地の広い地域に限られ、霞ヶ浦など水源地谷津田の様な効率化大規模化が困難な地域は除外されてしまいます。実は、これら条件の不利な地域ほど地域の生態系や水環境を支える上で大きな役割を果たしていることが理解されず、現在の政策では全く視野に入っていません。

 

企業や地域との協働による谷津田再生事業の実績を足がかりに
点から面へ、流域展開をはかります。

これまでも、アサザ基金では霞ヶ浦の再生に向けて、流域に数多く分布する谷津田の耕作放棄拡大を防止し水源地保全や生物多様性保全を図る取り組みを、企業や地域団体、住民と共に進めてきました。これらの取り組みは、地元の酒造会社や醤油醸造会社等との協働により、新たな地域ブランドの創出という形での地域活性化としても注目されてきました。しかし、それらの取り組みはまだ霞ヶ浦や北浦、牛久沼の各流域の特定の地域(点)としてのモデル事業の域を出ていません。

先述したように、今日の農業をめぐる環境は大きく変化し、耕作条件の不利な谷津田は、急速に耕作放棄が進んでいます。農業後継者の減少もあいまって、今後はさらに多くの谷津田の荒廃が進み、霞ヶ浦や牛久沼などの再生が困難な状況に陥る恐れがあります。

そこで、このような大きな社会問題の解決するために、私達は新たな体勢で取り組む決意を固めました。これまで企業等との協働で行ってきた谷津田再生事業での実績を生かして、活動の規模を点から面へと転換し実物大の社会モデルとして霞ヶ浦等の水源地保全を実現させるための事業を立ち上げます。この事業の推進役となるのが農業生産法人です。

 

水源地谷津田の特色を生かした
付加価値の高い農業生産システムの確立を目指します。

具体的には、流域に分布する谷津田での活動範囲を拡大するために、無農薬栽培で水源地の特色を生かした付加価値の高い米を生産し販売する事業を、農業生産法人によって推進します。アサザ基金には、これまで10年以上水源地に適した酒米の栽培を無農薬無肥料で行ってきた実績があります。良質の酒米の栽培には肥料分の少ない水、つまり水源地にある谷津田が適しています。最近は、良質の酒米の供給が酒蔵での需要に追い付かず、酒米不足の状況にあることから、私達が谷津田で生産する酒米にも十分な需要が見込めます。

また、ヒシクイ保護基金から引き継ぎ、18年以上の実績を持つ日本で初めての自然保護の産直米オオヒシクイ米の経験を生かして、産直米の生産も行っていく方針です。さらに、米以外の大豆、菜種等の栽培、田んぼの貸し出し制度オーナー制度や、首都圏に位置することを生かした里山でのエコツーリズムやグリーンツーリズム、バイオマスエネルギー、地産地消、エコカフェ、教育、福祉、地域づくり、アートなどの様々な取り組みへと展開していきたいと考えています。

 

生き物たちと相談しながら、生き物たちに評価してもらう農業を実現する。

今回農業生産法人として取り組む社会的意義は、水源地や生物多様性の保全を付加価値として持つ農産物の本格的な生産を行い社会に広く流通させることで、これらの価値を農業や社会全体に広く浸透させことにあります。霞ヶ浦など里山の生態系や生物多様性、景観等を維持すべき重要な価値として、社会全体で共有するシステムを実現させようというものです。これによって、トキやコウノトリ、オオヒシクイ、ウナギなどの生物が霞ヶ浦等の広大な流域全体に生息できる社会が実現されます。アサザ基金は、これまでもトキの舞う霞ヶ浦を目標に様々な取り組みを行ってきましたが、その実現に向け、さらに大きな次の一歩を踏み出します。

 

農業を社会の様々な活動と結び付けて、新たな価値を創造する場に。

私達は、アサザプロジェクトの20年間で培ってきた多様な分野とのネットワークを生かして、地域の農業を社会の多様な活動や分野と結び付け、その潜在的可能性を浮上させ、新たな価値を創造する場に変えていきたいと考えています。当面は、下記のような分野や人々と協働して取り組んでいく方針です。

・一次産業、農業、林業、内水面漁業、畜産業

・地場産業、酒、みそ、醤油など醸造業、煎餅や佃煮など加工業、魚粉・堆肥などの肥料製造業、BDF製造

・発電などのエネルギー産業

・企業、CSRとの連携、ビジネスモデルや技術開発

・観光、エコツーリズム、グリーンツーリズム、外国人向け日本文化体験

・スーパーなどの流通業、食品加工・販売、レストランなどのサービス業

・地方公共団体、小・中学校、福祉施設、研究機関

・グリーンコンシューマーとしての市民、企業

・NPO-全体最適推進のための企画立案・ネットワーク作り・調整機能を発揮する。

 

チャレンジし続けること、それがアサザ基金の社会的使命です。

農業生産法人による取り組みは、農産物をめぐる競争の中に飛び込むことでもあり、大きなリスクを伴うことも事実です。しかし、地域限定の理想郷(点)を所々作っていっても社会を本当に変えることは出来ません。アサザ基金は、これまで湖や里山から社会を変えるという理念の下、自然と共存する持続可能な社会の実現を目指して活動してきました。

この目標を実現するために、新たなチャレンジをしなければならない段階に入りました。私達は社会を変えるために、本格的な農業と同じ土俵に立ち、新たな価値を持って真っ向勝負を挑みたいと思います。

誰もが見離した条件の不利な農地を中心に、付加価値の高い農産物を生産し、水源地や生物多様性といった価値を共有する人々の輪を社会に大きく広げていく、誰もが出来ないと諦めていたことを、創造的な取り組みによって実現させる、イノベーションによって!

創造的な取り組みによってチャレンジし続けることがアサザ基金の社会的使命です。私たちは、これからも新しい現実を生産し続けていきます。私たちの新たなチャレンジへ皆様の応援をよろしくお願いします。

農業生産法人(株式会社)の設立についての質問や参加協力等は、アサザ基金の事務局へお気軽にお問い合わせください。

認定NPO法人アサザ基金 スタッフ一同

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七保小学校四年生 地元学の振り返り

七保小学校の4年生は、3年生から地元学をしてきました。3年生のときは、七保の山を歩き、たくさんの木について勉強しました。人が山に入り、木を切ったり、スギやヒノキなどの木を植えたりしたことで、動物たちの食べ物や住むところが少なくなって、動物たちが畑におりてきていることを知りました。
4年生になってから、宮川やふじ川に行って、石を集めたり、たくさんの生きものを見つけたりしました。夏休みには、「七保のお宝マップ」を作って、七保の自然についてたくさんのことを知りました。そして、「七保のお宝」について、みんなで何度も話し合いました。山に囲まれ、川もある自然が豊かな七保。いろいろな種類のある「木」、たくさんの種類の魚や虫などの「生きもの」。この2つを「七保のお宝」にしようと決めました。そして、一人ひとりが、「生きものを大切にする」「木を大切にする」という思いを込めて、木を使った物をデザインし、つくりました。

カブト虫をデザインしたコースター

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ぼくは、カブト虫をデザインしたコースターを作りました。夏休みの「七保のお宝マップ」を作るときに、七保には山がたくさんあって、カブト虫などがいっぱいいることが分かりました。だから、そんなカブト虫が住む山を大切にしていきたいという気持ちを伝えたかったからです。生きものを大切にするために、山を大切にしていきたいです。

シカや牛をデザインした本棚

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わたしは、本だなをデザインしました。本だなの横の部分に、シカと牛の絵をちょうこく刀でほった木をつけました。どうして、シカや牛の絵にしたかというと、動物を大切にして、いっしょうに生きていこうということを伝えたいからです。人は、シカやサルやタヌキを見つけるとすぐにりょうしさんをよんだり、大きい音を立てたりして、追いだそうとします。生きものが何もしていないのに、うたれてしまうのはかわいそうだと思うからです。そのようなことがへってほしいと思います。

サルをデザインしたコースター

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わたしは、コースターにサルのデザインをしました。七保には、サルがよく出ます。わたしたちの学級園の野菜もサルに食べられました。人間が山を人工林にしたから、スギやヒノキの花粉で苦しむ人もふえたし、山に住む動物が食べる実もなくなってしまいました。農家の人は、サルやイノシシなどの動物が畑の野菜をとっていくので困っています。山に住む動物たちは、どんぐりなどの木の実がなくなって困っています。スギやヒノキのアレルギーで困っている人もいます。人や動物たち、それぞれが困っているので、これ以上自然の山をこわし、スギやヒノキにしないでほしいという思いをこめました。

自然をデザインした箸

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ぼくは、はしをデザインしました。七保には、山がたくさんあって、その山には虫がいっぱいいます。また、宮川とふじ川という二つの川があって、そこには、いろいろな魚が住んでいます。だから、虫と魚をかくことにしました。はしは、ごはんを食べるときに使います。七保には、自然がいっぱいあって、人はその自然の食べ物を食べることもあります。七保に住む生きものを大切にすること、そして、自然の食物を大切にしていくことを伝えるために、このはしをデザインしました。

生きものをデザインした写真立て

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ぼくは、写真立てをデザインしました。このデザインには、生きものを殺さないでほしいという思いをこめました。自然に生きている虫をふんで殺したり、花をふんだりする人がいます。虫や花などの生きものを大切にしていくことを伝えていきたいと思ったからです。また、木を切ることは全て悪いわけではなく、自然のために大切なこともあるけど、人は木を切ります。その切った木の使えるところは、使うことが大切だと思います。だから、ぼくは、はい材を使ってこの作品を作りました。はい材をこのようにして利用していくことも木を大切にしていくことになります。

シカをデザインしたコースター

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ぼくは、コースターをデザインしました。コースターには、七保でよく見かけるシカをかきました。七保の自然を大切にして、生きものを大切にしたいからです。コースターのうらには、「七保げんき村」のはんこをおしました。げんき村では、ぼくたちがしてきたように木でいろいろな物を作っています。そして、げんき村の人の協力でぼくたちは、作品を作れたからです。

木をデザインしたコースター

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ぼくは、コースターをデザインしました。コースターには、七保の木を使いました。自然の木を持ってきたので、皮をはぐところから作品づくりを始めました。コースターには、木をかきました。七保には、山がたくさんあって、木がたくさん生えています。自然に育った木も、人が山に入って植えた木もあります。そんな木をむだに切ってほしくないし、みんなに木を大切にしてほしいからです。

木とサルをデザインしたコースター

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ぼくは、コースターをデザインしました。コースターには、木とサルをかきました。七保では、サルが畑のものを食べることがあります。いろいろな人が山に入って木を切るから、動物たちの食べ物がへっています。だから、動物たちは、人の畑に入って食べ物を食べてしまいます。そして、山からおりてきた動物は、人にうたれてしまうこともあります。ぼくはそのことがとても気になっています。木を切らなかったら、動物たちは、山で生活できるかもしれません。だから、コースターに、木を切らないでというメッセージを書いてみんなに少しでも木を大切にしてもらいたいと思っています。

自然をデザインしたコースター

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ぼくは、コースターをデザインしました。「木」は、木が一本生え、草がしげり、空が広がっていることを想像してかきました。「川」は、七保に流れる川で、つりを楽しむ人を想像してかきました。「空」は、青々と広がる空にちょうが飛んでいることを想像してかきました。七保の大切な自然を3つの絵で表現しました。

木とサルをデザインした写真立て

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わたしは、写真立てを作りました。この写真立てには、サルが木につかまって笑っている絵をかきました。人が木を切ると、動物の住む場所がなくなったり、食べる木の実などがなくなったりしてしまうから、むやみに木を切ってほしくありません。でも、人にも、家を造ったり、家具を作ったりするのに、木が必要です。だから、人は、少しずつ考えながら木を切らなくてはいけません。また、自然の木を切って、スギやヒノキなどに変えると、人も花粉症などでつらい思いをします。なので、木をたくさん切ってほしくないという思いをこめて作りました。

■野原工房 げんき村

神谷小学校(4年生)

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 学校の近くにある荒れた谷津田を、 生きものが暮らしやすい場所にするために、大人を動かして、谷津田の再生に取り組んでいます。

総合学習で生きもののために再生方法を考え提案し、地域の人達に説明しながら工事をしました。よみがえった田んぼでお米づくりもしています。

この大切な場所をずっと守っていくために、地域の人たちと協力しながらまちづくりを考えています。

主な取り組みの様子

2013年4月18日  生きものとお話しよう!
2013年4月25日  プールと谷津田の生きものとお話しよう!
2013年5月2日  ホタルとお話する方法
2013年5月9日  田植え
2013年6月6日  生きもの・水はどこから来るの?
2013年6月20日  生きものの道・水の道まとめ
2013年7月11日  生きものたちのすみかを見てみよう!
2013年10月3日  稲刈り
2013年11月5日  脱穀
2014年1月9日  中間報告会

2013年4月18日 生きものとお話しよう!

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今年初授業は、神谷小学校の4年生さん。

神谷小学校のそばには、先輩たちが生きものの声を聞いて2007年に再生した谷津田があります。そこの生きものたちとお話するためにも、まずは生きものたちのことを知らなくてはなりません。

そしたらきっと、生きものたちがどんなことに困っているのかもわかるようになるはず!生きものの「体のつくり」「すみか」「くらし」を、トンボやカエル、みんなの大好きなカブトムシから学びました。来週はいよいよ実践です。(牧野)

2013年4月25日 プールと谷津田の生きものとお話しよう!

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今日は、前回の授業で学んだことを思い出しながら谷津田とプールで生きもの観察です!

すみかが違うと、生きものたちはどう変わるのでしょう。

プールにはシオカラトンボ・ショウジョウトンボのヤゴやミズカマキリ、ヒメゲンゴロウなどが見られました。谷津田にはホソミオツネントンボやアカガエル、さらには様々な鳥も見られました。

その後、教室にてヤゴのスケッチをしながら、じっくり「体のつくり」を観察します。生きものの「体のつくり」を見て、「すみか」や「くらし」と関係の深いことに気がついたでしょうか。(牧野)

2013年5月2日 ホタルとお話する方法

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昔、荒れる前の谷津田を知っているお年寄りから、ここにはホタルがたくさんいたことを聞きました。

神谷小学校の谷津田を再生させた先輩たちの夢は、この谷津田にホタルを呼び戻すこと!その想いが毎年4年生にしっかりと引き継がれています。今日はみんなでホタルとお話する方法の学習です。

谷津田にホタルを呼び戻すためには、どのような環境をつくってあげるといいのでしょう。ホタルになって考えてみると、そのヒントも見えてくるかもしれません。

飯島さんが授業の中で、「ホタルは光でお話しているんだよ」というと、子どもたちは目をきらきらさせて聞いていました。この谷津田にホタルが舞う日を想像しながら、みんなと一緒に谷津田の改良を進めていきたいです。(牧野)

2013年5月9日 田植え

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神谷小学校の谷津田内には田んぼがあり、無農薬・無化学肥料でお米もつくっています。

今年から田んぼが一枚増えて、三枚の田んぼで田植えをすることになりました。これらの田んぼはとにかく泥深い!子どもたちもよく泥にはまってしまい、抜け出せなくなることもしばしば。

初めは泥だらけになることを嫌がっていた子どもたちも、次第に慣れてきて笑顔が見られるようになりました。そんなこんなで田植えは無事に終了。谷津田でのお米作りの大変さが理解できたようでした。ちゃんと育って美味しいお米になりますように!(牧野)

2013年6月6日 生きもの・水はどこから来るの?

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神谷小学校の隣にある谷津田の上流部分をみんなで調べに行きました。

昔は周りにもっと田んぼや小川があったこと、たくさんの生きものがいたことを地元の人から聞くことができました。いつかいたホタルを、みんなの谷津田にも呼び戻したいですね。

また、昔はウナギにも出会えたようです。今とはすっかり変わってしまった学校の周辺ですが、生きものの目になって見直してみると、問題点だけでなくその問題をどのように解決していくことができるのか、ということにも気づけるかもしれません。(牧野)

2013年6月20日 生きものの道・水の道まとめ

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今日は、前回の授業で谷津田の上流部分を探検して発見したことを発表しあい、生きものの道や水の道について話し合いました。

神谷小学校の谷津田の様子を思い出してもらうと水が濁っていたり、水のない池があったりと、生きものにとっては住みにくい環境の場所があることに気づきました。

では、どうしたらもともと豊富だったはずの湧水を増やすことができるのでしょうか。それは谷津田につながる水の道を辿っていくと見えてくるかもしれません。

また、水の道だけでなく、そこには生きものの道も繋がっていることが今回の探検からわかったようです。神谷小学校の谷津田にもっとたくさんの生きものが通ってこられるように、その周りにある水の道・生きものの道にも目を向けたいですね。(牧野)

2013年7月11日 生きものたちのすみかを見てみよう!

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今日は谷津田で生きもの探し!というよりは、生きものになったつもりで「すみか」を見ることにしました。

生きものの視点で「すみか」を見たら、たくさんの問題点が!暑くて干上がってしまった池や田んぼ、これらは谷津田内だけの問題ではありません。

先月の谷津田上流部分の探検で、住宅地ができて森や畑が減ってしまい湧水が少なくなっていることに気づきましたが、その影響がこの谷津田に現れていることをひしひしと実感しました。

生きものの住みやすい環境にすることや、ホタルを呼び戻そうとすることは、谷津田だけでなくむしろここからまちづくりを考えていくことに繋がっていきます。子ども達と、地域の課題に向き合うような学習を進めていきたいです。(牧野)

2013年10月3日 稲刈り

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5月に田植えをした稲をいよいよ刈り取る時期となりました!

年々生きものが増えて多様になってきた谷津田には、鷹も来るようになっています。そのため、スズメに稲の穂が食べられることもなくなりました。このお米は、もちろん無農薬・無化学肥料で育てられています。

田んぼ内には多くの雑草が生えていましたが、それにもかかわらずしっかりと実りました。子どもたちは泥だらけになりながら稲を刈り、その刈った稲を結ぶことに少し苦労していたようです。

二枚の田んぼをほぼ刈り取った子どもたちの表情の清々しいこと!自然の中でたくさんの生きものたちが繋がりあうと、農薬を使わなくても稲が元気に育つことが感じられたかなと思います。(牧野)

2013年11月5日 脱穀

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今日は前回刈った稲を脱穀する作業の日!

今回は4年生だけでなく、3年生も参加しました。まずオダにかけてある稲をガーコンという昔ながらの足踏み脱穀機を使って脱穀を行います。

「ガーコン!ガーコン!」と音の鳴るこの機械はとても大人気でした!ガーコンを使用したあとは、風で籾殻やわら屑を選別する唐箕(とうみ)という農具を使います。今ではこのような農具を見ることはほとんどなくなりましたが、これらの農具には昔の人たちの知恵がよく生かされているなと感じました。

たくさんの人の手と生きものたちに育てられたお米は、去年よりも多く収穫できました。このお米は、精米して子どもたちに配る予定です。自分たちで手植えをし、刈り取ったお米の味は美味しいこと間違いなしですね!(牧野)

2014年1月9日 中間報告会

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2014年、初授業は神谷小学校さん。

今日は中間報告会の日です。生きものの視点で一緒に学習してきた子どもたちが、谷津田の再生をテーマに様々な案を発表してくれました。生きものをテーマにしている班はやはりホタルについて調べたところが多かったように思います。

他にも雨水対策を考えている子どもたちや、谷津田内に緑を増やそうと植物を調べてくれた子どもたちもいました。飯島さんに、「洪水になったらどんな生きものが困るの?」「みんなの谷津田にはどんな生きものや植物が合うんだろう?」と問いかけられ、真剣に考える子どもたちの姿がとても印象的でした。

これから3年生への引き継ぎ会に向けて、もっと深められるといいです。(牧野)

『人と河童が出会うまちづくり』にもどる

向台小学校(4年生)

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 向台小学校には牛久沼につながってい る谷津田が隣接しています。しかし、 今は荒れてしまっており、生きものた ちが困っているようです。昔は生きも のたちもこの谷津田を道にして、牛久 沼からも学校へたくさん来ていたはず !生きものの目でこの谷津田を見て再 生計画を考え始めた生徒たち。さらに この計画をまちづくりとしても考え始 めています。

 

主な取り組みの様子

2013年5月16日  生きものとお話しよう!
2013年5月24日  学校も生きものの道!
2013年6月6日  生きものの道を見に行こう!~谷津田編~
2013年6月24日  野外観察のまとめ
2013年10月23日  生きものの道を見に行こう!~調整池編~
2013年10月31日  野外観察のまとめ2
2013年12月11日  みんなの質問コーナー

■2006・2007年の活動記録

2013年5月16日 生きものとお話しよう!

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向台小学校四年生さんに今年初授業に行きました。

とても活発な雰囲気で、よく手もあがります。生きものとお話するために「体のつくり」「すみか」「くらし」が大切なことを感じ取ってもらえたでしょうか。これから、学校にいる生きもの観察や近くにある谷津田での生きもの観察を通して、学んだことを実感していって欲しいと思います。どのような学習になっていくのか、わくわくしています!(牧野)

2013年5月24日 学校も生きものの道!

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今日は学校にやってきた生きものたちを調べました。

学校のビオトープやまんまる池には、たくさんのヤゴや水生昆虫がいました。プールにもヤゴはいましたが、子どもたちはそれぞれの場所にいるトンボの種類の違いに気づいたようです。アオイトトンボのヤゴやクロスジギンヤンマのヤゴはビオトープやまんまる池にしか見られませんでした。水だけしかないプールと違って、草や木が生えていたりして環境が違うからですね。様々な生きものたちを発見した子どもたちは、みんなの学校が生きものたちの道につながっているということを感じたようです。その後、教室に帰ってヤゴのスケッチをしました。飯島さんが、クロスジギンヤンマのヤゴの顎を手で持ってのばして見せると、あっという間に子どもたちに囲まれてしまいました。(牧野)

2013年6月6日 生きものの道を見に行こう!~谷津田編~

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今日は牛久沼の水源地である谷津田にて、生きもの観察をしました!

シオカラトンボやモンシロチョウの群れ、小さなアマガエルなどにも出会えました。観察中に、一部の子どもたちがふくろうの羽を見つけたようです。この辺にふくろうが住んでいるのかな?夢中になって生きもの探しをしていたら、時間通りに帰れなくなってしまいました。前回の学校での生きもの観察では、見られなかった生きものもたくさんいたようです。もっと様々な生きものたちに学校へ来てもらうためにはどうしたらいいのでしょうか。生きものの道をみんなで考えて創っていければなと思います。(牧野)

2013年6月24日 野外観察のまとめ

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今日は前回の野外観察で見つけた生きものたちや気づいたことを発表してもらいました。

授業の間、たくさんの手があがりっぱなしでどんどん意見が出てきます!ふくろうの羽が見つかったということは、谷津田の自然がまだ残っていて、ちゃんとした森がある証拠ですね!また、アメリカザリガニの死骸を見つけた子もいました。サギなどが食べたのかもしれません。みんなにはこの谷津田はどう映ったのでしょうか。次回は、人の手が入っていない谷津田を探検する予定です!(牧野)

2013年10月23日 生きものの道を見に行こう!~調整池編~

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今回の生きもの観察は、調整池が作られる予定の周りの谷津田で行いました。

こちらの谷津田は、前回観察した谷津田とは違い、今はほとんど人の手が入っておらず荒れてしまった場所です。当日の観察ルートをつくるのも一苦労だったことは、ここだけの話。笑
クズの蔓が谷津田の斜面林を覆っており、田んぼも森も鬱蒼(うっそう)としています。実はこの谷津田、牛久沼から続いていて、学校にもつながっているんです。向台小学校はこの谷津田の先端部分にあります。昔はきっと、たくさんの生きものたちがこの谷津田を通って学校へきていたはず!その時の道を復活させて、かっぱに会いたいですね!(牧野)

2013年10月31日 野外観察のまとめ2

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前回観察した、人の手が入らず荒れてしまった谷津田と夏に観察した荒れていない谷津田で見つけた生きものや気づいた違いを発表し合いました。

荒れている谷津田には、トンボの卵を産む場所がないことや、ふくろうやタカがいないことがわかりました。そして、荒れていない谷津田には、生きもののすみかになりそうなところがたくさんあることや、湧水があることに気づきました。生きものの目になって、みんなで環境の違いを発見したかな?子どもたちが発見や気づきから、どう再生計画をつくっていくのかとても楽しみです!(牧野)

2013年12月11日 みんなの質問コーナー

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子どもたちが様々な生きものの食べものやすみかについて調べ学習をすすめています。

そこでわからなかったことや、不思議だなあと思ったことをたくさん質問してもらいました。「フクロウのエサはなに?」という質問に、「昔はよくネズミを捕って食べていたんだけど、今はあまり捕れなくなったんだ」と飯島さんが答えると、「林の下の草がたくさん生えすぎているから?」と答えた女の子。周りのみんなも思わず拍手!子どもの想像力は、きっと大人の想像力なんてはるかに超えていると思うこの頃です。(牧野)

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牛久南中学校(1年生)

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 南中は牛久沼からつづく谷津田につな がっています。南中の先輩たちがプー ルをビオトープにして、昔の牛久沼を 再現したところ、牛久沼からたくさん の生きものがやってきました。牛久沼 に昔の生きものたちを取り戻すために 南中のプールと、そこにつながってい る谷津田の環境をよくしていく方法を 考えていきます。

 

主な取り組みの様子

2013年6月7日  プールの生きものを観察しよう!
2013年6月28日  生きものの道を見に行こう!~夏編~
2013年7月18日  野外観察のまとめ
2013年10月4日  大切なのは今の自分が感じていること
2013年10月25日  かっぱん田についてみんなで考えよう!
2013年11月1日  BT観察&生きものの道を見に行こう!~秋編~
2013年11月15日  提案づくり
2013年12月6日  提案発表会

■2006・2007・2008年の活動記録

2013年6月7日 プールの生きものを観察しよう!

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牛久南中学校には、昔の牛久沼を再現しようとビオトープ化したプールがあります。

このプールは、今の環境が悪化した牛久沼と見立てられています。南中の先輩たちは、牛久沼が抱えている、コンクリート垂直護岸の問題、生物多様性の低下、水質の悪化などの状況を改善するために、どうしたらいいかを考えました。そして、昔の牛久沼にあった水草を植え、生きものたちの道をつくるために土を入れるというように、少しずつ改良をしながら水質や生きものの変化を観察しています。
今日は、生徒たちとの座学のあとに、このプールビオトープでの生きもの観察!昔の牛久沼にあったジュンサイやモクが生えていて、たくさんのトンボも飛び交っており、水も透き通っていました。このプールビオトープのような環境に、牛久沼が少しずつでも再生していくビジョンをみんなで描けたらいいなと思います。(牧野)

2013年6月28日 生きものの道を見に行こう!~夏編~

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損保ジャパン環境財団と協働で再生している牛久市内の谷津田で、自然観察を行いました!

この谷津田の中には「かっぱん田」と呼ばれている田んぼがあります。牛久南中生は、「トキの舞う牛久」を目指し、循環型社会づくりに取り組んでおり、この牛久沼の水源地である谷津田(田んぼ)を再生することを提案。中学生の提案を受け、企業支援の元で関東の大学生たちが再生させた場所です!
【かっぱん田とは?】
今日の自然観察では、田んぼの中から次々と羽化したばかりのオオアオイトトンボが飛び立つ姿を見ることができました!この再生させた田んぼから、新しい命の営みが生まれていることを感じ取ってもらえたのではないかと思います。(牧野)

2013年7月18日 野外観察のまとめ

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今日は、今までの野外観察を通して感じたことをまとめていきます。

飯島さんが黒板を使って、昔の牛久沼の様子と田んぼの様子を描いていくと、そこには生きものたちが上手く棲み分けながら生きていく「くらし」が見えてきました。谷津田と牛久沼、これらは別の場所にあるので頭の中ではつながりを見つけにくいかも知れませんが、生きものたちの暮らしを通して環境のつながりが見えてきたようでした。これできっと、荒れてしまった谷津田では生きものたちが住めなくなってしまう理由も一緒に考えられますね。(牧野)

2013年10月4日 大切なのは今の自分が感じていること

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今日はあいにくの雨だったので、予定していた野外観察は中止になりました。

その代わりに急遽座学に決定です。何も用意していなかったので、思いつきで話しますといって授業を始めた飯島さん。大学生向けに用意したパワーポイントを使いながらも、わかりやすく、且ついつもよりも内容の深い話を生徒たちにしていました。その場で思いついたことや感じたことが大切だと伝えると、生徒たちは真剣な眼差しを向けて聞いていたのがとても印象的でした。(牧野)

2013年10月25日 かっぱん田についてみんなで考えよう!

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今日はアサザ基金にインターンできている大学生たちが、中学生の前で二時間授業をしました!せっかくなので授業を終えたインターン生の感想をご紹介します。

【金田一 美有さん】
子どもたちは本当に発想が豊かで、是非やってみたい案もたくさん出ていました。また、授業の最後のまとめを飯島さんにやっていただき、次回の授業につなげられるようにまとめをすることが重要だと感じました。今回の授業を通して、牛久南中の生徒だけでなく、自分もかっぱん田について理解を深めることができてよかったです。かっぱん田の将来を考える材料になりました。今後も牛久南中の生徒たちと関わって、一緒にかっぱん田や今年のお米の使い道について考えていきたいと思います。
【冨田 佳奈さん】
子どもたちが話を聞いてくれるか大きな不安があったが、実際に話してみるとほとんどの 生徒が話を聞いてくれて本当に嬉しかった。しかしまだ子どもたちに伝わるような難しくない言葉で話すことができなかったり、発表する生徒がなかなか出てこないときうまい方策を取れなかったりした。もっと子どもたちに伝わる話し方、伝え方を身につけたいと思った。

普段話し合うことのない大学生と中学生が、谷津田の未来という一つのテーマを共有し一緒に考える授業となりました。インターン生の二人にとっても、南中生にとっても大きな刺激になったのではないでしょうか。このようなお互いが刺激し合える場をもっと創っていけるといいです。(牧野)

2013年11月1日 BT観察&生きものの道を見に行こう!~秋編~

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今日は、秋の生きものの道探しです!

昔の牛久沼を再現したプールビオトープの観察では、ギンヤンマ・チョウトンボ、イトトンボなどのヤゴがいっぱい見つけられました。来年もまた、たくさんのトンボがこのプールビオトープの上を舞う様子が想像できます。とっても楽しみです!夏に観察した時とは、ジュンサイなどの水草が増えているような感じでした。さらに、今回は牛久沼の水源地である谷津田でも、生きもの観察や水質調査を行いました。夏には見られなかった湧水が、冬にはこんこんと出ていて、見た目は透明で綺麗です。しかし、調べてみると硝酸態窒素によって汚染されていることがわかりました。このような問題が畑での化学肥料の使いすぎなどによって、全国各地の水源地で起きているようです。どうしたら、本当の意味で水源地を守っていけるのか、中学生達と一緒に考えていきたいと思います。(牧野)

2013年11月15日 提案づくり

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今日はクラスごとに、かっぱん田(牛久沼の水源地である谷津田)をよくしていくための提案づくり。

いくつかの班にわかれて様々な意見を出し合います。かっぱん田で収穫したもち米の使い道から、かっぱん田を広く知ってもらうための方法など、ほんとうにそれぞれアイデアに富んだ意見がだされました!いつもは全体での授業ですが、このようにクラスをまわって、ひとりひとりとお話をしながら対話ができる授業も、少しみんなと近づけたような気がして嬉しかったです。(牧野)

2013年12月6日 提案発表会

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今日は、牛久沼の水源地である谷津田を再生するための企画案をプレゼン発表する日です。

1班各3分のプレゼンを行うのに約2時間かかりましたが、みんな独創的で楽しい提案や意見ばかり!かっぱん田のゆるキャラ、獲れたもち米でつくる新商品、この谷津田を知ってもらうための広報の仕方など、子どもたちならではの斬新な発想に思わず「へーっ」とうなってしまうこともしばしば。トキを呼び戻したいと願った先輩たちから始まったこの谷津田再生物語、しっかりと後輩たちに受け継がれていっているようです。中学生たちが未来の谷津田や牛久の町の展望を描いていくときに、寄り添っていけたらなと思います。(牧野)

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NEC田んぼ作りプロジェクト~活動レポート~

NEC田んぼ作りプロジェクトには、社員とその家族が参加する「イベント」と、イベント参加者が経験を重ね、より主体的に再生活動を行っていく「達人コース」の、2つの取り組みがあり年間を通して付加価値のある酒米・日本酒づくりを行っています。

・イベントは、年間を通じて6回実施しています
無農薬・無化学肥料による米作りを伝統的農法で実施し、収穫したお米で地元酒蔵にて日本酒を醸造しています。
春:田植え
夏:草取り・ホタル観賞
秋:稲刈り、脱穀
冬:酒仕込み神事、新酒蔵出し

・達人コースは、年15回程度実施しています。
イベントに向けた準備をはじめ、米づくりに必要な一連の作業、谷津田の周囲に広がる環境の再生に取り組んでいます。
春:復田・除根、田起こし、代かき
夏:草取り、竹林整備、里山の手入れ
秋:オダ用竹の伐採、稲刈り準備、脱穀
冬:水路の整備、復田作業、草刈り

NEC田んぼ作りプロジェクト 2014年

04/05 達人コース 達人田んぼ拡張
達人レポートR46はこちらから
04/26 達人コース 達人田んぼ拡張、田起こし
05/06 達人コース 横田農場にて種まき、田起こし
05/25 達人コース 達人田んぼ・マンゲツモチ田植え
05/31 イベント  日本晴・田植え
達人レポートR47はこちらから
07/06 達人コース 草取り
07/12 達人コース ホタル散策路整備
07/26 イベント  草取り&ホタル観賞
達人レポートR48はこちらから
08/08 達人コース 達人散策路延伸
09/13 達人コース オダ用竹取り
09/27 達人コース 達人田んぼ・もち米稲刈り
10/11 達人コース 達人田んぼ・もち米脱穀
達人レポートR49はこちらから
10/25 イベント  日本晴稲刈り
11/16 イベント  日本晴脱穀
達人レポートR50はこちらから
12/14 達人コース 来年度に向けての再生計画づくり
01/24 達人コース 物置小屋設置場所の整備、杭立て
02/14 イベント  里山再生・味噌づくり
達人レポートR51はこちらから
02/21 達人コース 竹林整備、カワセミのすみかづくり
03/14 達人コース 畦の補修、漏水処置など新年度に向けての準備
達人レポートR52はこちらから

NEC田んぼ作りプロジェクト 2013年

12/21 達人コース 谷津田再生活動1・草刈り
11/30 達人コース 裾刈り場整備
11/09 イベント 脱穀・かも池泥上げ、わらない体験
10/19 イベント 日本晴・稲刈り、どんぐりアート
10/13 達人コース マンゲツモチ・脱穀
09/29 達人コース 新達人田んぼ・マンゲツモチ稲刈り
09/14 達人コース オダ用竹採り
08/04 達人コース 三の草・水路整備
07/20 イベント 草取り&ホタル観賞
07/13 達人コース 二の草&ホタル観察路整備
06/22 達人コース 一の草
06/08 達人コース 日本晴・田植え
06/02 達人コース 新達人田んぼ・もち米田植え
05/05 達人コース 日本晴種蒔き・新達人田んぼ除根3
04/27 達人コース 新達人田んぼ除根2
04/07 達人コース 堆肥入れ・新達人田んぼ除根
03/16 達人コース 田んぼの水漏れ補修と植樹作業
02/23 イベント 谷津田のお話&意見交換会、復田草刈り作業
02/16 達人コース 竹林の手入れ・竹チップ化
01/17~18 NEC田んぼ作りプロジェクト&クボタeプロジェクト

NEC田んぼ作りプロジェクト 2012年

12/23 達人コース 新しい田んぼを復田・草刈り2
12/01 達人コース 新しい田んぼを復田・草刈り1

2012年11月までの活動内容は、こちら

(掲載準備中)

NEC田んぼ作りプロジェクト 活動概要はこちら

現在の田んぼの様子と活動レポート

2012/12/01 達人コース 新しい田んぼを復田・草刈り1

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背丈を越えるセイタカアワダチソウに立ち向かいました。作業が進むと、草に隠れていた水路が現れました。

2012/12/23 達人コース 新しい田んぼを復田・草刈り2

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枯れた竹が倒れていて、作業は難航しました。長い歳月で、水路が埋もれてしまい、部分的に井戸のように縦穴が残っていました。
レポート29 2013/01/22 人力によって耕作放棄地を開拓

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2013/01/17~18 NEC田んぼ作りプロジェクト&クボタeプロジェクト

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両社ともに初めての企業間協働で、耕作放棄地の草刈りと耕起、水路の掘削に取り組みました。私たちは農機の速さに驚き、クボタさんは人力での開拓に驚いていました。
レポート特別号 2013/01/22 クボタ協働による草刈りと耕起

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2013/02/16 達人コース 竹林の手入れ・竹チップ化

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手入れが行き届かない竹林では、草花や林床を利用する生き物たちが減少し、谷津田全体の生態系が悪化してしまいます。このプロジェクトでは、竹林の対策にも取り組んでいます。また、竹を焼却しないでチップ化を行うことによって、二酸化炭素の排出抑制はもちろんのこと、抑草効果や土壌の流出防止、土壌細菌の活性化、ヒーリングなど、多様な効果が期待できます。
レポート30 2013/03/01 竹をチップ化して有効利用

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2013/02/23 イベント 谷津田のお話&意見交換会、復田草刈り作業

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これからの谷津田再生について、2班に分かれ話し合いました。すぐに実現できるような内容から、10年位を見すえた夢まで、様々な提案がありました。その後、かも池周辺の草刈りをしました。この場所は、南側半分を田んぼに、北側半分に植生を残してビオトープにします。
レポート31 2013/03/25 将来の谷津田について話し合いました

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2013/03/16 達人コース 田んぼの水漏れ補修と植樹作業

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暗渠の跡や、ザリガニ穴によって水漏れが頻発していたC・Dたんぼに、地震災害の水田補修などにも使われる、ベントナイトという天然鉱物(粘土の粉末)を利用して補修作業を行いました。
レポート32 2013/04/03 冬のトキのえさ量調査、ベントナイト水漏れ補修

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2013/04/07 達人コース 堆肥入れ・新達人田んぼ除根

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達人散策路を進み、龍ヶ崎へ抜けるところに、新しい達人田んぼを人力で復田しました。また、復田から3年目を迎えるA~D田んぼの地力回復のために、牛糞堆肥を入れました。
レポート33 2013/05/20 谷津田の奥に新しく達人田んぼを復田しました

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2013/04/27 達人コース 新達人田んぼ除根2

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藤の花が咲き誇る晴天の下、新しい達人田んぼを復田しました。ここにはもち米(マンゲツモチ)を植えます。

2013/05/05 達人コース 日本晴種蒔き・新達人田んぼ除根3

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育苗にご協力いただいている横田農場にて、手作業で日本晴の種蒔きをしました。これから1ヶ月、無農薬・プール育苗法で苗を育てていただきます。
レポート34 2013/05/31 横田農場で日本晴の種蒔きを行いました

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2013/06/02 達人コース 新達人田んぼ・もち米田植え

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新しい達人田んぼに、マンゲツモチを植えました。午後からは、新しく広がったア~ウ田んぼの除根&代かき作業を行いました。

2013/06/08 達人コース 日本晴・田植え

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今年度の上太田の田植えは、達人コースとしての開催でしたが多くの参加があり、スムーズな作業となりました。

2013/06/22 達人コース 一の草

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新しい達人田んぼは、代かきがしっかりできているためか、ほとんど草は生えていませんでした。手作業で一の草を行いました。日本晴を植えた田んぼでは、竹ぼうきを活用した、除草機を制作し、田んぼを走り回りました。双葉までのコナギには効果がありそうです。
レポート35 2013/07/31 広くなった田んぼに初めての田植え

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2013/07/13 達人コース 二の草&ホタル観察路整備

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ホタル観察のために整備した竹林内の散策道が、1年を経て倒竹で通れなくなっていたので、再び観察路を作りました。ワラを積み上げた堆肥置き場では、カブトムシが羽化していました。また、竹チップの下には、丸々と育ったたくさんのカブトムシの幼虫がいました。

2013/07/20 イベント 草取り&ホタル観賞

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日本晴田んぼの草取りを行いました。夜には、谷津田を歩き、ホタルを観察しました。
レポート36 2013/08/01 二の草・ホタル観賞

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2013/08/04 達人コース 三の草・水路整備

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三の草の予定でしたが、深水管理が上手く行えているためか、草がほとんど生えていなかったので、水路の整備に専念しました。復田から3年が経ち、ゴミや泥で詰まってしまったパイプを取り除き、開渠にしました。水路を再生するとすぐに、オニヤンマが偵察に来ました。
レポート37 2013/08/31 ホタル調査報告・夏の生き物たち

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2013/09/14 達人コース オダ用竹採り

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深水管理によって、オダ用の竹置き場もジメジメした環境になってしまったので、新しく昼食広場横の杉林内に、高床式でオダ置き場を作りました。また、復田によって耕作面積が増えているので、昨年比で2倍のオダを準備するために、竹林からたくさんの竹を切り出しました。
臨時レポート 2013/09/18 台風18号の影響

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2013/09/29 達人コース 新達人田んぼ・マンゲツモチ稲刈り

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新しい達人田んぼで初めての収穫です。収穫した稲は、日本晴田んぼの横にオダを立て干しました。

2013/10/13 達人コース マンゲツモチ・脱穀

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昔ながらの道具を利用して脱穀作業を行いました。
臨時レポート 2013/10/16 台風26号の影響
レポート38 2013/11/15 新しい田んぼで稲刈りをしました

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2013/10/19 イベント 日本晴・稲刈り、どんぐりアート

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日本晴の稲刈りを行いました。基本、人海戦術による手刈りですが、地面の固いD,ウの田んぼには、バインダー(自動稲刈り結束機)を利用して機械刈りしました。泥深い田んぼもあり、田植えのようにドロドロです。

2013/11/09 イベント 脱穀・かも池泥上げ、わらない体験

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昔ながらの道具を利用した脱穀にあわせ、ハーベスター(動力式脱穀機)を利用し、脱穀をしました。また、作業前に上太田の田んぼで初観察となるニホンアカガエルが見つかる、うれしいニュースもありました。
レポート39 2013/12/26 稲刈り、ニホンアカガエル初発見

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2013/11/30 達人コース 裾刈り場整備

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田んぼ際の斜面から達人散策路の間を「裾(すそ)刈り場」と呼びます。田に注ぐ太陽の光を確保するほか、山野草の生育、田んぼと雑木林を行き来する生き物のためにも、年に1度ほど草刈りをすると良い空間です。今回、達人散策路の開拓以来はじめて草刈りをしたので、枯木も多く積んであって、大変な作業になりました。お昼には、今年育てた日本晴を試食しました!

2013/12/21 達人コース 谷津田再生活動1・草刈り

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2014年の田んぼ作りプロジェクトは、米づくりの耕作面積を増やすだけでなく、トンボやヘイケボタル、ニホンアカガエルのすみかとなる田んぼや池を再生していきます。また、フクロウの棲みやすい森づりにも取り組んでいきます。
今回は、ホタルの棲みやすい環境づくりの1回目です。セイタカアワダチソウを手刈りして、倒竹を片付けていきます。お昼には、お楽しみ活動として、バームクーヘンを焼きました。
レポート40 2014/01/01 生息環境を多様にするための再生をスタート

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活動報告書

発行:NEC (外部リンク:下記をクリックするとNECのサイトへ飛びます)
2011年度活動報告書

2012年度活動報告書

2013年度活動報告書

生物観察記録

(掲載準備中)

ネットワークセンサー(気象データ)

気象観測センサーシステム(製品名:ウェザーバケット)
(外部リンク:下記をクリックするとNECのサイトへ飛びます)
ネットワークセンサー

牛久小学校(4年生)

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 うす暗くて生きものが少ないヘビ山 (学校のうらの雑木林)は、蚊がいっ  ぱいいます。 
 カブトムシや多くの生きものが暮らし やすい場所にするため、人と生きもの の両方の気持ちになって再生案をつく っています。
 ヘビ山に生きものを呼び戻すには、昔 のヘビ山につながっていた生きものの 道を取り戻すことが必要です。

 

主な取り組みの様子

2013年5月1日  河童の通り道
2013年5月15日  ヤゴとお話しよう!
2013年6月26日  生きものの道を見に行こう!❀アヤメ園❀
2013年7月3日  野外観察のまとめ
2013年9月11日  生きものの道を見に行こう!~秋編~
2013年9月17日  牛久沼探検報告会
2013年10月9日  ぼくたち・わたしたちが考えたBT改造計画発表

■2006・2007年の活動記録

2013年5月1日 河童の通り道

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5月1日牛久小の4年生に授業をしてきました。

牛久小学校は、河童伝説で有名な牛久沼からとても近いところにある小学校です。生きものとお話するためには、「体のつくり」「すみか」「くらし」をよく知ることが大切なんだということをみんなと一緒に学んでいきます。生きものとお話ができるようになると、今まで気づけなかった生きものの道が見えてきたり、昔あったはずの生きものの道がなくなったことも発見できるかもしれません。もちろん、河童の通り道だってあるんだよということを話すと、とてもきらきらして聞いていました。どんな道を繋げていってくれるのか、今から楽しみです。(牧野)

2013年5月15日 ヤゴとお話しよう!

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今日は学校のプールとビオトープの両方で生きもの観察です。

プールにはいった子どもたちがヒキガエルを発見したようです。ヒキガエルはプールに飛び込んで卵を産んでいたのでしょうか。しかしヒキガエルにとってプールの壁はとても高く脱出不可能、登ることができず困っていたみたい。ヒキガエルを助けた子どもたちは、ヒキガエルの恩人ですね。
一方、学校のビオトープを観察した子どもたちは、つくったビオトープがまだまだ生きものたちにとって住みにくく、環境が整っていないことに気づいたようです。どうしたらいきものが喜んでくれるすみかをつくることができるかな。
観察を終えた子どもたちは、教室でヤゴのスケッチ。ヤゴがちょうど脱皮をしているところを見ることができました。子どもたちは大興奮!ヤゴがお着替えしてるーと言っていました。脱皮したてのヤゴは、透き通った緑色をしていてとても綺麗でした。(牧野)

2013年6月26日 生きものの道を見に行こう!❀アヤメ園❀

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一度延期になってしまった野外観察、今日も天気はぐずついていましたが、子どもたちはとても楽しみにしていたようです。

雨にも負けず、真剣に生きもの探しをしていました。晴れの日と比べたら、きっと生きものは少なかったと思いますが、それでもコフキトンボ・シオカラトンボ・コシアキトンボなどが姿を見せてくれました。あやめ園からすぐ見える牛久沼に住んでいる生きものがこの辺にもいるようです。生きものの道を感じることができたでしょうか。生きもの観察は、途中で雨が強くなってしまったので早くきりあげたのですが、子どもたちがたくさん見つけたトウキョウダルマガエルにとっては恵みの雨だったかもしれませんね。(牧野)

2013年7月3日 野外観察のまとめ

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前回の野外観察で見つけた生きものたちを発表してもらい、その生きものたちの道やすみかについて考えました。

浅い水辺にいる生きものだったり、野原にいる生きものだったり、それぞれ生きものによって好きな環境が違います。どんなつながりが見えてきたでしょうか。また、その生きものたちを学校に呼ぶためには、どうしたらいいのでしょう。これからみんなで学習して考えていきたいと思います。(牧野)

2013年9月11日 生きものの道を見に行こう!~秋編~

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今日は秋の生きもの観察です。

6月に見つけた生きものとは少し違うようでした。秋のトンボといえば、アキアカネ。可愛いタヌキの足跡も見つかりました。ショウリョウバッタやキチョウ、アオモンイトトンボなどにも出会えました。
あやめ園から帰ってきて、学校のビオトープ観察。牛久沼から学校に来ている生きものはいるかな。どんな道を通ってここまできたんだろう?そんなことを考えながら、ビオトープの観察です。ビオトープにはギンヤンマのヤゴがたくさんいました。子どもたちからは、カエルや蝶、水生昆虫などをもっと呼び戻したいという意見が出ていました。次の時間では、そのために必要なことを学習します。(牧野)

2013年9月17日 牛久沼探検報告会

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今日は前回の観察のまとめと、今までの学習を通して子どもたちが学校のビオトープや牛久沼、牛久の町に呼び戻したいと考えている生きものについて、発表を行いました。

呼び戻したい生きものの「すみか」や「くらし」「通り道」を知ることが、その一歩となります。どのような食べ物を食べているのか、どのような場所に卵を産むのか、生きものにとって居心地のよい環境を呼び戻すことが、生きものたちを呼び戻すことにつながるのです!今は居心地のいい場所が少なくなっていることにも気づいてくれたようです。(牧野)

2013年10月9日 ぼくたち・わたしたちが考えたBT改造計画発表会

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今日は今までの学習の成果を発表する日です。

体育館の壁に、呼び戻したい生きものについてまとめたものを貼っていました。さらには学校のビオトープをどう改造していきたいかを発表しているところもありました。どれも違った発表の仕方・表現をしていて、今まで学んできたことがそれぞれに生かされているなと感じました。今年の四年生は、自分たちでビオトープの改造をする時間がとれないので、次に学習をする今の三年生たちに、その想いを引き継ごうと一生懸命伝えているようでした。その気持ちをしっかり受け取った三年生が「自分たちも頑張ります」と心強く応えてくれました。これからの牛久の未来に繋がる学習になったねと、飯島さんがコメントしました。(牧野)

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牛久南中学校(1年生)

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 牛久沼は護岸工事や水質汚染の影響で 自然破壊が進み、生きものたちが困っ ています。牛久沼につながる谷津田で 生きものや水質の調査をしたりして、 牛久沼の水質浄化や自然再生の計画を 作っています。
 学校のプールをミニ牛久沼にするため に、プール全体に土や水草を入れたり して大改造しました。 

 

主な取り組みの様子

2006年6月2日 4つの研究テーマ
2006年7月4日 カエルのお腹
2007年6月21日 プールビオトープを作ろう
2007年9月13日 プールの調査
2007年9月14日 谷津田の調査
2008年1月18日 プールビオトープの造成

2006年6月2日 4つの研究テーマ

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今日は、南中の1年生に今年初めての授業を行ってきました。

南中では総合の時間で谷津田をテーマにした研究を行う予定で、飯島さんが谷津田をテーマにした4つの研究テーマを子供たちに提案し、 子どもたちがその中から1つ選択して最終的には11月の文化祭で発表する流れとなっています。飯島が提案した4つの研究テーマとは『谷津田と牛久沼』『谷津田と生きもの』『谷津田と人々』『谷津田と社会』。 それぞれの研究テーマごとに、どのような研究成果が出るのか楽しみです。

2006年7月4日 カエルのお腹

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今日は南中の生徒と学校周辺の遠山の谷津田に出かけ、実際に観察してきました。

子どもに特に人気があったのはカエル。特に女子は触ったことがない生徒が多く飯島さんが足をつまみ上げ、 女子生徒の目の前に差し出すと「キャ~」「ワ~」という声が上がり、最後には「カワイイ~」といってカエルのお腹を触っていました。 もし、このような機会がなければこの子たちはいつまでカエルに触れることなく成長していたんだろうと思うと、今の子供は自然の生きものに触れる機会が想像以上に少ないのだと実感しました。 今回は人数が多いので、午前中の時間を2つに分け、観察に出かけましたが、前半の班と後半の班とでは、観察できる生きものの種類に明らかに差が出ました。「生きもの観察をするなら涼しい時がいい」とはよく聞いていましたが、本当にそうなのだと実感しました。あと、最近、恒例になってきましたが、今回も数匹のトンボの羽に「南中1年」と文字を書いて放してみました。皆さんもし見かけたらアサザ基金までご連絡を!

2007年6月21日 プールビオトープを作ろう

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今日は、牛久南中学校の1年生の生徒たちとディスカッションをして参りました。

テーマは、プールをミニ牛久沼と見立てた、生物多様性の保全による水質浄化実験についてです。そして、その結果を、牛久沼の自然再生に活かしていこう!というものです。生きものの供給源・谷津田とのつながりを意識した提案はさすが・・。今後の展開が楽しみです。

2007年9月13日 プールの調査

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今日はプールの生物調査と水質調査の日です。

この調査結果は、今後プールをミニ牛久沼と見立てた生物多様性の保全による水質浄化実験を行なう上で、非常に大切な資料となります。子どもたちは生物調査班と水質調査班の2班に分かれて行ないました。プールにはミズカマキリやコシマゲンゴロウなどが見られましたが、全体的に生きものの種数は少ないものでした。今後、どんな生きものが見られるようになっていくのか、とても楽しみです。また、水質は調査の結果とてもきれいだということが分かりました。明日は、学校の近くの谷津田に調査に行きます。

2007年9月14日 谷津田の調査

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昨日に引き続き、今日も野外調査です。

場所は学校の近くの谷津田です。ここは、牛久沼と学校をつなぐ生きものの道であると同時に、牛久沼の水源地でもあります。子どもたちは、補虫網でノシメトンボやアマガエルなどを捕獲、手にとってじっくり観察していました。
水質調査も実施、これがびっくりするような結果でした。湧水地点での測定だったにも関らず、窒素系の汚染が若干見られたのです。これには、子どもたちもとても驚いていました。これは、おそらく化学肥料の影響だと思われます。
きれいな水を牛久沼に地域の住民が谷津田に関心を持ち、皆の手で少しずつよくしていく必要があるなぁと思いました。

2008年1月18日 プールビオトープの造成

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牛久南中学校では、生きものと共生できるまちづくりに向けて、学校の近くにある牛久沼の再生にテーマをしぼって活動してきました。

現在進行中のプールのビオトープ化計画は、牛久沼のモデルとして、プールビオトープを位置付けることで牛久沼の水質改善に役立てていこうというものです。
たくさんの生きものが暮せるビオトープとするために、子どもたちの提案を活かして土が入れられました。
今後は、マコモやヨシなどの抽水植物を植え付けていきます。
将来は、学校周辺の谷津田や牛久沼への生きものの供給源としていく予定です。

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向台小学校(4年生)

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 学校の近くの谷津田で生きものや湧き 水を調べたり、学校のプールやビオト ープでヤゴを調べたりしています。
 向台小のビオトープにやってくる生き ものはどこからやってくるのでしょう か。
 生きものになったつもりで調べてみた ら、遠山の谷津田からたくさんの生き ものが来ていることが分かりました。

 

主な取り組みの様子

2006年5月15日 メダカとトンボ
2006年5月25日 クロスジギンヤンマ
2006年7月6日 野外調査
2006年7月20日 生きものマップ
2006年10月31日 秋の谷津田観察
2007年1月23日 最後の授業
2007年12月6日 谷津田での自然観察

2006年5月15日 メダカとトンボ

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向台小の4年生に授業を行ってきました。

授業の内容はメダカとトンボのお話でしたが、4年生のみなさんは、 積極的な生徒が多く、こちらが質問するとたくさんの答えが返ってきました。 向台小の近くには遠山の谷津田があり、街では姿を見なくなった生きものが、この谷津田にはまだたくさん暮らしています。 このような場所が学校の身近にあって、たくさんの生きものが暮らしているということは、とてもすばらしいことだと思います。
私たちもこの谷津田を大切に見守っていきたいと思いました。
次回の授業はヤゴの授業。実際にプールとビオトープに行きヤゴを捕まえ、ヤゴの話を聞いたりスケッチしたりする予定です。

2006年5月25日 クロスジギンヤンマ

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今日は実際にビオトープとプールに行ってヤゴを捕まえ観察しました。

その時、ビオトープで大発見!ちょうど羽化したばかりの「クロスジギンヤンマ」を目の前で見ることが出来ました。これには子どもも大喜び。 でも一番喜んでいたのは飯島さんだったかも?羽化したばかりのクロスジギンヤンマは授業の途中、大空に羽ばたいて行きました。
身近に見ている生きものでも、私たちが見たり知っている部分はごく一部で、実際に羽化したてのトンボをみていると、生きものって本当にすごいな~と改めて感じてしまいます。 捕まえたヤゴをみながらヤゴの体をスケッチしましたが、みんな覗き込むようにヤゴの姿を観察していて、出来上がったスケッチもよく描けていました。
次は、いよいよ学校の近くにある遠山の谷津田に観察に出かけます。
どんな生きものに出会えるか今から楽しみです。

2006年7月6日 野外調査

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今日の向台小での授業は、遠山の谷津田に生きもの調査を行いに行きました。

田んぼや林にどのような生きものが暮らしているか、特に田んぼに関しては、観察できる田んぼごとに詳しく調べてみました。 その調査の中で「ヒバカリ」というヘビを発見!でも「このヘビは人に噛み付くことはなく、おとなしいヘビだよ」と飯島さんから説明があり一安心。 野外にでると思いもかけない生きものとの出会いがたくさんあり、その度に勉強になります。あと、林縁部で捕まえた「オオシオカラトンボ」に「向台小4年」とマジックで書いて再び放してみました。もしこのトンボが学校のビオトープで発見されたら、向台小のビオトープと遠山の谷津田で生きものの道があることの証拠になります。
羽に「向台小4年」と書かれたこのトンボ、今ごろどこを飛んでいるのかな~。

2006年7月20日 生きものマップ

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今日は前回、遠山の観察で発見した生きものが、遠山の谷津田のどのような場所にいたのか、大きな地図に生きものごとにシールを張っていき、みんなで確認する野外観察のまとめの授業を行いました。

みんなたくさん発見してくれて「ここにもいた」「あそこにもいた」とシールを次々と貼っていきました。しかし時間があまりなく、時間内で完成させることが出来ませんでした。担当の先生が「授業の合間に完成させておきます」とおっしゃっていたので、次回、学校に伺った際には、完成した生きものマップを見ることが出来るでしょう。どのような生きものが、どこにどのくらいいたのか。子どもたちの手で作り上げられた遠山の生きものマップが早く見たい!

2006年10月31日 秋の谷津田観察

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今日は秋の野外観察です。

夏に出かけた遠山の谷津田に出かけ夏と秋の生きものの違いを観察しました。 前回はカエルに着目して田んぼごとにどのようなカエルがいるのかテーマを設定して観察に出かけましたが、今回はテーマを設けず、 自由にいろいろな生きものを観察しました。 夏に観察できた生きものが少なくなっていたり、逆に秋に観察できる生きものが観察できるようになったり、 季節の移ろいを生きものを通して感じる事ができました。
今回、観察できた生きものは、また、地図にまとめて同じ谷津田で夏と秋の生きものを比較できれば、 また新しい発見が子ども達に生まれると思います。

2007年1月23日 最後の授業

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今日は1年最後のまとめの授業を行ないました。

前回、秋の生きもの観察をして以来、 まとめていなかった観察データを1枚の地図にみんなでまとめていき、秋の生きものマップが完成しました。 予想以上に多くの生きものが観察できたことが作って分かりました。残りの時間は1年間のまとめということで、生きものに関する質問や、1年間を通して出てきた分からない事などについて、 飯島が答えていきました。これで向台小さんとの取り組みは一段落します。向台小の4年生のみなさんや先生方、 どうもありがとうございました。

2007年12月6日 谷津田での自然観察

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これまで、向台小4年生の子どもたちは、生きもののことを良く知るためには「体のつくり」「暮らし」「すみか」をよく知ることが必要であることを学習してきました。

今日は、学校に来た生きものたちが、どこからやってきたかを調べに学校の近くの谷津田に来ました。生きものの視点に立って観察をしていきます。そして、田んぼにできたわずかな水溜りに、アキアカネが産卵している事に注目しました。ほとんどの田んぼは乾燥しているので、アキアカネが安心して産卵できる場所はわずかしかありません。生きものの視点に立つことで、子どもたちはアキアカネがどうして困っているのか気づくことができました。
これで、どうすればアキアカネが安心して過ごせるか分かったね。これからも、色んな生きものの視点に立ってどうすれば、たくさんの生きもの達と仲よく暮せるまちにしていけるのか。一緒に考えていこうね。

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牛久小学校(2・4・5年生)

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 うす暗くて生きものが少ないヘビ山 (学校のうらの雑木林)は、蚊がいっ  ぱいいます。 
 カブトムシや多くの生きものが暮らし やすい場所にするため、人と生きもの の両方の気持ちになって再生案をつく っています。
 ヘビ山と学校のビオトープのつながり も調べています。

 

主な取り組みの様子

2006年度
✿2年生✿
2006年6月19日  生きものスケッチ
2006年7月10日  カエルさん元気になって
✿4年生✿
2006年6月7日  初めての授業
2006年6月12日  ヘビ山探索
2006年7月3日  カブトムシ・クワガタムシ
2006年10月26日  ヘビ山観察
2006年12月13日  樹木マップ
✿5年生✿
2006年6月12日  メダカ
2006年7月11日  野外観察
2006年10月3日  残暑の野外観察

2007年度
✿4年生✿
2007年12月14日  木の名札つけ
✿5年生✿
2007年6月11日  生きものとお話しする方法

2006年6月19日 生きものスケッチ【2年生】

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6月19日牛久小の2年生に授業をしてきました。

この日は、授業の前に、スタッフの川井と牛久小の生徒さんで、先に学校の近くのアヤメ園周辺に生きものを獲りに行き、そのあと教室で飯島が獲れた生きものを見ながら、いろいろ説明をする授業を行ないました。
牛久小の2年生さんから、ある程度の間、実際に取れた生きものを飼育してみたいという要望があり、捕まえたヤゴやオタマジャクシなどの生きもの飼育方法の話や、アメリカザリガニなどは外来種で、在来の生きものと共存が難しい事など、少し難しい内容も授業の中で話しましたが、みんなとてもよく勉強してくれました。

2006年7月10日 カエルさん元気になって【2年生】

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授業の中で2年生さんと、前々回の授業の際、アヤメ園で捕まえた生きものを、再びアヤメ園に放してきました。

飯島から、子ども達が学校で飼育してきた生きものについて、最初の授業で行なった内容の中で、生きもの「暮らし」と「すみか」、それに関係する「からだのつくり」について、改めてお話をした上で、子ども達自らが放流する場所を考えて、自分が飼育していた生きものを放していきました。
飼育していた間に弱ってしまったカエルに対し「カエルさん元気になって」と話しかけながら、自然に帰していく姿を見て、小さい時に生きものとたくさん触れ合うことがいかに大切であるか、子どもの表情を見ながら感じました。

2006年6月7日 初めての授業【4年生】

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この日は、4年生に1回目の授業を行なってきました。

どんな話が飛び出すか、普段の授業とは違った雰囲気の授業に、食い入るように黒板を見つめる生徒の姿がありました。 牛久小の4年生には積極的に質問する生徒も多く、飯島さんが質問するとたくさんの手が挙がり、子ども達の関心の高さを伺いました。牛久小の裏手には通称『ヘビ山』と呼ばれ、 散策道やベンチなどが設置され、誰でも自由に出入りが出来るようになっている裏山があります。 今年はこの「ヘビ山」を舞台にカブトムシの授業を行う予定。どのような授業の展開になるか今から楽しみです。

2006年6月12日 ヘビ山探索【4年生】

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6月12日、4年生と学校の裏にある『へび山』と、校庭の脇にあるビオトープで生き物観察を行いました。

牛久小の裏にある通称『へび山』には、普段から入って探検をしている生徒も多く、 慣れた様子で森の中をスイスイ歩き回っていました。今回、一番発見したかったカブトムシ・クワガタの気配はなく、残念ながら見つかった生き物の種類も、そんなに多くはありませんでしたが、森の中で発見した『ナナフシ』に子供たちの視線は集中。 その姿を食い入るように見ていました。『へび山』には高木が多く、全体的に森の中は湿っていて、林床には朽木や落ち葉、腐葉土がたくさん積もっているのですが、なぜこの森にはカブトムシやクワガタがいないのか?
この疑問を子供たちと一緒に考えながら、カブトムシも棲める森になればいいなと思います。

2006年7月3日 カブトムシ・クワガタムシ【4年生】

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今日はカブトムシ・クワガタムシについての授業を行ないました。

牛久小の4年生は学校裏の雑木林「ヘビ山」を、カブトムシが暮らしやすい場所にする取り組みをしています。今回はその一環で、新しく考えたカブトムシの授業を行なうことになりました。
みんなは、「ヘビ山」でカブトムシを時々見るらしく、見慣れた様子でしたが、実際に手に取り、じっくり観察することは少ないようで、黒板に描かれた飯島の絵をノートにスケッチしながら、カブトムシとクワガタムシについて学習を深めていきました。
実際、絵を描いて体のつくりを詳しく見てみると、知っているようで、知っていないことがたくさんあり、ただ漠然と生きものを見るのではなく、絵を描くという作業を加える事で、発見や気づきが増えるのだと実感しました。
4年生はこれから「ヘビ山」を中心とした野外観察を行なう予定です。今日学んだ事を踏まえてカブトムシのすみやすいヘビ山づくりに取り組んで欲しいと思います。

2006年10月26日 ヘビ山観察【4年生】

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今日は4年生のみなさんとヘビ山で野外観察を行ないました。

木グループと土グループに分かれて観察を行ない、木グループはヘビ山に生えている木の名前を調べ、札にその名前と書いて木に結び付けていき、土グループは土の中の生きものを振るいなどで調べました。また、土のやわらかさを調べるために、金属の枠を地面に置いてその中に水を流し込んで、染み込む時間を測ったりしました。
普段、何気なく見ている木でも、名前まで知っている木は少なく、今回、ヘビ山をぐるりと回って見て始めて、姿と名前が一致する木がたくさんありました。しかし、思った以上に木の本数が多く、とても全部の木を調査する事ができませんでした。また、次回の観察会の時に木の名前付けの続きを行なう予定です。

2006年12月13日 樹木マップ【4年生】

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4年生のみなさんと、前回に引き続きヘビ山の木の調査を行ないました。

4年生さんはカブトムシなど生きものを中心に調べ学習を進める「生きものグループ」とヘビ山の木などを中心に調べる「木グループ」と二つに分かれて進め学習をしています。今回は、ヘビ山の木を調べている木グループの野外観察のお手伝いを行ないました。
木グループでは、ヘビ山の樹木マップをみんなで協力して作成することになり、広いヘビ山をみんなで分担して調べました。すると、ヘビ山の木の分布には特徴があり、同じ木が同じような場所に集中して生えている事などが、データが集まるにつれ徐々に分かってきました。
またしても時間が無く、全ての木に名前を付ける事ができませんでしたが、かなりの木に名前が付いてさながら、ヘビ山が樹木観察園のようになってきました。みんな協力ありがとうございました。

2006年6月12日 メダカ【5年生】

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5年生と授業を行いました。(この日は4年生の野外観察も行い、一日中、牛久小でお世話になりました。)

今回、5年生は初めての授業ということもあり、子供たちに身近な生き物であるメダカの基本授業を実施しました。
 「なぜ、身近にいた生きものが姿を消していくのか」、授業の中でこれまで私たちが見過ごしてきた環境悪化の原因を知り、人間の生活が自然の生きものに与えている影響を知ってくれればと思いました。
5年生さんはアヤメ園の近くで、田んぼを借りて米作りの体験授業を行っており、今回の授業の最後には、田んぼと生きものの関係などもお話もさせて頂きました。次回は田んぼや学校の近くの谷津田に生きもの観察に行く予定。どんな生きものとの出会いと発見があるか楽しみです。

2006年7月11日 野外観察【5年生】

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7月12日、5年生と野外観察を行いました。

今回の野外観察は牛久小から少し離れた場所にあるアヤメ園と、その周囲の谷津田、5年生が稲作の授業で借りている田んぼの3箇所を順番で回っていきました。 それぞれの地点ごとに特徴的な生きものが見られ、特に谷津田周辺では林縁部によく見られる「コシアキトンボ」や、こちらも暗い場所を好む「ノシメトンボ」を多く観察することができました。 あと、田んぼで見つけた「カナヘビ」がとても元気で、こどもたちが指を出すと「ガッブ」と噛み付いてなかなか離しません。ついには耳に噛り付いて「カナヘビピアス!」なるものが完成?
長い時間、指や耳に噛り付いていたカナヘビさん、お疲れ様でした。
観察の途中、ネムノキの花が満開で2~3個、花を摘み取り、その香りを子供たちと楽しむことができました。見て触れるだけではなく、時には香りや味から学ぶ自然も大切なのだと、ネムノキの香りを楽しみながら感じました。

2006年10月3日 残暑の野外観察【5年生】

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5年生さんと学校周辺へ野外観察に出かけました。

牛久小の周辺は、牛久沼や牛久沼へつながる谷津田。牛久沼に流れ込む稲城川、稲荷川の周辺の田んぼ・アヤメ園など、生きものを観察する場所がたくさんあります。今回は人数が多いので全体を二つに分けて、谷津田と稲荷川周辺の田んぼ・アヤメ園を交代しながら回りました。
観察に使った田んぼは、5年生さんが米作りをするために借りてる田んぼで、みんなも田んぼの辺りの事はよく知っているようでした。
地球温暖化の影響か10月ながら暑い日が続き、この日も日差しが強かったので、心配しましたが、みんな元気に最後まで観察を楽しんでくれたようでした。

2007年12月14日 木の名札つけ【4年生】

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今日は、学校のビオトープにもっとたくさんの生きものを呼ぶために、学校の近くにはどんな生きものがくらしているのか観察をしてきました。

観察場所は学校のすぐ裏にある「ヘビ山」です。
子どもたちは、ヘビ山を生きものの目線に立って観察し、林の中には明るい所と暗い所があって、そこに住む生きものは違いがみられるということを発見しました。
その後は、子どもたちは ヘビ山に来た人達がもっと親しみを感じてもらうために、木の名札付けを行ないました。

2007年6月11日 生きものとお話する方法【5年生】

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今日の授業は「生きものとお話する方法」です。

子どもたちは生きものを観察するために大事な3つのことを勉強しました。それは、「生きものの体のつくり」「くらし」「すみか」です。この3つの事を良く知ることで生きものとお話できるようになるんですよ。
その後、子どもたちは牛久の地域特性である谷津田は生きものの道として、メダカやトンボなどに利用されていることを学習しました。
明日は待ちに待った野外授業です。学校につながる生きものの道を見に行きます。

『人と河童が出会うまちづくり』にもどる

牛久第三中学校(科学部、2年生)

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 牛久沼は護岸工事や水質汚染の影響で 自然破壊が進み、たくさんの生きもの たちが困っています。牛久三中では、 使われなくなったプールをミニ牛久沼 として土や水草を入れるなどの実験を 行って、牛久沼にきれいな水と豊かな 自然を取り戻す方法を探っています。 また、衛星写真を使って牛久沼の水源 地(谷津田)の湧き水の場所や、どの くらい荒れているかなどを調べる方法 も研究しています。

 

主な取り組みの様子

2006年7月27日 プールのビオトープ化工事
2006年8月3日  谷津田の生物観察
2006年8月8日  衛星写真を使って
2007年5月10日 今年の活動計画を立てよう
2007年5月17日 生きものの道を見に行こう
2007年7月31日 浮島づくり

2006年7月27日 プールのビオトープ化工事

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今日は科学部の生徒さんと学校ビオトープのメンテナンスとプールのビオトープ化工事を行ってきました。

牛久市の中学校では各学校に設置されたプールを授業で使わなくなったため、プールは防火用貯水槽としてのみ利用されている状況です。この3中のプールも水が貯められているだけの状況でした。 今回、プール内に植生ビオトープで茂りすぎた植物を植え、生息する生物の変化を継続的に調査していくことになりました。 プール自体が持つ防火用貯水槽としての機能を妨げることは出来ないため、プールの片側にコンテナに入れた植物を沈めるという方法で実施しましたが、そのままでは水深が深すぎるため、 机やイスといった「ゲタ」を履かせてやって高さを調整しながら設置しました。 大人が胴長を着ても胸ギリギリまで水が来るので、中学生の皆さんには少し大変な作業だと思います。
無事、プールに植生を施したらすぐに「コシアキトンボ」が植物の周りを飛び始めました。人間にとってはちょっとの変化でも、小さな生きものにとっては、人間の想像以上に大きな変化なのではないか、 と飛んでいる「コシアキトンボ」の姿を見ながら思いました。

2006年8月3日 谷津田の生物観察

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今日は科学部の皆さんと学校周辺の谷津田の生物観察を行いました。

3中さんの周辺には観察の対象としている谷津田が3つあり、 それぞれA・B・C谷津田と呼んでいます。今回はC谷津田と呼んでいる国道6号側の谷津田を観察してきました。
C谷津田ではハグロトンボを調査の中心にし、他の生物の生息状況も合わせて調査しました。今回の調査で印象が強かったのは、蝶類が多く観察できたこと。 特に谷津田に降りる道沿いでは大型のアゲハが3種類確認できました。大きな蝶が数多く舞い飛ぶ光景は、見ていてなんだか幻想な感じがしました。
あと大きな発見があったのは、谷津場の水路にメダカがいたこと。しかし、そのままでは干上がりそうな小さい水たまりに身を寄せ合っていたので、出来るだけ捕まえ、 新しく作った3中のプールビオトープに入れる事にしました。 身近な所にもメダカは力強く生きていたことが嬉しかった反面、わずかな水たまりに追いやられている姿を見ると、少し寂しい気持ちにもなりました。

2006年8月8日 衛星写真を使って

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今日は科学部の皆さんとA谷津田に観察に出かけました。

今回は衛星写真の専門家の上林さんも同行され、 衛星写真からみる谷津田と、実際の谷津田の状況の比較などを、実際に現場でご一緒しながら教えて頂きました。小雨がパラパラ降る天気でしたが、予定道り観察を完了することが出来ました。
不思議な事に、この谷津田ではトンボのヤゴがこれまでほとんど観察できませんでした。今回もいろいろ調べて見ましたが、発見できたヤゴはたったの1匹だけ。別に水辺が無い訳でもなく、 どうしてヤゴが少ないのか、私も調査に立ち会って非常に不思議でした。
3中の科学部の皆さんなら、きっとその答えを見つけてくれると思います。

2007年5月10日 今年の活動計画を立てよう

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今日は牛久三中の科学部の子供たちの1回目の授業です。

今年度どんな研究を行うか、子どもたちはまず、去年自分たちがしてきた活動を振り返ることにしました。説明するのは3年生。入りたての1年生に伝わるよう、工夫して話をしました。
昨年・一昨年から続く大事な目標は「牛久沼の再生」です。学校ビオトープの水質が良いことに着目し、そのシステムを牛久沼に活かせるのではないかと考えました。水質の良い理由の一つとして生物種の多さ、周辺の供給源(谷津田)の存在ではないかと仮定して、その実証を行ってきました。その実証から学校ビオトープ、谷津田に見られる環境要素の多様性、牛久沼の環境要素の少なさに気がつきました。学校ビオトープとプールでの環境要素の増減という実験を通して、生物種の変化を確認した彼ら、今年度はこれまでの実証の成果を活かして牛久沼再生の提言をまとめようとしています。
その後、いろんな意見を出して議論しましたが、計画策定には至らず、次回に持ち越し。
どんな研究が出来るか今年も楽しみです。
(スタッフ:飯田)

2007年5月17日 生きものの道を見に行こう

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今日は衛星写真を使った授業です。

ここは木があるところ、ここは田んぼ、田んぼでも一年中水のあるところと冬には水がなくなってしまうところなど、衛星写真はいろいろなことが分かります。実際に行かなくても、どんな生き物がいるのかある程度予測がたてられるのです。去年学習した2,3年生の子達は1年生の子達に、それを教えていました。みんなちゃんと理解しているんだね。じゃあ実際に、その田んぼはどのようになっているのかな?観察に出かけよう!!
衛星写真を見て予測したものと実際に目で確認したものを比較しながらの観察です。みんなの予測は果たして合ってるかな?(スタッフ:飯田)

2007年7月31日 浮島づくり

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牛久第三中学校科学部では、学校のプールを牛久沼と見立てて浄化実験を行なっています。

また、学校のプールは牛久沼と谷津田をつなぐ「生きものの道」でもあります。そこで、もっとたくさんの生きものを呼ぶために、浮島を作ろう!浮島はギンヤンマの産卵場所にもなります。
材料は、不用になったお酒の運搬ケースと浮力をつけるためのペットボトルにビート板。これらをビニール紐でしっかり結合させて、一塊の浮島にしました。
最後にマコモやヨシなどの抽水植物を隙間に差し込んで完成しました。
きっとたくさんの生きものが来てくれるでしょう。これからが楽しみです。

『人と河童が出会うまちづくり』にもどる

牛久第二小学校(5年生)

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学校の周りを生きものになったつもりで調べたら、学校の近くにある谷津田は牛久沼につながる生きものの道だということがわかりました。
どうしたらもっとたくさんの生きものが学校やビオトープに来ることができるかをみんなで考えています。
また、ビオトープに入ってしまったアメリカザリガニ(外来種)の影響や駆除の方法を調べています。

 

主な取り組みの様子

2006年4月28日 トンボの暮らしや体のつくり
2006年5月19日 プールヤゴ
2006年6月30日 野外観察会
2006年10月18日 春と秋の違い
2007年1月17日 人も生きものも暮しやすいまち

2006年4月28日 トンボの暮らしや体のつくり

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今日は牛久小の5年生に授業を行ってきました。
今回の授業では2限・3限2コマ続けて授業を行い、2限時では「トンボの暮らしや体のつくり」に関する授業を行って、3限には実際に学校のビオトープに行って生きもの観察をしてきました。

普段、あまり詳しく見たり、調べたりする機会の少ないトンボの授業でしたが、黒板に描かれるヤゴの絵を見て、真剣な眼差しでヤゴのからだのつくりをスケッチしていました。3時間目ではビオトープで生きもの調査をしました。この学校のビオトープはたくさんの種類の生きものがいるのですが、ザリガニが入ってしまったらしく アサザやメダカなどの生きものがかなり減ってしまったということでした。小さなザリガニでも環境に与える影響は大きいのだと、2小のビオトープで観察を行いながら思いました。

2006年5月19日 プールヤゴ

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牛久小の5年生さんへの2回目の授業を行ってきました。

本当は、みんなでプールに行ってヤゴを捕まえ観察する「プールヤゴ」の授業を行う予定だったのですが、天候が思わしくなく、前日アサザのスタッフで捕まえて水槽に入れて置いたプールのヤゴを、シャーレに取り分けて観察し、その後、ヤゴをスケッチをしていきました。前回は黒板に描かれたヤゴのスケッチでしたが、今回は実物を前に、動き回るヤゴを見ながらのスケッチです。
本物のヤゴを間近で観察したことで、それぞれ独自の発見があったようです。前回観察をしたビオトープのヤゴと、今回捕まえたプールのヤゴの種類の違いからプールとビオトープ、 学校周辺にある田んぼとの環境の比較の話しなど、幅広い内容の授業を行うことが出来ました。

2006年6月30日 野外観察会

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今日は学校周辺の谷津田と、地元の方で自分が持ってらっしゃる田んぼを、観察の場として提供してくだった方がおり、その方の田んぼで生きもの観察をおこないました。

炎天下での観察で少し心配しましたが、みんな元気で最後までやり遂げることが出来ました。
アサザ基金では様々な場所で野外の観察会を行っていますが、プログラムを行ないながら、子どもたちにいろいろな環境や、いろいろな生きものを実際に見て感じてもらうことで、自然に対してたくさんの「なぜだろう」「不思議だな」というそんな気持ちが、たくさん芽生えてくれたらと思います。
今回、お借りすることの出来た田んぼは、無農薬でお米を作っているのですが、そのわりには、あまり多くの生きものを見つけることができませんでした。
「なぜだろう?」。スタッフとして同行した自分が見つけた、自然に対しての「なぜだろう?」の一つです。

2006年10月18日 春と秋の違い

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今日は牛久二小の5年生さんと学校周辺の谷津田へ観察に出掛けました。

今回、出掛けた谷津田は、夏に一度観察をした場所で、夏と秋で観察できる生きものの違いや、 夏と秋とで田んぼの様子がどのように変化するかなどを、実際に観察に出掛けて調べてみました。
 10月とは言えまだ少し暑かったのですが、観察できる生きものはかなり減っていて、季節の変化を感じることが、生きものを通してでも感じることができました。
また、この時期は実を付ける植物が多くあり、今回の観察でも途中で実際に木の実を食べて、その味を確かめたりしました(皆さんは食べると有毒な実もあるので、詳しい人と一緒に食べてみてください)。
同じ場所でも季節でずいぶん様子が変わるのだなと、子ども達と秋の谷津田を歩きながら感じました。

2007年1月17日 人も生きものも暮しやすいまち

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今日は新しい取り組みとしてまちづくりの授業を行ないました。

5年生さんは生きものについて学んだ後に福祉を学習したということで、今回は、これまで学んできた「生きものの視点で捉えたまちの改善点」を踏まえて、「人と生きもの両方が暮らしやすいまちにするにはどうすればいいのか」というテーマについて考えました。
 学校を体の不自由な人やお年寄りのくらす家に例え、お店やバス停など生活に必要な場所を地図の上に書いていきました。
そして、実際に生活をしていくためには、こうすればもっと住みやすくなるなどの意見を、班ごとにまとめていきました。
福祉について勉強した牛久二小の皆さんだからできる授業なので、筆者も授業を進めながら、どのような展開になるのか予想できませんでした。しかし、結果は非常に充実した授業になりました。
2小のみなさん、楽しい授業ありがとうございました。

『人と河童が出会うまちづくり』にもどる

市民型公共事業とは

 従来の公共事業は個別型自己完結型事業の典型であり、湖の環境や社会を分断しバラバラにする役割を果たしている。このような公共事業が継続され続ける限り、湖と共存するための社会システムを構築することは困難である。従来の公共事業は決まった点と点を結ぶ事業であり、各省庁の縦割りが反映されるため、他の事業との関連性がなく、そこには利権も生じやすい。

 もうひとつは、行政が過去に決定した公益に基づいて公共事業が実施されることで、環境破壊を引き起こしているという問題である。「公益との調整」は自然保護の展開を阻む大きな壁となっている。公益の見直しを避けては、真の自然保護や環境保全は実現できない。わたしたちの社会における公益とは固定したものではなく、社会変化(ネットワーク型循環型社会の構築)に伴いそのあり方は大きく変わるものである。

 社会に循環を生み出すためには、個々の取り組みや技術が自己完結しないことが重要である。取り組みが取り組みを連鎖的に生み出しながら、ネットワークが生成されるような展開が必要となる。それにより、公共事業も分野の境界を越え、地域全体に波及効果を及ぼすことができるようになる。これによって、公共事業が根本的に変わる。

 市民型公共事業は、ある事業の波及効果が広域ネットワークをとおして地域全体に、自然のネットワークと重なり合うように、既存の枠組みを越えて広がる公共事業であり、生活者の視点をもったNPOがコーディネーターとなって展開するものである。

ネットワーク型社会の構築による湖沼保全

 21世紀はネットワーク型社会になるとよく聞く。わたしなりに湖沼保全に向けたネットワーク型社会を展望してみたい。霞ヶ浦の環境問題と向き合う中で、わたしが分かったことは環境問題は環境行政や環境保護運動の枠の中に収まっている限り解決できないということである。そこで、アサザプロジェクトでは、既存の枠組みを越えて展開する広域ネットワークによって、流域全体を被う総合的な施策を実現する方法を考えてきた。

 社会が複雑化し同時に組織の機能が専門分化したことで、相互の関係性が見失われた結果、社会の課題を個別の技術や対策では解決できなくなった。それは、環境に限らず、福祉などの他の政策についても云える。生活者の立場から見れば、環境保全や福祉はすべての分野に開かれたシステムであることの方が自然である。

 個人を核とした現代社会では環境保全が人々の生き方や価値観と結び付かないかぎり、人々の主体的な行動を引き出すことは難しい。つまり、自分の生活の中で起きる様々な出来事を総合化し、人格をとおして統合しようとする意志を持つ個々人が核となったネットワークこそが、自然と共存する社会の基礎となるものである。

 今、湖沼の保全や再生をめざすわたし達に求められているのは、まさに人格が機能するネットワーク型社会の構築であると考える。アサザプロジェクトが目標とする21世紀型社会は、総合化する主体を権力に頼らない、力にはよらない、中心に組織をもたないネットワーク型の社会であり、個々の人格が機能する社会である。

Q&A なぜアサザをシンボルに?

アサザプロジェクトは、アサザをただ増やすことや、アサザで水質を浄化することを目的とした運動ではありません。
アサザをプロジェクトのシンボルにした理由は以下のように多岐にわたります。

1.アサザとの出会いから始まったプロジェクトだからです。
1994年頃、霞ヶ浦再生の方法を模索していた時期に、湖岸全周を歩いて調査した折にアサザの美しい花畑に出会い、その時に受けた感動と発想の転換からアサザプロジェクトは始まりました。
このアサザとの出会いをきっかけに、湖に眠る様々な価値を見付けだしていく取組みがはじまり、現在の価値創造的なアサザプロジェクトへと発展していきました。
当時は霞ヶ浦で大発生を繰り返していたアオコが湖のシンボルとなっていました。水質汚濁を表すアオコがシンボルになっていては、湖のマイナスイメージばかりが先行し、湖の可能性が見えてこないと考え、人々の意識をマイナス思考からプラス思考に転換するきっかけのひとつとしてアサザをシンボルとして位置付けました。

2.自然の働きを活かした湖の再生を考えるきっかけを作ってくれたからです。
1990年頃から霞ヶ浦ではコンクリート護岸の影響などから大きくなった波浪への対策として、石積みの消波堤が造成されはじめ、新たな環境破壊が懸念されていました。当時は湖の波浪対策として石積み消波堤が各地に作られ、生態系を分断したりヘドロの堆積や水質汚濁などの問題を起こしていました。
このような破壊を食い止める方法を考えていた時に、アサザからひとつの発想を得ました。ヨシ原の前面沖側に生育するアサザ群落が波を弱め、波浪による浸食からヨシ原を守る様子を観察していて、アサザのようなヨシ原の沖側に広がる植生帯の形成(再生)が石積み消波堤の代替案になると考えました。それには、現在の水質でも生育できるアサザだけではなく湖本来の植生を、とくに水質改善を進めながら沈水植物群落を拡大していくことで石積み消波堤は必要無くなります。石積み消波堤に対するもうひとつの代替案「粗朶消波施設」は、上記のような植生帯による消波が実現するまでの暫定的な措置として位置付けています。したがって、粗朶消波施設の設計にあたっては、沈水植物群落の消波効果や透水性を参考にしています。
これらの代替案によって、一時期石積み消波堤の造成を止めることができましたが、一部の団体関係者によってアサザや粗朶消波施設への意図的な批判や中止の申し入れが行われた結果、再び延長数十㎞にも及ぶ石積み消波堤の造成が始まり大規模な環境破壊が生じています(上記の団体関係者は石積み消波堤の中止は申し入れていません)。

3.アサザの生態が湖の水位管理や護岸の問題を明らかにするからです。
霞ヶ浦では、湖岸のコンクリート護岸化や不自然な水位管理が湖の生態系全体に大きな影響を与えています。状況を改善するには、このような問題が湖の様々な生物にどのような影響を与えているのかを、多くの人たちに理解してもらうことが必要です。
アサザの生態はよく研究されていたため、アサザがコンクリート護岸や不自然な水位管理によって大きな影響を受ける理由も分かりやすく解説することができました。アサザの生態と環境との関わりを知ることを入り口にして、湖の環境を様々な生物の目になって見直す取組みへと発展させたいと考えました。
また、1996年から実施が計画されていた霞ヶ浦開発運用による極めて不自然な水位管理による生態系への影響を明らかにするために、その影響を受けやすいと考えられていたアサザを指標生物として、湖の変化を調べることにしました。アサザは当時湖全域での分布状況が正確に分かっていた数少ない種だったので指標として最適でした。
私たちの予測どおりに、運用計画に基づく水位管理が開始された1996年から2000年までに、湖全域でアサザが激減しました。このアサザの調査結果を基に水位管理の中止を国に申し入れ(2000年)、一時凍結が実現しました。(しかし、上記の団体関係者によるアサザは元々あまり湖になかったといった根拠の無い批判が行われ、2006年から水位管理が本格的に再開されてしまいました。その結果、アサザをはじめとした湖の生態系はさらに危機的な状況に置かれています。)

4.人々が直接湖に関わるきっかけとして。
霞ヶ浦の環境が悪化すると共に、湖周辺の人々の湖への関心が薄れ、湖に実際に足を運ぶ人も減っていきました。湖への関心を取り戻すためには、まず実際に湖に行って、その環境に触れることが必要です。できれば、湖の水の中に入って体感してもらいたいものです。
絶滅に瀕していたアサザは、多くの人たちに実際に湖に入ってもらうきっかけを作ってくれました。すでに、1万人を超える人たちがアサザの保護活動をきっかけに実際に湖に入り、湖の自然を体験しています。
アサザをきっかけに湖の再生に直接関わった経験が、多くの人々に霞ヶ浦を意識した生活スタイルへの転換を促すことにもなります。

5.環境教育の導入として。
霞ヶ浦の環境を理解するためには、様々な生物の目になって湖の環境を見直すことが必要です。アサザの生態を学ぶ学習は、湖の環境を生物の目で見ることの意味を子ども達に理解してもらう導入として位置付けています。アサザと水質汚濁や護岸、水位管理、ゴミなどの関係を知ることで、湖に生息する魚類や昆虫、植物などへと視野を広げていきます。さらに、霞ヶ浦の再生につながる町づくりの学習にも発展していきます。これまでに、流域の200を越える小中学校で様々なテーマの出前授業を行なってきました。この学習をモデルにした取組みが全国に広がっています。

6.個別縦割り型の発想から抜け出せない研究者や専門家に発想の転換を促す。
アサザプロジェクトがアサザをシンボルとしていることに対する批判をする研究者が一部にいます。これらの研究者に共通していることは、アサザという水草が有するある一部分(要素)だけを抽出して「水質に影響がある」、「ある生物に影響がある」といった的外れな批判を繰り返すことです。また、何度も説明しても、アサザプロジェクトは「アサザで水をきれいにする運動だ」「アサザを増やす運動だ」といった評価(決め付け)から抜け出せない研究者もいます。このような研究者(一部団体関係者)による批判活動(反対運動)によって、先述したように石積み消波堤の造成や不自然な水位管理が再開されてしまいました。
部分だけを見て相手に評価を下して決め付けたり、全体のつながりの中での多様な要素を視野に評価出来ないというような研究者が存在する背景には、あまりにも専門分化した今日の科学のあり方や、要素還元主義(部分知・領域知)に偏った知識体系の中での教育の在り方にも問題があると考えます。総合知をどのように構築するのかが今日の課題となっています。
対象からある一の機能を抽出して、単純に他と比べ、優劣や良否の評価を下す(しかも権威を背景にして)傾向は、研究者のみならず、マスコミをはじめ社会にひろく見られます。このような風潮は、差異の多様性を重視するこれからの社会に逆行するものです。このような単純思考はまさに哲学なき科学主義の弊害といえるでしょう。これはまた、この国では輸入学問である近代科学の知的基盤の脆弱さを示すものでもあります。実際に、その弊害が霞ヶ浦で生じていることは先述したとおりです。
このように、アサザの再生をきっかけに湖の生態系の保全から社会システムの再構築まで展開したアサザプロジェクトの事例は、アサザを多様なつながり(中心の無いネットワーク)の中に溶け込む多義的なシンボル=メタファーとして位置付けた取組みとして、多様性の時代におけるシンボルの新しい在り方を示すものであり、上記の個別縦割り型の発想や単純思考(決め付け)への転換を促すものです。もちろんアサザは、数多くあるシンボルのひとつに過ぎません。
これまで述べてきたように、私たちは社会が抱える問題や課題を強く意識しながらアサザプロジェクトを展開してきました。社会の様々な分野で、アサザがプロジェクトのシンボルになった意味をしっかりと主張していくことが、あらゆる分野に発想の転換を促し、今後の社会の在り方を示していくことになると考えています。同時に、それは新たな時代の知としての「総合知」を生み出していくことでもあります。
以上のように、アサザはシンボルとして様々な要素を持っていることを御理解下さい。

NEC田んぼ作りプロジェクトwithアサザ基金

2003年から日本電気株式会社(NEC)とアサザ基金と協働で「NEC田んぼ作りプロジェクト」を行っています。

従来から取り組みが困難な課題とされてきた霞ヶ浦流域で、荒廃の進む水源地である谷津田を再生し、くい止めることに初めて取り組んだのが、アサザ基金とNECのこのプロジェクトです。
このプロジェクトは、霞ヶ浦流域の自然再生における先駆的なモデルとなっています。
耕作放棄された谷津田の事前調査から、計画作り、復田作業、米づくり、地場産業と協働による酒造りに取り組んでいます。

現在の田んぼの様子 NEW!!3月20日UP!

NEC田んぼPJ動画はこちら

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プロジェクトの概要

霞ヶ浦は大きな流入河川が無く、水源地は流域に広がる1000を越える谷津田となっています。
谷津田は、森に育まれた豊富な水が利用できる反面、農業の機械化が進む中で、湿田・深田が多く、生産効率が悪いため、作業がしにくく早くから放置され、その大半が荒廃しています。

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2003年から石岡市東田中地区で谷津田再生活動を実施、アサザ基金が1996年以降長年構想していた水源地再生のブランド地酒をつくるプロジェクトが実現しました。

そして、2010年には、それまでの経験(3,712㎡)を活かしてより大規模な谷津田全体(22,965㎡)を再生する事業を牛久市上太田地区で着手しました。
当プロジェクトの上太田の谷津田は、耕作放棄され、長いところで40年の年月が経ってしまいました。再生は谷津田1本(谷筋全体)の23反、全長1000mを対象とします。

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この谷津田を、トキの生息環境を再生するための実物大モデルとして位置づけ再生します。再生した田んぼで月に1度のトキの餌量調査や、生物調査を実施することで、数値化された効果を元に「再生モデル」をつくり、牛久市内に多数点在する谷津田保全、ひいては霞ヶ浦流域全体の谷津田保全につなげます。

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トキが舞う谷津田という霞ヶ浦再生への夢を共有し、農業の機械化が困難な谷津田を、無農薬・無化学肥料の米づくりを行うことによって生物の多様性を高めようと、社員ボランティアが自ら、生物調査をはじめ問題点抽出などの計画の策定、手作業による復田作業、昔ながらの米づくり、地元の酒蔵での酒造りに一貫して参加し、付加価値のある酒米・日本酒づくりを行っています。
「100年後にトキの舞う霞ヶ浦を」という目標を共有し、夢の実現に向けて挑戦し続けています。

プロジェクトの特徴

・NECの本業であるIT分野(気象情報を計測・蓄積・配信するネットワークセンサーを霞ヶ浦の自然再生に活かす、アサザ基金とNECのビジネスモデルづくりを通して始まりました。
・そして、取り組みが困難な課題とされてきた耕作放棄された谷津田に、新しい社会的価値を見いだそうと、IT企業とNPOが連携して初めて挑みました。

NECのHP内 田んぼづくりプロジェクトページ

http://jpn.nec.com/community/ja/environment/tanbo.html
(外部リンク:上記をクリックすると、NECのホームページへ飛びます)

地酒づくりが谷津田を中心に循環することで、谷津田の自然、地元農家、地域企業(酒蔵)に新しい環が生まれ、持続可能な社会システムへと成長しました。この取り組みをモデルに、他の地域にも、同様の取り組みが発展するきっかけを作りました。

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・再生は谷津田1本(谷筋全体)の23反、全長1000mを対象とし、社員ボランティアが自ら、生物調査をはじめ問題点抽出などの計画の策定、手作業による復田作業、昔ながらの米づくり、地元の酒蔵での酒造りに一貫して参加し、付加価値のある酒米・日本酒づくりを行っています。
・社員ボランティアが、さらに経験を重ね、より主体的に再生活動を行っていく、「達人コース」が生まれました。達人コースでは、谷津田を構成する水の湧く森や竹林の整備、試験的な酒米の栽培などを行っています。

プロジェクトの効果

・この取り組みによって、谷津田でも無農薬・無化学肥料で健全な稲がとれることがわかり、里山本来の生き物が帰ってきました。
・社員自らが、耕作放棄地の状態と、復田開始後の四季を通じた生きもの調査を行いました。再生後の谷津田では様々な生きものが見られるようになり、中でもトンボの種類や数に著しく変化が現れました。

アオモンイトトンボ2_sホソミオツネントンボペア_sハグロトンボ1_sアオモンイトトンボ2_s
ノコギリクワガタペアとゴマダラチョウ_sキタテハ_sカブトムシ_sマダラガガンボ_s
ツボスミレ_sコオイムシ_sオオカマキリに食べられるアブラゼミ3_s
ニホンアカガエル_sシュレーゲルアオガエル産卵ペア2_sシュレーゲルアオガエル卵塊2_sトウキョウダルマガエル_s
ニホンアマガエル_sアズマヒキガエルペア産卵接写_sキジ(オス_sカヤネズミ_s

・トキが暮せるだけの豊かな生態系を取り戻すことを目標に、毎月生物量の調査(単位面積あたりの生物量調査)を行っています。その評価をもとに、霞ヶ浦流域単位での生物多様性ビジョンを広げていくことができるようになりました。
・この取り組みを通して、流域の酒造メーカーが日本酒の新たなブランド化へ、道筋をつくることが出来ました。
・のべ9,500人の社員・家族が、谷津田再生の体験を通して、実際に生物が戻ってくる様子を目の当たりにすることは感動的でした。

・参加者が普段食べているお米を実際につくる活動に参加することで、参加者の生物多様性への意識高まり、景観の復元につながる成果を実感することは、環境意識の向上につながりました。
・参加者の中から達人コース(主体的に谷津田再生の取り組みを推進する人材)の育成にも発展しました。
・活動のつながりが、地元の酒蔵や、知的障害者授産施設など、他の企業へ広がりました。

プロジェクトの活動内容

<計画の策定>
まず荒廃した谷津田が、どのような問題を抱えているのか調べます。実態評価、生物調査、荒廃した谷津田の問題点の抽出といったプロセスを経て、1000mにもわたる谷津田全体をどのように再生していくのか長期計画を立てました。そして、以下の作業に取り組みながら、継続的なモニタリングも実施して行きます。
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<復田作業>
復田作業は、社員ボランティアの人海戦術で取り組みます。
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<米づくり>
種籾、育苗から無農薬にこだわります。そして、手作業での田植え、人力での草取り作業を行います。草取り後に鑑賞できるヘイケボタルは、守り続けてきた谷津田再生の証でもあります。稲刈りや脱穀も手作業です。昔ながらの道具を用いた脱穀作業は、大変ですが楽しい収穫の一時です。
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<里山の整備>
谷津田周辺の森林荒廃が進みつつあります。そこで、竹林や雑木林の整備も併せて行います。谷津田に連続した環境である森林の保全も生物多様性の視点で取り組んでいます。
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<トキのえさ量調査>
100年後にトキが舞う谷津田を目標にし、トキが生息できる環境にどのくらい近づいているか、単位面積あたりの生物量を継続して調査しています。
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<酒仕込み、蔵出し>
地元白菊酒蔵の酒造りで、社員自らも体験しながら仕込み「愛酊de笑呼」が完成します。また、瓶詰め後のいくつかの作業は、知的障害者授産施設「あけぼの荘」に委託しています。
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それでは、具体的な活動を見てみましょう!現在の田んぼの様子

プロジェクトとアサザプロジェクトの位置づけ

地域活性化
一度は価値が失われ耕作放棄された谷津田に、地域、企業、NPOが協働することで、新しい価値を創造する最初の事業になった。

企業との協働
アサザプロジェクトが展開する霞ヶ浦流域レベルのネットワークを活かした技術展開(ネットワークセンサー)を、NECと共同開発する取り組みから、水源地である谷津田の保全システムの構築に発展した。

環境教育
普段、都会で働くNEC社員が、事前調査・計画の策定・復田・米づくり・地酒造りという価値創造的な取り組みの全プロセスを体験する。環境意識が啓発され再生現場で得た新たな発想が生まれ、新たな視点の技術開発に繋がる。

循環型社会
地域に根ざした伝統的循環型社会を代表する谷津田の再生を通して、IT企業と共に伝統を活かした循環型社会の構築を行うことが出来る。

社会を変える
大手企業とNPO、地場産業がそれぞれの持ち味を活かしながら協働し、環境保全や地場産業振興を進めることで、解決が困難とされていた環境問題への解決策を示すことが出来た。先進的な取り組みとして、社会にも大きなインパクトを与え続けている。

自然再生・生物多様性
一本の荒廃した谷津田全体を再生対象とした、生物多様性保全の実物大モデルとなる。このモデルを、流域全体の谷津田再生に広げていくことで、霞ヶ浦の生態系を保全し、トキが普通に見られる環境を目指している。

トキの住む鹿嶋市を目指して

こどもと大人の協働のまちづくり

鹿嶋市では、子ども達の提案による谷津田再生プロジェクトが始まっています!

かつて、鹿島神宮の森と谷津田と湖はつながっていました。しかし現在、市街化によって緑地の面積が減少し、神宮の森と谷津田が分断され、谷津田は荒れ果てています。

そんな荒れている谷津田の再生しようと立ち上がったのは、鹿嶋市立豊郷小学校の子どもたちです。2006年度の1年間、豊郷小5年生の子どもたちは北浦への水草の植付けや湖の生物調査、また谷津田での生物調査を行い、水源地再生プランを作成し、そのプランを地域の大人たちに提案しました!
それは、荒れている谷津田を生きものが湧き出る田んぼに再生し、その田んぼでトキやコウノトリが餌を取り、鹿島神宮の大木に巣をかけることを目標とするプランです。地域の大人たちもこの提案を受け、下草刈りや枝払いなどを行い、谷津田再生に協力。2007年度の春、子どもたちの提案が実現し、田んぼでお米づくりが始まりました。

《再生前》
再生前
《再生後》
再生後

豊富に湧き出る湧き水を利用してお米づくりをしています。

田植え
田植え
稲刈り
稲刈り
脱穀
脱穀
生きもの観察
生きもの観察

これまでの動き

水源地が再生するまでの経緯と今までの活動を紹介します。

《2006年度》 子ども達は北浦での自然再生や水源地の調査に取り組んできました。

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その経験を踏まえて、地域の方々に向けて生きものが湧き出る水源地再生の提案発表をしました。(2007年3月14日)

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その提案に賛成してくれた地域の方々と一緒に、子どもたちは荒れてしまった谷津田の草刈りをしました。

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とうとう田んぼが再生!子ども達の提案が実現しました!!
再生した谷津田で、人にも生きものにも嬉しい米づくりが始まりました。

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この取り組みに賛同してくれた東京の企業さん(USB証券会社)もボランティアとして参加してくださいました。

今現在も子ども達が先輩達のあとを引き継いで、湖の活動や水源地での活動を行っています。子ども達の取り組みに感銘を受けた大人たちも続々と活動に参加してくれています。
今後の取り組みが楽しみです。

皆さん楽しみにしていてください。

マメ知識

かつて鹿島神宮と谷津田が一体であったことは、なんと1000年以上の昔に書かれた『常陸国風土記』にも記されています!
この書から、当時の谷津田の様子や、昔は人間と自然が共存して暮していたことなどもわかります。

※常陸国風土記(ひたちのくにふどき)
 ・・・奈良時代初期の713年に編纂された常陸の国(茨城県の大部分)の地誌

牛久第二小学校(4年生)

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 学校の周りを生きものになったつもり で調べたら、学校の近くにある谷津田 は牛久沼につながる生きものの道だと いうことがわかりました。

 どうしたらもっとたくさんの生きもの が学校やビオトープに来ることができ るかをみんなで考えています。

 

 

主な取り組みの様子

2013年5月17日 プールの生きものとお話しよう!

■2006・2007年の活動記録

2013年5月17日 プールの生きものとお話しよう!

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今日は牛久二小の4年生の授業に行ってきました。今回の授業は1・2限続けての授業で、1限目には生きものとお話するために「体のつくり」や「すみか」、「くらし」について学びました。2限目には、学校のプールに行き、さきほど学んだ生きものとお話しするためのポイントを意識して、ヤゴをつかまえて観察しました。アキアカネ、ショウジョウトンボ、シオカラトンボ、ギンヤンマのヤゴが見つかって、子どもたちは大喜び!種類によって体のつくりも少しずつ違いがあることを、スケッチしながら発見できたと思います。(牧野)

『人と河童が出会うまちづくり』にもどる

人と河童が出会うまちづくり

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牛久市内の全小中学校の子どもたちは、2004年から「河童の道」をつないでいく取り組み「人と河童が出会うまちづくり」を行っています。子どもたちは、先輩たちが調べたり提案したりしたことを参考にして、まちに「河童の道」を広げています。学校で学んだことを、本当のまちづくりに活かしています。
子どもたちの提案は、多くの大人たちを動かしています。子ども達の提案する「まちづくり」に、たくさんの地域の人達が協力してくれるようになりました。子どもたちの夢はいろんな人を結びつけながらどんどん広がっているのです。
牛久で始まった、子どもも大人も生きものも喜ぶまちづくり。地域環境を守るための大きな大一歩にもなるのです。
さあ、みんなの意見を伝え合って、まちづくりの輪を広げていきましょう!!

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牛久沼水系 霞ヶ浦水系
1.第二小学校 6.神谷小学校 11.奥野小学校
2.第三中学校 7.第一中学校 12.第二中学校
3.牛久小学校 8.中根小学校 13.ひたち野うしく小学校
4.向台小学校 9.下根中学校
5.牛久南中学校 10.岡田小学校

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牛久市教育委員会
牛久市役所
RESTEC
文部科学省
森林総合研究所 環境計画研究室 香川隆英室長
ESRIジャパン
立教大学異文化コミュニケーション研究科

生きものの道・地球儀プロジェクト

生きものの道で世界を結びつけよう

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国際社会では国家や民族、宗教の違いなどによる対立がやむことはありません。
世界は憎しみの連鎖に覆われようとしています。戦争は、最大の自然破壊です。
私達はもう一度、人類共通の基盤である地球の営みに目を向け、お互いの違いを乗り越え、結びつくことを提案します。

地球上には壮大な自然の営みがあります。
そのひとつが野生生物の渡りや回遊(生きものの道)です。
「生きものの道」のネットワークは、地球全体に広がっています。
いま対立している国や地域も「生きものの道」で結ばれているのです。
子ども達や地域間の交流によって「生きものの道」を再発見し、「生きものの道」を通して結びつき、日々の暮らしの中から平和な世界を築いていこうという運動が「生きものの道地球儀プロジェクト」です。

みんな地球で一生懸命生きている
かけがえのない暮らしがあることを理解しあおう

「生きものの道地球儀プロジェクト」が世界中に広がり、自然の営みのネットワークと重なったときに、人と自然との共生と世界平和が実現すると信じます。
地域の日々の暮らしを単位とした「生きものの道地球儀プロジェクト」にあなたも参加しませんか。

くわしくは コチラのページをご覧ください。

原宿表参道『森の恵・森の風プロジェクト』

2012年3月18日 風船トークvol.5 in 表参道

「息を吹き込む、碧く湿った息を、都市に眠る竜にそうっと」

「原宿表参道 まち歩き・風歩き・いきもの歩き」イベント

「原宿表参道 森の風・森の恵プロジェクト」の一環として、明治神宮の大きな森から街に流れ込む涼風や生き物の道を感じながら表参道を歩き、新たな文脈で都心に潜在する価値の発見を行います。
これまで、原宿表参道に眠っていた魅力や価値を掘り起こしていくために、明治神宮の森から広がる風の道や都市の中を移動する生きものたちの道、コンクリートジャングルに潜在する里山、欲望のデザイン、これらの魅力や価値とともに土深く眠る竜、など様々な文脈で原宿表参道という都市空間を読み解いてきました。
そして、魅力に気づいてもらうことから生まれる都市と自然が共存する新しいライフスタイルやブランドづくり等をとおして、竜を目覚めさせ、表参道の未来図を描いていくことを目指しています。

風船トークvol.3「都市のノマドたちが里山の竜をよみがえらせる」
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日時:2011年2月9日(水)19:00~21:00(開場18:30)
場所:アップリンク・ファクトリー
参加費:一般2500円 学生2000円(1drink込み)

等々力 政彦(トゥバ民族音楽演奏家)
飯島 博(NPO法人アサザ基金 代表理事)

心に浮かんだ言葉を自由に語り合い、都市に眠る竜を目覚めさせるトークショー。
これまで明治神宮の森から広がる風の道や都市の中を移動する生きものの道、コンクリートジャングルに潜在する里山、欲望のデザイン、これらの魅力や価値とともに土深く眠る竜、など様々な文脈で原宿表参道という都市空間を読み解いてきました。
第3回目の開催となる今回は、風を感じ、地形を読み、生きものや自然と対話し、管理された空間を越境するノマド(遊牧民)の文脈で都市を読み解きます!
等々力政彦さん(トゥバ民族音楽演奏家)をゲストにお迎えし、南シベリアの民族音楽と共に、トークとライブで都市の竜を目覚めさせる物語を紡ぎます!

■等々力政彦さんプロフィール
トゥバ民族音楽演奏家。10年以上にわたり南シベリアで喉歌(フーメイ)などのトゥバ民族の伝統音楽を現地調査しながら、演奏活動をおこなっている。あがた森魚、朝崎郁恵、安東ウメ子、EPO、OKI、押尾コータロー、古謝美佐子、大工哲弘、Huun-Huur-Tuなど内外のミュージシャンと共演、およびアルバム参加。嵯峨治彦(モンゴル民族音楽)とのユニット「タルバガン」、OKIのFar East Bandで活動。

表参道を起点に都市空間を「生きもの」や「風の道」といった新たな文脈で読み解きながら、都市に潜在する意味や価値、そして竜たちを浮上させていくトークセッション。毎回、表参道に関わる様々な人々と共に、自由で創造的な雰囲気の中で語り合い、物語を紡いでいきたいと思います。都市に眠る竜たちをめざめさせるプロジェクトに、ぜひご参加ください。

原宿表参道 まち歩き・風歩き・いきもの歩き 2010.秋
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日時:2010年10月17日(日) 午前の部 10:00~/午後の部 15:00~
(雨天時は10月24日に延期します。)
 場所:神宮橋(原宿駅「表参道口」から明治神宮へ向かう途中にある橋)に集合し、表参道界隈を自由に歩いていただきます。
 参加費:無料
風船になぐらし(沖縄県多良間島の子ども達のメッセージが入ったサンゴのかけら)をつけ、原宿表参道のまちを風にのって歩きます。
途中で出会う生きものたちが、風の道を教えてくれるかもしれません。
明治神宮の森から広がる生きものの道、風の道に関して、お店の人やまちで暮らしている人達から聞き取りなどを行います。
そして、風の道・生きものの道を都市に広げて行く方法を考えます。

表参道・原宿の子どもたちと野外観察!


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原宿表参道・森の恵み・森の風プロジェクトの一環として、2009年から毎年夏に、表参道に位置する小学校の子供たちと野外観察を行っています。
表参道をはじめ、原宿、明治神宮など、東京の大都会を毎回約10名の子供たちと一緒に生きものの目線になり見直します。
するとそこには今まで気づかなかった、明治神宮、代々木公園からつながる生きものの道が見えてきます。

2009年7月30日
学校に集合した子ども達は生き物好きのつわものぞろい!
開始早々けや木通りで、虫取り網とかごをもってあるいていると、なんとカブトムシを発見!子どもも大人もみんな大興奮!
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8月19日
この日はけや木通りで虫取り網の中にヤモリが!前回のカブトムシに引き続き、思いがけないサプライズにみんな大興奮!
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8月25日
この日は表参道から 原宿を通り、東郷神社へと向かいます。
原宿では道路の下を流れているという渋谷川の音に補聴器を使って耳をすませます。川の流れる音は聞こえたかな?
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東郷神社では、水辺を好むコシアキトンボを発見!たくさんのセミのぬけがら集めました。
3回の野外観察の中で、まちを違う目線で見つめなおすと、自然とはかけ離れた世界のように思っていた原宿、表参道には、明治神宮から生きものの道、風の道が広がっていることがわかりました。
そして何より子供たちの感性のするどさには感動しました!スタッフが下見をした際は、まったく生き物を見つけることができなかったまちで、子供たちは次々に発見をしてくれました。

今後プロジェクトは多くの人を巻き込んで展開していく予定です。皆様こうご期待を!

原宿表参道『森の恵・森の風プロジェクト』

原宿表参道まちエコキッズ・ネットワーク

・NPO法人アサザ基金
http://www.asaza.jp/
Tel: 029-871-7166 Fax: 029-801-6677 mail: asaza@jcom.home.ne.jp

・(株)ジャパンエリアマネジメント
http://areamanagement.jp/
Tel: 03-3835-4506 mail: info@areamanagement.jp

・商店街振興組合原宿表参道欅会

原宿表参道まちエコキッズ・ネットワークへの参加お願い


この「原宿表参道まちエコキッズ・ネットワーク」は原宿表参道を舞台に多くの方に関わっていただきながら、竜動的に展開、発展していくネットワークです。
ぜひネットワークへご参加ください。

・プロジェクトスポンサー
資金面でのサポート(プロジェクト全体、もしくはイベントごと)
 風船広告への協賛
・プロジェクト運営スタッフ
イベント運営スタッフ(MAPの作成、ポスター、チラシ作成、当日運営等)
協力者のご紹介
プロジェクトの展開にあたり、ご協力いただける方がいらっしゃいましたらご紹介ください。
・地元の方のご協力
 表参道の昔のようす(歴史やくらし)や、生きもの、森のことを教えてください。
 イベントスペースのご提供、ビオトープネットワークへの参加
・沖縄との連携協力
多良間島の黒糖を使ったメニューの開発・販売
・広報
イベントの告知、参加者の募集
プロジェクト運営スタッフの募集

原宿表参道まちエコキッズ・ネットワークにご興味を持っていただけましたら、アサザ基金までご連絡ください。
皆さまのご意見、ご提案等お待ちしております。

原宿表参道『森の恵・森の風プロジェクト』

原宿表参道 まち歩き・風歩き・いきもの歩きイベント開催

風船トーク「まち語り・風語り・いきもの語り」@アップリンク・ファクトリー

都市に竜が眠っている。
新しい物語をつくるのに、
鎖につながれた言葉はいらない。
まちになって、風になって、
生きものになって、
ふわふわと心の動くままに、感じたままに、
思い付いたままの言葉を
細い糸を頼りに
宙に浮かべながら竜動的に語り合う。
それが風船トーク。

表参道を起点に都市空間を「生きもの」や「森の風」といった新たな文脈で読み解きながら、都市に潜在する意味や価値を浮上させていくトークセッション。
今回は8月16日に渋谷UPLINK FACTORYにて初の風船トークを開催しました。
代々木の森を抱くように横たわる昔の谷地形(谷津田)に位置するUPLINK FACTORYから、都市に眠る竜たちを目覚めさせるプロジェクトが、いま動き出しました!
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登壇者:飯島博(NPO法人アサザ基金 代表理事)
西本千尋((株)ジャパンエリアマネジメント 代表取締役)
村越義人(流石組プロデューサー)
本條 晴一郎(東京大学東洋文化研究所特任研究員)
場所:UPLINK FACTORY(アップリンク・ファクトリー)(渋谷区宇田川町37-18 トツネビル)
主催:原宿表参道・まちエコキッズ・ネットワーク
共催:商店街振興組合原宿表参道欅会

ふわふわと心に思い浮かんだ言葉を浮かべながら語り合うこの空間には、ステージと客席の間に壁はありません。
参加者と登壇者が一体にになった創造的な雰囲気の中で、いままでにないトークショーに皆さんもスタッフも一緒に非常に楽しみました。

風船ウォーク「まち歩き・風歩き・いきもの歩き」

風と一緒に歩けば、いつもと違う何かが、意外な出会いが待っているかもしれない。
東京都心の大きな森、明治神宮から真夏のコンクリートジャングルに流れ出す幾筋もの涼風。
今回8月21日に行われた風船ウォークでは、その森の風を案内人に、風やトンボと一緒に「動き」そのものになって、まちを歩いてみることから始めました。

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当日は地元の原宿隠田商店街会長の佐藤銀重さんや、表参道に住む昆虫の専門家石川良輔さんによるお話をまじえ移り変わる原宿表参道の様子や、生きものがにぎわう昔の様子などを知ることができました。
そして、なんと東郷神社では都心部では姿を消したといわれていたハグロトンボ(涼しい場所を好み里山の清流に住むトンボ)を大発見!きっと明治神宮の森の恵の中で生き残っていたのですね!
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他にも参加者の方のたくさんの発見や感想をご紹介します!
・気持ちのいい風を感じました。神宮の森からの風や水の流れるいい町ですね。竜神様が守ってくださっています。生きもの達もたくさん見られました。すばらしい地域を大切にしていきたいですね。
・今日はありがとうございました。普段何気なく歩いている場所でしたが、確かに風を感じました。風と共にたくさんの虫たち!バッタや蝶を発見!トンボも!小さい頃や山などでよく見た虫たちで、まさかこんな街の中でも元気に生きているとは!感激ですっ!これからはもう少し自分にも「風の目」をつけようと思いました。
・原宿は風の街。トンボもチョウも風にのって涼しく楽しんで街を行く。歴史と自然と人と、奥が深いぞ原宿は!
・護岸の跡がいろんなところにみられました!川に会いたい。
・風が谷に沿って流れているなんて知らなかったし、あんなに沢山の生き物達がいるなんて驚きでした。ちょっと注意を払わないと、まったく気付かない様なことが身の回りには沢山あるんだね。そんなことに気付けたのも嬉しかったです。

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風船トーク、風船ウォークあわせ約80名の方に参加頂き、原宿表参道というコンクリートジャングルに眠る竜を、人々の心の中に潜む竜を、目覚めさせる物語が今動き出しました!
風船トーク、風船ウォークともに次回は10月に行う予定です!
ぜひみなさんも一緒に小さな物語紡ぎませんか?

原宿表参道『森の恵・森の風プロジェクト』

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脱温暖化・生物多様性保全に向けた価値創造的な取り組みのネットワーク展開
水墨の森から滲み出す水を、たっぷり筆にふくんで描く、水彩の街そして都市

1. もしも、明治神宮の森がなかったらどうなるだろう?想像してみよう。
東京都心のヒートアイランド現象は?みんなの暮らしは? 東京都心を明治神宮の大きな森が涼しくしてくれている?!
神宮の大きな森は、きっと真夏に涼風を街に送ってくれているにちがいない。
その涼風の通り道はどこにあるのかな?そして、どこまで涼風を広げていけるのだろうか。
森の風や生き物達と対話しながら、都市の中の自然の恵みを感じ取り、神宮の森の恵を活かした未来のまちづくりやみんなの暮らし方を考えていこう。

例)地球温暖化やヒートアイランド現象、地域の自然環境、環境技術などについての出前授業を入口に、地球環境と地域環境のつながりを理解する学習。まず、明治神宮周辺半径2㎞内の小中学校を対象。

2. 風の道、神宮の森から街に流れ込む涼風(森の風)は、どこをどう流れていくの?どうしたら、涼風が流れる道が見えるようになるのだろう?
地図で調べる、衛星画像を見る、温度計やセンサーで測るなど、いろいろあるかもしれない。みんなで森の風をもっと見えるように、もっと感じられるようにしてみよう。

例)いろいろな場所で気温を測る、風船や線香などを利用して風の流れを調べる学習やイベント。衛星画像から森の恵(新しい文脈)を読み取る学習。ネットワークセンサーを各ポイントに設置して、気温や風の変化を把握し、多くの人々に知ってもらう。

3. 生き物の通り道、生き物達は神宮の森から吹き出す涼風を見つけて暮らしているかもしれません。
森の風を見えるようにするために、生き物とお話しする方法を覚えよう。暑い日は生き物達も暑さを避けて涼しい場所を探しています。
身近な生き物達を調べて森の風を探してみよう。生き物の道・森の風マップをみんなでつくろう!生き物達が新しい暮らしやまちづくりのヒントを与えてくれます。

例)身近な生き物や環境を調べる総合学習や理科学習、観察会、アンケート調査の実施。神宮の森や周辺の生物の生息状況についての現況調査。

4. 昔の風の道や生き物の道は、神宮の森からどこまで広がっていたのでしょうか。 森の風や生き物達の道は、今と昔ではどう変化したのでしょうか? 昔は今ほど街の中は暑くなかったとよく聞きます。昔はもっと街の中で生き物に出会ったそうです。
昔の様子を知ることで、私達が行うこれからのまちづくりの目標を考えることができます。
同時に、昔の暮らしを知ることで、森の風を活かした暮らしの知恵を学ぶことができます。

例)世代間の交流をはかる総合学習やイベント。年配の方々から小中学生が聞き取りを行う。アンケート調査を行う。迅速図などの昔の地図や写真、絵などを活かす。

5. 神宮の森の恩恵を感じることで、今まで見ていた街の風景が違って見えてくるはずです。 森の風や生き物達との対話をとおして、都市に暮らす人々も神宮の森の恩恵に気付くことができます。そして森の恵み(涼風や生き物)を活かした暮らし方やまちづくりを考えることができます。
表参道欅並木が森の風や生き物達の通り道に見えてくるかもしれません。地形を見る目も違ってくるかもしれません。
地域に眠っていた価値にみんなが気付き、その価値をみんなでもっと大きく広げていく取り組みをとおして、脱温暖化や脱ヒートアイランドに向けたライフスタイルの確立やまちづくりへの意識を高めていきます。

例)表参道欅並木は、神宮の森から都市空間にのびた一筋の緑の道。森の恵みを都市全体に広げていくための導入線。
欅並木のエコロジカルな機能を高めることで、都市全体に分布する潜在的な資源を浮上させ、エコロジカルネットワークの構築へと人々の目を向けさせる。
都市にエコロジカルな文脈を展開する起点であり、大きな森と都市を結ぶ線(導線)である欅並木を、自然と対話する都市に向けた価値創造の場(ブランドづくり)として位置付ける。

例)竹下通りは神宮の森につながった谷地形→森からの涼風が流れ込みやすい場所。ここに集まる若者達にも、神宮の森の恵みを感じてもらう。若者達のやり方で活かしてもらう、表現してもらう(見えるようにしていく)。そして、森の恵み・森の風を感じたら、夏にはエアコンの温度設定を少し高めに、そして、時々は窓を開けて見よう。

6. 明治神宮の森に湧く水を活かそう!清水を暗渠に流すなんてモッタイナイ。
今は大半が暗渠になってしまった渋谷川の水源のひとつが神宮の森の中にあります。
神宮の森が都市に残された貴重な水源であることを忘れていませんか。
神宮の森の恵みである清らかで豊かな湧き水を活用して、森の風や生き物達の通り道としてのケヤキ通りの機能を高めていきます。

例)神宮の森の水を採水し、散水車で欅並木の車道に散水する。周辺の気温上昇を抑える。森の風が流れやすくなるようにする。欅並木の生育環境を改善する。生物の生息しやすい環境をつくる。さらに、旧渋谷川に沿って道路に散水する。
清正井(水源)の水を使って、欅並木の歩道に打ち水イベントを行う。参加者のTシャツに里山の生き物達の写真や絵をプリントして、プロジェクトの目的をアピールする。将来的には、導水管で神宮の森から欅並木に水を送り、坂道の傾斜を利用して歩道脇に水場や小川を設置する。車道にも導水管から水が散水できるようにする。

例)竹下通りの入り口付近に手動のポンプを設置して地下を流れる神宮の森の水(旧穏田川)を汲み上げられる場所をつくる。汲み上げた水で竹下通り近くの原宿駅や車道・歩道に打ち水を行う。ここを訪れる若者達がいつでも自由にボランティアで打ち水を行えるようにする。

7. 森の風と生き物達の道を都市全体に広げていくためには、どうしたらいいだろうか。
神宮の森の周辺にある各小学校で森の風や生き物の道を活かしたまちづくりや暮らし方を学ぶ総合学習を行っていけば、子ども達の夢の広がりと共に自然とネットワークが展開していくかもしれません。ここから新しい物語が始まるかもしれません。
明治神宮周辺の小学校と霞ヶ浦で自然再生の取り組みを行ってきた石岡小学校等との交流を行い、当モデル事業の他地域への普及をはかります。

例)周辺の各学校にビオトープをつくり、集まる生き物を観察することで、地域の生物供給ポテンシャルを把握する。生き物をとおして地域と神宮の森のつながりを探る。生き物の目をとおして、地域の課題と潜在的な資源を見つける。霞ヶ浦での湖や水源地・谷津田の自然再生や小中学生の活動現場を見学し、地元の学習や活動に活かす。

8. 温暖化防止に向けた数値目標の身体化。
無味乾燥な数値目標から始まる取り組みではなく、地域の空間の文脈化や人々の生活文脈をとおして、数値目標を身体化していく取り組みをめざします。

例)森の風や生き物の道を広げ、森の恵を活かした暮らしやまちづくりを実現させるために必要な地域資源の空間配置や取り組みの空間展開を絵図に表現してみる学習。実現に必要な地域の人々のつながりをネットワーク図に表してみる学習など。取り組みの広がり(空間やつながり)によって、一人ひとりの脱温暖化への取り組みが重なり合い大きな効果(数値)に結び付くことを実感する学習。
省電力や3Rなどの取り組みもこの文脈の中で価値に変換され、価値の共有化としてより効果的に普及できる。

9. 表参道にエコロジカルネットワークの起点としての新しいブランド価値を創出する。
明治神宮の大きな森から街に流れ込む涼風や都市に広がろうとする生き物の道があることに、みんなが気付くことができる場、それが原宿表参道です。ここは環境の時代の新しい文脈が生まれ価値が創造される場です。
ここから付加価値の連鎖を都市全体に広げていきます。
ここを訪れる多くの人達に、神宮の森の恵みを感じてもらい、その価値を共有してもらうことで、都市に新たな文脈(物語)を創り上げるための様々な社会実験を行うことができます。

例)未来の表参道欅並木は・・・・。地域の潜在的な可能性を表現する未来図づくり。
並木に沿って小川が流れ、森の風の中をトンボや蝶が飛び交い人々も行き交う、青山通りの交差点で信号を待つ人々を表参道から吹き出す涼風が迎える。
未来の表参道を想像してみる。ここから始まる価値創造的な取り組みが、付加価値の連鎖をとおして、東京の未来図へと展開していく。
原宿表参道は、人々が新しい価値と出会う街。そして、新しい価値が生まれる街。
格好いいエコやおしゃれなエコ、可愛いエコがここから始まる。

10. 表参道から始まる物語(エコロジカルな文脈が都市に広がる)
表参道欅並木は、自然と対話する都市への道・・・・水と風で描く新しい都市。
脱温暖化の取り組みが、これらの文脈(物語)の中で、新たな価値を創造する取り組みへと転換され、多くの人々が共有する地域の価値(ブランド)の創出へとつながります。

明治神宮の森から滲み出し、都市へと広がる物語。

○森の恵みが見えるようになる。
○涼しい風の道が見えるようになる。
○生き物達の道が見えるようになる。
○みんなの思い出が見えるようになる。
○みんなの想いが見えるようになる。
○みんなの可能性が見えるようになる。
○眠っていた価値が見えるようになる。
○都市の未来が見えるようになる

もちろんその過程で様々な問題も見えるようになるが、それらの問題を乗り越える新たな価値も次々と見えるようになる。

「原宿表参道Eco*Avenue MOVEMENT 21」
2008年12月16日
NPO法人アサザ基金   代表理事 飯島 博

小学校環境教育出前授業

シャープ株式会社・気象キャスターネットワーク協働事業
「小学校環境教育出前授業」

2008年10月からシャープ株式会社NPO法人気象キャスターネットワークと協働事業を行っています。
地球温暖化防止に取り組むと同時に、自然と共生するまちづくりにも視野を広げる学習プログラムを全国各地で展開しています。

3者協働出前授業 概要

●学習テーマ
・「地球温暖化と生態系保護とリサイクル」
・「地球温暖化と生態系保護と新エネルギー(太陽光発電)」
●実施対象 全国の小学生4年生~6年生

子どもたちが主役の地球環境を守るまちづくりを全国展開!

地球環境問題は非常に重要な課題です。
温暖化や生物多様性の消失など地球環境問題は、全世界で非常に重要な課題です。
2008年7月の洞爺湖サミットが開催され、『2050年までに温暖化ガスを少なくとも50%削減すること』を世界全体の目標としました。また、環境問題はさまざまな要因が複雑に絡み合って起きています。
よって、それぞれ個別の問題としてとらえて対策を実行するのでは解決は期待できません。

子どもたちが主役の地球環境を守るまちづくりを全国展開!

私たちは、地球温暖化防止、循環型社会構築には地域に根ざした取り組みが不可欠だと考えています。
そこで、この事業ではまちづくりを通して環境問題に取り組んでいきます。その推進役は、子どもたちです。
未来を担う子どもたちの豊かな発想・感性を活かした学習からまちづくりを展開してきます。
そして、この地域ぐるみの活動が全国各地で展開していくことで、地球温暖化防止を実効のあるものにしていきます。
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下根中学校でCO2削減をテーマに取り組む学習を進めています

牛久市の下根中学校で、すでにこの協働授業を実施する計画が進んでいます。

下根中学校は、CO2削減をテーマに学習に取り組んでいます。牛久市で進められている『牛久市バイオマスタウン構想』と子どもたちの学習を連携させて、授業を行います。(牛久バイオマスタウン構想についての詳細はコチラ)生徒たちは、授業を通して牛久市バイオマスタウン構想の推進役として何ができるのか提案していきます。

下根中学校の学習プログラムは以下の通りです。

学習プログラム「循環未来図づくり ~牛久発見プロジェクト~」
1 「地球の中の牛久」発見! (気づき)
2 「牛久のお宝」発見!   (気づき2)
3 「牛久の可能性」発見!  (深める)
4 「牛久の未来」発見!   (提案する・問題解決)

※詳しくは、コチラ (PDFファイル)を参照

子どもたちは、牛久には眠っている遊休農地や廃油などお宝(資源)があることに気づきます。その後、昔の里山文化の資源の循環や知恵を地域の方から聞き取りをして、昔の里山循環図をつくります。また、現代の技術やシステムを調べ、実際にその技術を牛久に導入した場合の検証を行います。最終的に、牛久の特性にあった牛久ならではの循環型社会モデル構築を目指します。

また、この授業ではひまわり栽培を行い、資源の循環を体験します!

子どもたちと一緒に6月にひまわりの種を蒔き、育て、10月には出来た種を収穫します。ひまわりの種を絞って、油をとります。その油を使用して調理実習を行い、そこで出た廃油をバイオディーゼル燃料にします。

これは牛久市バイオマスタウン構想の中で、ナタネを利用して考えられている循環と同じものです。
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ひまわり栽培を通じて、バイオスタウン構想で計画している事業を実際に体験し学習します。

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授業の様子

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沖縄本島

沖縄本島(宜野湾市大山)

ターン厶畑でみ~つけた!

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沖縄本島中南部に位置する宜野湾市
ここには県内でも有数の湧水群があり、湧水と豊かな土壌を活かした田芋(ターンム)栽培を行っている 大山地区という場所があります。
しかし、田芋畑は市街地化や休耕地化に伴い、農業地区の減少が進行おり、食の伝統文化や生物多様性の損失が懸念されています。
また、田芋栽培を支える豊富な湧き水は米軍基地(普天間基地) の森に守られていると言われています。
この豊かな環境を守るために、基地返還後のまちづくりを考えるために、宜野湾市内の子どもたちが動き始めました。
また、深刻な田芋畑の休耕地の荒廃を止めるために、地元の人たちと協働でトラストや市民ファンドの構想を立ち上げています。

田芋畑に隣接する大山小学校の子どもたちは、2012年5月「生きものとお話する方法」について学びました。地域のお宝を見つけるためには?
自分たちの住むまちをどんな風にしたいんだろう?
そのためには、生きものとお話ができるようになれば、たくさんのつながりを教えてもらうことができるよ!
・・・子どもたちの夢が詰まった新たなまちづくりの物語が始まりました。
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プロジェクト詳細はこちらをご覧ください。

第1回目の授業の様子を、動画でご覧になれます。

大山の田芋畑は、地域に眠る様々なつながりから新たな価値を生み出すことを学べる大切な場所。
地域の人々の知恵や経験と、子どもたちの夢や展望が出会う日はすぐそこです!

宮古島・池間島

宮古島

宮古島 こころの泉でつなぐ島づくりプロジェクト
亜熱帯サンゴの島・宮古島で、環境保全と一体化した地域活性化モデルを宮古島の地域特性を活かした形で構築することを目標とした「宮古島 こころの泉でつなぐ島づくりプロジェクト」。
宮古島には池や川がほとんどなく、豊富な地下水脈は島全域が水源となっています。
そして宮古島には、この地水脈によって支えられた人々の暮らしと豊かな自然が今も残っています。
このプロジェクトでは、地下水脈の保全を軸に多様な分野をつなぐネットワークをつくることで持続的に島全体の生態系を保全していきます。

ひとりひとりの心の中に泉を掘り起こし、すべての泉が地下水脈でつながっていることを多くの人々に伝え、島内外の多様な人々を結び付けながら・・・プロジェクトを進めていきます!

※現在この事業に参画してくださる企業を募集しています。

子どもたちによる取り組み
宮古島北部にある狩俣小学校では、宮古島ならではの生きものの通り道や、自然豊かな地域の特色に注目し学習を進めています。
2012年2月4日にはうしくサイエンスフェスタ かっぱ大交流会の中でインターネット中継を通して取り組みを発表しました。
子どもたちは環境やまちづくりをテーマに牛久市内の小学生と交流を図り「宮古島の自然の豊かさをたくさんの人に知ってもらい、宮古島の生き物や自然を守りたい!」とさらなる展開に意欲を見せていました。
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うしくサイエンスフェスタ2012 かっぱ大交流会にインターネット中継を利用し参加しました!kiji2
<宮古毎日新聞 2012年2月5日>

池間島

宮古島北部から橋でつながる池間島。
ここには池間湿原というたくさんの生き物が観察できる自然豊かな湿原があります。
また、自らを「池間民族」と呼ぶ人々が暮らし、古い歴史と新しい価値を取り入れた民泊事業を島民が一丸となってはじめるなど、とてもユニークな島でもあります。
2011年6月、池間小学校の子どもたちは、島にある小規模多機能型居宅介護事業所「きゅ~ぬふから舎」を訪問し、島のお年寄りに池間島での昔の暮らしや自然、当時の遊び、見かけた生き物などについて聞き取りを行いました。
お年寄りの知恵や経験を通し、池間島の将来について考える大きなきっかけとなったことでしょう。
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多良間島

多良間島は竜のたまご!
竜の道を取り戻すために、多良間島の子どもたちが立ち上がりました。
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写真:多良間村村制施行80周年記念写真集「多良間島の八月踊り」より

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そのために、現在地下水汚染の主な原因となっているサトウキビ栽培の改善を促すことを目的に、環境保全型栽培のサトウキビのブランド化を図ります。
環境保全型農業の推進には、農場へのフクギなど伝統的な防風林に再生やトンボやカエル、ヘビなどの生息に適したビオトープを設置し生物多様性の保全も行ないます。
また、これらの取組みを地元の多良間小学校の総合学習と一体化し、子どもと大人が協働で進めるブランドづくりとして実施していきます。
今後の展開にご期待ください!

子どもたちとの環境学習

2009年から、多良間島の村立多良間小学校で授業を開始しました。
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<宮古新報 2010年2月3日>

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SAVE霞ヶ浦…政策提言

2014年

3月5日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策に、森林湖沼環境税と霞ヶ浦環境科学センターの活用を求める要望書」を提出しました。
茨城県知事 橋本 昌 に提出
1月14日 「行政と市民との協働による霞ヶ浦の放射能汚染対策実施を求める要望書」を提出しました。
国土交通省霞ヶ浦河川事務所長 に提出
1月14日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策の早急の実施を求める要望書」を提出しました。
茨城県知事 橋本 昌に提出

2013年

8月5日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策の実施に向けて除染等の措置に関するガイドラインの改訂を求める要望書」
環境大臣 石原 伸晃に提出
5月14日 「霞ヶ浦・北浦の放射能対策に関する要望」
茨城県知事 橋本 昌に提出
1月22日 「国土交通省霞ヶ浦河川事務所へ提出した「霞ヶ浦への放射性物質の蓄積を促進する 石積み消波施設の造成の中止を求める申し入れ」に対する回答
1月22日 国土交通省霞ヶ浦河川事務所へ提出した「霞ヶ浦への放射性物質の蓄積を促進する水位上昇管理の中止を求める申し入れ」に対する回答

2012年

     茨城県内の衆議院選挙立候補予定者「霞ヶ浦の放射能汚染問題への対応を質問するアンケート」に対する回答
12月 3日 茨城県内の衆議院選挙立候補予定者5名に追加発送しました。(回答期限12月6日)
11月26日 茨城県内の衆議院選挙立候補予定者9名に追加発送しました。(回答期限12月3日)
11月20日 茨城県内の衆議院選挙立候補予定者12名に追加発送しました。(回答期限11月30日)
11月14日 茨城県内選出の国会議員18名に霞ヶ浦の放射能汚染問題への対応を質すアンケートを送付しました。(回答期限11月30日)
10月26日 「霞ヶ浦への放射性物質の蓄積を促進する水位上昇管理の中止を求める申し入れ」(国土交通省 霞ヶ浦河川事務所)
10月25日 「霞ヶ浦を放射能汚染から守るために早急の取り組みを求める要望書」に対する茨城県知事からの回答
9月25日 「霞ヶ浦を放射能汚染から守るために早急の取り組みを求める要望書」(茨城県知事)
9月25日 「霞ヶ浦を放射能汚染から守るために早急の取り組みを求める要望書」(環境大臣)
9月18日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策に関する恊働お願い」に対する茨城大学からの回答
8月29日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策に関する恊働お願い」(茨城大学)
7月 4日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策に関する恊働お願い」(茨城大学)
6月22日 「霞ヶ浦への放射性物質の蓄積を促進する 石積み消波施設の造成の中止を求める申し入れ」(国土交通省 霞ヶ浦河川事務所)
5月25日 「市民と行政の恊働(新しい公共)による広域モニタリング体制と除染対策の実施を求める要望」に対する霞ヶ浦問題協議会からの回答
5月24日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策に関する協働のお願い」(茨城大学)
5月15日 「霞ヶ浦への放射能物質の蓄積を促進する逆水門管理および水位上昇の見直しを求める申し入れ」に対する国土交通省霞ヶ浦河川事務所からの回答
5月11日 霞ヶ浦・北浦の放射能対策に関する要望」に対する茨城県知事からの回答
5月 9日 「土浦市内の霞ヶ浦流入河川の放射能汚染対策の実施についての要望」に対する土浦市長からの回答
4月20日 「霞ヶ浦・北浦の放射能対策に関する要望」(茨城県知事)
4月18日 「土浦市内の霞ヶ浦流入河川の放射能汚染対策の実施についての要望」(土浦市長)
3月30日 「霞ヶ浦への放射能物質の蓄積を促進する逆水門管理および水位上昇の見直しを求める申し入れ」(国土交通省 霞ヶ浦河川事務所)
3月30日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策および防災対策についての緊急の質問書」の質問書と回答に関する見解
3月22日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策および防災対策についての緊急の質問書」に対する国土交通省 霞ヶ浦河川事務所からの回答
3月10日 「市民と行政の恊働(新しい公共)による広域モニタリング体制と除染対策の実施を求める要望」(霞ケ浦問題協議会)
2月23日 「霞ヶ浦の放射能汚染対策および防災対策についての緊急の質問書」(国土交通省 霞ヶ浦河川事務所)
2月20日 「霞ヶ浦の保全と防災に関する緊急の要望」の回答に関する見解
2月17日 「霞ヶ浦の保全と防災に関する緊急の要望」に対する茨城県知事からの回答

1月31日 「霞ヶ浦の保全と防災に関する緊急の要望」(茨城県知事)

霞ヶ浦を放射能汚染から救え!市民モニタリング

わたしたちは、まず市民が自分たちで調査を行おうと考え、流域の生協や農業団体と協働で流入河川での底泥の調査を行うことにしました。
多くの市民に協力を呼びかけ、広範囲での調査を実施したいと考えています。
(市民モニタリングの呼びかけ文はこちら(PDF)

そして、流域の研究機関や大学にも協力を要請し、可能な限り民官が協働でモニタリングや除染に取り組む体制(新しい公共)を構築していきたいと思います。
(霞ヶ浦の流入河川における放射性物質のモニタリング調査協力へのお願いを送付した研究機関はこちら(PDF) 呼びかけ文はこちら(PDF)

流域の市民、企業、行政、大学、研究機関などが一体となった協働体制が今ほど求められている時はないと考えます。
わたしたちは政府の提唱する新しい公共の理念を生かして、官民が一体となったモニタリングや除染体制の確立を提案していきます。

市民モニタリング参加団体
アサザ基金 常総生活協同組合 農民運動茨城県連合会 農民連食品分析センター 霞ヶ浦の再生を考える会 霞ヶ浦生態系研究所 放射能NO!ネットワーク 取手 茨城市民放射能測定プロジェクト(つくば市民放射能測定所) NPO法人霞ヶ浦アカデミー 霞ヶ浦導水を考える県民会議 霞ヶ浦生態系研究所 霞ヶ 浦漁業研究会

●底泥放射性物質モニタリング結果

モニタリングの最新情報をお伝えします。
(2014年12月18日現在)
霞ヶ浦流入河川
土浦入りへの流入河川
北浦流入河川
備前川
清明川
新川
小野川
アサザ基金の限られたリソースの中での効率的な調査を実施するために、2014年秋の調査から河川底泥中の放射性セシウム濃度が低くなってきた河川での調査は一旦中断としました。今後は、湖の中の調査や放射性セシウム濃度が高い河川での量の把握のための調査を行うためにリソースを当てていきたいと思います。

●市民モニタリング始まる!―第一回市民モニタリング(2012年3月8日)

3月8日第一回の放射性物質のモニタリングを実施しました。
霞ヶ浦の流入河川の中でも、特に汚染が進んでいるとされる備前川、新川、桜川、花室川、清明川の5河川で、11か所の底質の採取を行いました。
調査に参加したのは、8団体、15人です。
採取した底質は数日間乾燥させてから、測定器にかけて放射性物質を測定します。
今後は、今回の調査結果を踏まえて、すべての流入河川56本での調査を実施していく予定です。
今回は常総生協と茨城農民連の協力を得て分析を行いますが、調査の進展に伴い多数のサンプルを分析するための測定器が必要となります。
研究機関をはじめ分析に協力をしてもらえるところを探していきます。みなさん応援よろしくお願いします。
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研究機関各位

3/10(土)霞ケ浦の流入河川における放射性物質のモニタリングの進め方についての話し合いを行いました。詳しくはこちら(PDF)をご覧下さい。

漁業・水産関係者の皆様へ(2012/3/12)

漁業・水産関係者の皆様へ こちら

シンポジウム・報告会など

これまで行ってきたシンポジウムなどについてご報告します。

霞ヶ浦を守ろう 市民モニタリング報告

日時:2013年12月23日(月)14:00~

【シンポジウム資料】
アサザ基金 飯島博 「霞ヶ浦・北浦を放射能汚染から守ろう!」 (PDF)
アサザ基金 安保満貴 「市民モニタリングの結果について」 (PDF)
東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 環境分析化学研究室 助教
 小豆川 勝見(しょうずがわ かつみ) 「河川による放射性物質の移動~測定の現場から~」(PDF)

霞ヶ浦を守ろう 市民モニタリング報告

日時:2013年6月22日(土)14:00~
場所:霞ヶ浦環境科学センター

霞ヶ浦を守ろう 早急な対策を求める 市民集会

日時:2012年12月8日(土)14:00~
場所:土浦亀城プラザ
ちらしはコチラ → ちらし (PDF)

【シンポジウム資料】
アサザ基金 飯島博 「霞ヶ浦・北浦を放射能汚染から守ろう!」 (PDF)
Part1 / Part2 / Part3
アサザ基金 安保満貴 「市民モニタリングの結果について」 (PDF 3MB)
霞ヶ浦アカデミー 浜田篤信 「放射能汚染への取り組み」(PDF 700B)

霞ヶ浦を放射能から守ろう!市民モニタリング報告会

日時:2012年6月3日(日)
場所:霞ヶ浦環境科学センター
ちらしはコチラ → ちらし (PDF)

市民モニタリング第2回報告会の模様を動画でご覧になれます。(YouTubeへリンク)
シンポジウム① シンポジウム② シンポジウム③
モニタリング調査中間報告

シンポジウム いのちの水霞ヶ浦を放射能から守ろう!

日時:2012年4月1日(日)14:00~
場所:霞ヶ浦環境科学センター
ちらし
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【シンポジウム資料】
アサザ基金 飯島博 「霞ケ浦・北浦を放射能汚染から守ろう!」
Part1 / Part2
元茨城県内水面水産試験場長 浜田篤信  霞ヶ浦の放射能汚染に関する報告書「霞ヶ浦の放射能汚染」

いのちの水・霞ヶ浦を守る市民ネットワーク
呼びかけ団体:霞ヶ浦の再生を考える会(代表 助川弘之)
問合せ:NPO法人アサザ基金 〒300-1222 牛久市南3-4-21
電話:029-871-7166 FAX:029-801-6677

いのちの水・霞ヶ浦を放射能汚染から守ろう! 20万人署名活動

いのちの水・霞ヶ浦にかつて経験したことの無い危機が迫っています。
福島第一原発の爆発事故によって霞ヶ浦流域に降下した放射性物質が56本ある流入河川に集まり、徐々に霞ヶ浦に移動しているのです。流入河川では約1万ベクレル/kgもの汚染が見られる箇所が出ています。この状況を放置すると、大量の放射性物質が移動し、湖を長期間汚染する恐れがあります。環境省の調査でも昨年10月から今年2月までに、湖心の底泥の放射性セシウムは4倍に増えています。
私たちは、国や県に解決を図るための要望書を提出してきましたが、今までに積極的な対応は見られていません。
そこで、流入河川に蓄積している放射性物質の霞ヶ浦への流入を阻止し、子ども達の命と健康、自然環境を守るために、以下の取組みの速やかな実施を求める署名活動を開始しました。20万人から集めることを目標とし、茨城県知事宛に提出します。

1. 水道水や農業用水、水産物の放射能汚染を防止するための措置を早急に実施すること。
2. 流入河川に蓄積している放射性物質が霞ヶ浦に移動しないように、必要な対策を早急に実施するよう国に求めること。
3. 流入河川に蓄積した放射性物質を除去する技術の開発と実施について国や大学、研究機関に要望すること。
4. 市民と行政との恊働(縦割りを越えた新しい公共)によるモニタリングや放射能対策を実施すること。

皆様のご理解、ご協力をお願いいたします。
署名は、インターネットを通したオンライン署名の他、郵送、FAX、メールでの署名も受け付けています。

オンライン署名
署名用紙(wordファイル)
署名用紙(PDFファイル)

送付先
NPO法人 アサザ基金
〒300-1222 茨城県牛久市南3-4-21
FAX:029-801-6677
E-mail:asaza@jcom.home.ne.jp

いのちの水・霞ヶ浦を守る市民ネットワーク
呼びかけ団体:霞ヶ浦の再生を考える会(代表 助川弘之)
問合せ:NPO法人アサザ基金 〒300-1222 牛久市南3-4-21
電話:029-871-7166 FAX:029-801-6677

潮来ジャランボプロジェクト

活動のキーワードは協働です

環境問題をめぐり、ともすれば対立関係になりがちな住民と行政(問題によっては企業も)間を、地域総参加という視点から協力関係で結べないか、また地域づくりは行政に依存していた住民が、持っている知恵と力と行動力を行政や企業に逆に働きかけて主体的に環境改善活動を担っていけないか、更に保護や維持にとどまらず、失われた環境の回復や向上につながる活動ができないか、この3点を潮来ジャランボプロジェクトは、水辺の再生に取り組む活動理念としました。
これは飯島氏らのアサザプロジェクトの理念に共感し、潮来に合った形で具現化したものです。
これから後アサザプロジェクトは更に漁協や森林組合など流域全体に活動の輪を広げ、100年後に朱鷺が舞う霞ヶ浦・北浦を、という壮大にして戦略的な未来を描き、このあと流域のほとんどの小学校と延べ10万人を超える人々が活動する形で運動が展開していくのです。

利根川水神様前・前川へアサザ植え付けを地域総参加で

(1997年6月、9月)  活動は手探りで始まりました。
1997年(平成9年)6月、十番のアサザステーションで育てたアサザの苗を特注の水中鉢植え器具へ移植し前川へ沈めました。
垂直護岸でアサザの繁茂には適さない水深の前川に何とか水生植物を植えようという苦心の方法です。
建設業組合、潮来遊覧船組合も参加しての作業でした。
この作業と並行して、さまざまな形の参加を得て利根川にアサザを植える計画を進めていました。
場所はJR高架橋の下、水神様前とし建設省の手で埋め立て工事をして浅瀬を造りました。

9月4日利根川に潮来と日の出小の5年生全員が集まりました。
送迎バスにホテルの車も用意され建設業 従業員の波消しづくりもすすみ、子供たちの歓声の中植え付けが終了しました。
建設省・県・町、建設業、小学校、遊覧船組合、観光協会、商工会、スーパーなど総参加者は256名でした。
住民主導で行政と企業・団体、住民を結ぶ環ができたのです。

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【1】前川に植えられたアサザ

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【2】水神様前の利根川。潮来・日の出小の5年生の植付会

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【3】徳島小の植付会 すぐにザリガニに苗を切られ失敗。 このことがトンボ公園案につながる

■ 夢がふくらみビオトープ(トンボ公園)づくりに発展

(1997年9月~1998年5月)  1997年9月20日、徳島小学校全校生徒により徳島園地の一角にアサザが植えられました。
春先より校庭の池で育てられた苗が育ちこの日を迎えたのです。
(延方・大生原小は、神宮橋アサザ群落が新神宮橋建設により損なわれる恐れがあることから、北浦湖岸に代替措置で植付け場所が設置され、そこでの植付会が行われています)
ところが徳島小のアサザは翌日には大部分の苗が浮いてしまいました。
数年後はっきりと原因がわかたのですが犯人はザリガニでした。
この時、植付地調査のときから飯島氏にビオトープの好適地と評価されていた徳島園地を、ビオトープにしようという計画が急浮上したのです。

■ 徳島園地がビオトープとしてよみがえる

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徳島園地は昭和62年県と町との間で整備に関する覚書が締結されました。
河川敷に環境庁による補助事業として国と県の折半で水生植物園(アヤメ園)をつくり、観光の新名所として年間80万人程度の新しい客を呼ぼうというもので平成5年にオープンしました。
ピクニック広場も併設した24,500平米の公園で、アヤメも植えられ地元や学校からミニサッカー場などの整備も要望されました。
しかしアヤメの栽培には水はけが悪く不向きで、荒廃しかかっており、トイレ・電気設備もなく利用度の低い河川敷でした。
しかし霞ヶ浦流域では貴重な河川敷で、しかも霞ヶ浦(西浦)と北浦の合流地点の外浪逆浦(ソトナサカウラ)に面して扇の要の位置にあり、水の要所です。
飯島氏は徳島園地をビオトープづくりに最適な場所と見たのです。
スケッチ程度の案を建設省霞ヶ浦工事事務所に持っていくと、戸谷所長の英断で積極的な応援を得られました。
霞ヶ浦をとりまく状況と国行政をよく知る人は一様に仰天しますが、地元住民の熱意と、自然と生き物を知り尽くす飯島氏の計画を戸谷所長は、霞ヶ浦には今こそ必要と飯島氏とは異なる感性で判断を下したのでしょう。
これを起点にアサザプロジェクト運動は更なる展開をし、今や全国の環境NPO活動の最前線にいます。

ジャランボプロジェクトはすばやく次の行動にでました。
潮来町に持ちかけ、議員・学校・地元住民・ジャランボで協議会が作られ、案が更に具体化していきました。
建設省には「水辺の楽校」登録を要望し、開園後の6月認められています。
この楽校は優れた水辺整備の構想をもつ市町村を登録し、行政と市民・ボランティア団体が協議会をつくり水辺の学習計画を立て活動するのを支援しよう、というものです。
98年に入ると更に計画は煮詰まり、2月には地元住民と建設業者80名が参加し江間が掘られ、ハンノ木が植えられ、全小学校でアサザ・オニバスなど水生植物が育成されることになりました。
3月末には工事業者が決定し早速綿密な打ち合わせが行われ、4月8日より着工されました。

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開園後の徳島小の水辺の観察会をNHKが取材。生徒に囲まれた東ちづるさん

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新しく掘られた江間の概観です

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鹿島臨海鉄道寄贈の枕木を使って地元住民、議員による橋づくり

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工事は順調に進み、4月11日江間掘りで余った土砂でカワセミの営巣地を作り始めると、未完成の19日には待ちきれないように巣作りの穴を掘り始め、急きょヨシズで野鳥観察所を作りました。

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通水テスト、看板づくり、小学校との打ち合わせも終了、万事万端整って5月10日の開園式を迎えました。

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大江間の水辺に立てられたトンボ形の看板に描かれた 飯島博氏による河童

■ 利根川水神様前・前川へアサザ植え付けを地域総参加で

■ 98年1月より5月10日の開園までに要した費用と人手の一覧

要した費用 作業参加者 無償提供されたもの
野鳥観察所よしず、ペンキなど 71,895
事務用品、計画書印刷代など 34,785
胴長・エンピ、鎌など備品 52,275
苗育成用バケツなど植栽資材 108,704
食事・茶菓子、保険、通信、写真代 74,137
作業参加者  454名
打ち合わせなど 70名
ユンボ、ブルトーザー、トッラク、トラクターなどの重機
おにぎり、弁当、シジミ汁、茶菓子、飲み物など食料品
公園作りのノウハウ、調査など
スダジイなど樹木多数
合計     341,796 合計  524名

トンボ公園の役割
飯島氏は設計段階で、トンボ公園という名のビオトープに5つの機能を取り入れました。
1水質浄化(潮来方式と呼ぶ)
湖水をポンプアップし、水路や水深の浅い・深い水域を通して効果よく浄化し湖水に戻す。
食物連鎖網と多様な水環境の連鎖系による自浄作用の仕組みを生かした水質浄化を図る。
2生物多様性の保全
アサザ、ガガブタ、オニバス、ミクリ、田字草など絶滅の恐れのある植物を栽培し、湖に戻す供給基地とする。
また植物栽培によって多様な生物の生息環境を保全する。
3水産資源の保護
湖と池・江間の温度差で移動と産卵を促す。
浅い水面はプランクトンが大量発生し、仔稚魚のエサとなる。
魚は汚濁の原因物質をエサにし水質を浄化する。
観光資源(景観づくり)
珍しい花々(②の植物のほかにミズアオイ、コウホネ、カキツバタなど)やトンボ、小魚とり、心なごむ水辺の風景など、ゆったりと時間が流れる場。
エコツーリズムの最適な場。
環境学習の場
魚の産卵などの観察、トンボ捕り、水質調査、水草の植え付け、ドロンコ池での遊びなどを通して水質浄化のメカニズム、環境と生き物との関係など総合的な学習が身につく場

潮来方式と呼ぶ水質浄化は特別な方法ではありません。
川や湖が持っていた 浄化能力(自然治癒力)を取り戻すため、手助けする方法です。
水面に所せましと葉を広げるアサザは、水質汚染の大きな原因である窒素・リン を栄養として取込みます。
その一方でアサザは蛾など虫たちのよき餌であり水鳥 たちの食料でもあるのです。
つまり、アサザなど水生植物によって大量に吸い上げられた水中の窒素・リンは 虫や鳥たちによって陸地に運ばれ水質の浄化につながるのです。
トンボもヤゴの 時代は水中で過ごし、陸上に移動し鳥などの餌となり食物連鎖の働きとなります。
変化に富んだ多様な水辺の環境と、そこに適応した多用な生き物をはぐくむこ うした機能を、本来川や湖は持っていました。
すなわち生物が生まれ育つのに好適 といわれる浅く複雑な水辺環境です。
霞ヶ浦がコンクリート護岸で覆われる前までは潮来でも見られた景観です。
この水辺を再生することが潮来に水郷の景観と、豊かな自然を取り戻すことになるのです。
私たちが目指すもの、それが「水辺の再生」です。

■ 公園管理の楽しみ

建設省・潮来町・協議会(ジャランボ)三者はトンボ公園の機能を高めていくため管理協定を結びました。
ポンプの維持や大規模な補修は建設省、江間の大規模な補修などは潮来町、各池・水路・分水施設(水口)の日常的管理、樹木や園路の管理、アサザなど水生植物の育成、水田などはジャランボの役割で、市民団体が協定に加わることも画期的なことと評価されました。
開園後数回の手直し工事もジャランボの要請を受けて建設省が行い、今も市民が中心となって公園を育て行政がそれをバックアップする形が続いています。
さまざまな人々が トンボ公園を舞台に さまざまに楽しんでいます。
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■ 管理は1年中をとおして行われます

5月の開園準備からカキツバタ、コウホネ、アサザ、オニバス、ミズアオイと続く花の季節は多忙です。
黙って公園の草刈をしてくれる方、花を見て喜んでくれる方、子供の歓声、小鳥のさえずり、鯉、フナののっこみなどは管理する上で喜びです。
自然の恵みを感じるからです。
反対にゴミを捨てる人、鯉釣り用に江間のタニシを根こそぎ盗む人、外来魚(ブラックバス)を池に放す釣り人、音楽など大きな音を平気で立てて鳥たちをおどかす人など、心無い人の行為はさびしいものです。
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ウキヤガラという抽水植物を抜くボランティアの筑波大、玉川大学生
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日本古来のカキツバタ
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公園で早めに咲きだすコウホネ
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水辺の再生運動を象徴するアサザ
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田の字のデンジソウ
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ネムノキ
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葉が1mを超えるオニバス
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夕方カワセミ田の稲につく水滴。昔はサルコと呼ばれ、サルコがでたから作業終了という合図になったそうです。
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一面の紫でトンボ公園の人気花ミズアオイ。上手に咲かすのも難しい花
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雪の公園
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除草と撹乱を起こし土中の種子の芽出しを促進させるためトラクターで耕起

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麻生富田のアサザ群落 

■ 市民に愛され、各地から注目されています

公園は散歩や子供たちの遊び場として市民に利用されています。またビオトープとして学習の場に利用したり、見学に訪れる方も大勢います。
WWF(世界自然保護基金)やJICA(国際協力機構)関係で東南アジア、 アフリカなど海外から、国内では沖縄から宮城まで、職業も研究者・学生、国・県・市会議員、弁護士、行政職員、小学校、幼稚園、老人大学、市民団体などさまざまです。
事務局で記録している日誌を数えると、7年間で100件、2500人を超える人が来園されています。
アサザ基金の100年構想の最終目標は「朱鷺(トキ)の舞う霞ヶ浦」ですが、朱鷺保護活動している佐渡からも来ていただきました。
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イギリス出身の作家で環境保護活動家のC・Wニコルさんを囲んで
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衆議院議員小宮山洋子さん
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右平成13年の河川功労者に選ばれ、山澤福会長が表彰式に出席

石岡での展開(~2008)

上流から下流まで~地域での展開例~

石岡市周辺を例にご紹介します。

①谷津田の保全


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荒れ果てている霞ヶ浦の水源地である谷津田。
奇跡的に残された豊かな自然、清い水を守るために、無農薬有機栽培で酒米を作ります。
作る過程は企業の社員教育と連携して、醸造は地元の酒造会社で。
その水は山王川に流れ込み、霞ヶ浦へ・・・。

②オニバスビオトープ

onibasu
放棄された休耕田に山王川の水をくみ上げてビオトープ化しました。
生活排水の浄化、絶滅危惧植物オニバスの育成、一年を通した湛水田を実現。
ここで増えた種子は山王川を下って高浜入りへ流れ込み、かつてのオニバス群落の再生を目指します。

③河川環境改善(石岡市と協働)

sannougawa
直立護岸でまっすぐな深い川は、流れが速く、生きもの達には大変すみづらい環境です。
廃棄処分の石屑を有効利用して流れを蛇行させたところ、植物も根付くことができました。
石の間に生きものが潜んでいるのか、サギやカワセミが良く狙っています。

④学校ビオトープ

gakkouBT
動物はメダカとタニシ、植物はアサザと霞ヶ浦の水草だけを入れます。
そのうち、学校周辺の環境を教えてくれる生きものたちが、たくさん訪れるようになります。
アサザやメダカの遺伝子系統保存の役割もあります。
霞ヶ浦北浦流域の110校が参加。

⑤山王川河口ビオトープ(国土交通省と協働)

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土砂が溜まり機能しなくなったヨシ原浄化施設を、ビオトープに改造しました。
機能維持と管理を市と市民が、大規模な補修は国土交通省があたる、という管理協定を結んで協働しています。

⑥駅ビオトープ

takahamaBT
学校ビオトープのネットワークによって、小さいけれども豊かな水辺がつながりました。
さらに水田や湖を介して、駅にもトンボがやってきます。
現在、JR高浜駅(上りホーム、改札出口)、JR石岡駅(上りホーム)、鹿島鉄道石岡駅ホームに小学生が作ったビオトープがあります。
廃線となった鹿島鉄道ではお花見シーズンにアサザ号を運行していました。

⑦植生帯復元地区(国土交通省と協働)

isikawa
豊かな植生帯を取り戻すべく、コンクリート護岸を湖からの浚渫土で覆い、浅瀬を創出。
浚渫土に含まれる埋土種子の発芽による、本来の植生回復を見守ります。
岸を荒波から守る粗朶消波施設を造成し、その内側には市民の手でヨシ・アサザなどを植え付けています。

⑧のっこみランド

nokkomi
湖岸沿いに広がる水田は、霞ヶ浦の原風景でもありましたが、いまでは放棄が進み、湖と田んぼの水の道はすっかり分断されています。
春ののっこみ(魚の産卵行動)にあわせ、湖からつながったビオトープを産卵に適した形に設計することで、霞ヶ浦で命を育む魚達を応援します。

石岡市周辺での展開地図
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稲荷山公園・八反田 『歌枕の森構想』

潮来 稲荷山公園・八反田 『歌枕の森構想』

2006年から、潮来市では稲荷山公園を美しい『歌枕の森』にするプロジェクトが始まっています。
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プロジェクトの舞台は、潮来市にある稲荷山公園と八反田です。
稲荷山公園は、潮来の水郷地帯を一望することができる観光名所で、国定公園にも指定されています。
また、国・県・市指定の文化財を数多く所有する長勝寺の裏山でもあります。稲荷山の森とお寺が一体となった風景を公園内で楽しむことが出来ます。
かつては、さまざまな文人歌人が訪れ、その自然が織りなす景色の美しさからたくさんの歌が詠まれた場所(歌枕の地)でもありました。
八反田は、稲荷山を水源の一部とする谷津田です。
稲荷山とは連続した立地にあり、カエルやトンボなど森と田んぼを住みかにする生きものたちが行き来する『生きものの道』でもありました。
また、森(稲荷山)に降った雨は谷(八反田)で湧き出し、水はやがて霞ヶ浦へ流れていきます。稲荷山・八反田は霞ヶ浦の重要な水源地でもあるのです。

しかし今、稲荷山の森は間伐や下草刈りなどの管理が行き届かず、荒れています。
公園内は薄暗く、住んでいる生きものも少なくなっています。
稲荷山公園に訪れる人も減り、子どもたちも安心して遊びに来ることが出来ない場所になってしまいました。

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薄暗い稲荷山の森

また、稲荷山と八反田の間には大きな道路が出来て、森と谷津田の『生きものの道』が分断されてしまいました。
八反田では耕作放棄されている田んぼが目立ち、問題になっています。

そこで、潮来の子どもたちと地元の方々が立ち上がりました。
潮来小学校の子どもたちは、稲荷山の生物調査を始め、再生プランをまとめて、地域の人たちに提案しました。
「かつての美しい景色が望め、思わず一句詠みたくなるような、人で賑わう稲荷山に再生したい!」という『歌枕の森』を目指すプランです。
その提案に賛同した多くの地元の方と一緒に、稲荷山公園再生のために間伐や下草刈りなどの作業が始まりました。

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子どもたちが作成した呼びたい生きものマップ

これまでの動き

水源地が再生するまでの経緯と今までの動きをご紹介します。

1 子どもたちは、学習を通してたくさんの生きものが困っていることを知り、稲荷山での生物調査を始めました
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2 調査結果をもとに、稲荷山再生の提案をまとめました
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3 学校のみんなや地域の方に向けて、稲荷山の再生を提案しました。7 8

4 この提案に賛同した地域の大人の方も協力してくれました!

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下草刈り
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間伐作業

5 ロータリークラブの寄付で希望した樹が植えられました
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6 子どもたちの夢が実現に向かって着実に動いています。
継続的に再生していくために、毎年ワークショップが開かれています。
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落ち葉かき

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どんぐりの苗作り

作業前

作業後

八反田も再生され、ビオトープとして生まれ変わりました!
冬~春にかけてアカガエルなどのカエルたちが卵を産み、トンボや水中昆虫がたくさん暮らす豊かな場所になっています。

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再生前

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再生後

今後も、地域の人と子どもたちが協力し合って潮来のまちづくりを行っていきます。              16
再生前

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再生後

谷津田がよみがえると?

谷津田がよみがえると?

谷津田の荒廃が問題になっています
霞ヶ浦・北浦流域に1000ヶ所近くあると言われている谷津田。
現代、耕作放棄された谷津田が増えています。
田んぼは耕作放棄されるとあっという間に荒地に変わります。
その上、荒れた谷津田は産業廃棄物の不法投棄・住宅地宅地への埋め立ての対象となります。
昔豊かな実りを与えてくれた田んぼは今、荒れ果てています。
3-1
荒れ果てた谷津田

荒れた谷津田では、湖までの「水の道」が断たれてしまいました。
水路の管理がされなくなったため、水が流れなくなる事態が起きています。
また、化学肥料や農薬が使われるようになり、稲作の効率が上がったものの、水源地を汚染するようになりました。
谷津田が荒れることで、ここに住んでいる多くの生きものがすみかを失い、どんどん数が減っています。
「生きものの道」もなくなりつつあるのです。

このように、水源地の機能・水質保全・治水に対する悪影響が懸念されています。
汚濁が問題になっている霞ヶ浦を再生させるためには、湖の環境を守ることと同時に水源地の環境を守ることが必要なのです。
谷津田が本来持つ、水源としての役割、水質保全の機能はどうしたら取り戻せるでしょうか?

新たな価値を創造して、谷津田の地域の結びつきを取り戻そう!
わたしたちは、谷津田で一度失われた価値をみんなでもう一度取り戻す取り組みを行っています。
私たち流域の多くの人々がこのことを理解し、新たな価値を創造することで谷津田と地域との結びつきを取り戻すことが必要です。
そのためには、自然と地域の生活や文化、産業などとのつながりを再生することが不可欠です。
流域全体の皆で力を合わせて行動することによって谷津田は徐々に再生し、水源としての機能も取り戻していけるはずです。

・再生した水田では、農薬、化学肥料は使わず米づくりをしています。
  →美しい水を湖に届けることができ、生きものの住みかを守ることができます。
・農作業は、それぞれ協働して下さっている企業の社員さん、地域のみなさんと一緒に協力しながら行っています。
・田植え、草とり、稲刈りなどの農作業はなるべく手作業で行い、伝統的な方法で農業を行っています。
  →伝統的な方法で稲作を行うことによって、これまで田んぼのサイクルに合わせて 暮らしてきた生きものたちが住みやすい田んぼになります。
・生き物の生活サイクルに合わせて水田を管理することで、生きもののにぎわいと米の収穫を両立させています。
・100年後、トキとふつうに一緒に暮らそう!
 →これは、100年後にトキが舞う谷津田・霞ヶ浦を目指し、実現させるための取り組みです!

絶滅してしまった日本のトキ。


トキはかつて谷津田でドジョウなどのエサを取り、斜面林に巣を作って暮らしていました。
水源地から湖まで、水の道・生きものの道がつながることで、トキが暮せるだけの豊かな生態系を取り戻すことが出来ます。

もちろん、トキが霞ヶ浦・北浦流域の谷津田を使うようになるまで何十年もかかるかもしれません。
しかし、この足元からの取り組みがモデルとなって流域に広がって行くことで、夢は現実になるはずです。

谷津田とは?

谷津田とは?

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谷津田(やつだ)は、谷地にある田んぼのことです。
霞ヶ浦・北浦流域には、大きな川や山地がないので、谷津田は重要な水源地です。
流域に1000ヵ所以上あると言われています。
大型の流入河川のない霞ヶ浦・北浦では、この谷津田のひとつひとつが大切な水源となっています。
2-2

谷津田は様々な環境でなりたっています。
谷には水田。
谷を囲む斜面には雑木林。
台地の上には畑や草原、雑木林、杉林などがあります。

また、谷津田の入口には必ず集落があります。
ひとつの谷津田が集落に住んでいる人々を支えていました。
田んぼではお米、畑では作物が実り、食べ物を得ることが出来ます。
また、田んぼでは藁が、林や森では落ち葉、下草、間伐材などが生まれ、それらを堆肥にする、生活品を作るなど、さまざまな利用をしながら生活していました。
これらの資源を大切に繰り返し使うことで、農地や生活を維持してきました。

谷津田は集落の人々にとって、共に暮してきたパートナーなのです。

水の道、生きものの道

2-1
谷津田は「水の道」です。
谷津に雨が降ると、台地上の森や斜面の雑木林に蓄えられます。
そして、その雨は少しずつゆっくりと、谷ににじみ出し、湧き水となって湧きだします。
天の恵みであるこの水をみんなで大切に使うために、湧きだす場所にはため池が作られています。
ため池の下には谷津田があります。
豊富な湧き水を利用して田んぼでお米作りをしています。
米作りが最初に始まったのは谷津田だと言われているのは、そのためです。
田んぼや人々の暮らしで大切に使った水はその後、川へ流れ込み、やがて湖へと流れます。

また、谷津田は「生きものの道」でもあります。
集落の人々は、谷津田から得られる落ち葉や、間伐材などの資源をくりかえし大切に使いました。
その資源を得るために、人々は定期的に山や田んぼに入り、作業をしてきました。
その結果、谷津田にはよりきめ細やかな環境のちがい(多様性)が生まれました。
この環境のちがいを利用して、トンボやゲンゴロウなどの昆虫や、カエルなどの両生類、魚、鳥、植物などさまざまな生きものが暮らしています。
人々の自然に対するほどよい関わりが、生物の多様性を育んでいるのです。

NEC田んぼ作りプロジェクト~上太田の活動記録~

2012年11月までの活動記録(バックナンバー)

2011/01/29
イベント 草刈り
レポート01 2011/02/09 草刈り作業と谷津田の生きもの
レポート02 2011/02/10 復田作業の様子
レポート03 2011/02/16 畦づくりの様子

レポート04 2011/02/25 田んぼにやって来た野鳥
 
2011/02/26
達人コース 除根・田起こし作業
レポート05 2011/03/11 除根・田起こし作業

レポート06 2011/03/29 アズマヒキガエル産卵

2011/04/16
達人コース 除根・田起こし作業2
レポート07 2011/04/27 田んぼへ入水開始

2011/05/07
達人コース 除根・代かき
2011/05/14
イベント 田植え・安全祈願神事
レポート08 2011/05/19 田植えの様子とビオトープづくり
レポート09 2011/05/20 谷津田散策

2011/05/28
達人コース 田の草取り・達人散策路開拓1
レポート10 2011/06/06 田の草取り・道づくり
レポート11 2011/06/22 田んぼの様子と生きもの

2011/06/25
達人コース 達人散策路の開拓2
2011/07/16
達人コース 達人散策路の開拓3
レポート12 2011/07/05 道づくり

2011/08/07
達人コース 田の草取りと、トキのえさ量調査を開始
レポート13 2011/08/17 トキのえさ量調査、出穂
レポート14 2011/08/26 夏の生き物の様子

2011/09/17
達人コース オダ用の竹採り
レポート15 2011/09/29 台風15号の影響とトンボの見分け方

2011/10/10
達人コース オダ立て、達人散策路の開拓
レポート16 2011/10/20 稲の様子と達人散策路開通

2011/10/22
イベント 稲刈り
レポート17 2011/10/25 稲刈りの様子

2011/11/12
イベント 脱穀
レポート18 2011/12/02 脱穀の様子
レポート19 2012/01/06 冬の田んぼの様子

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2012/02/25
達人コース 達人田んぼの復田・草刈り
レポート20 2012/03/02 手作業での復田
レポート21 2012/04/16 春の谷津田の様子

2012/05/06
達人コース 種まき・達人田んぼ耕起
レポート22 2012/05/11 横田農場で種まき・達人田んぼづくり

2012/05/19
達人コース 代かき、竹林整備、達人田んぼ五百万石田植え
2012/06/09
イベント 日本晴田植え
レポート23 2012/06/13 代かき・田植えの様子

2012/06/23
達人コース 一の草・ホタル散策路づくり
レポート24 2012/07/05 一の草と竹林整備の様子

2012/07/08
達人コース ホタル散策路づくり2
2012/07/22
イベント 草取り・ホタル観賞
レポート25 2012/07/31 草取りの様子と達人田んぼ

2012/08/11
達人コース 三の草・達人田んぼ畦なおし
レポート26 2012/08/30 出穂の様子

2012/09/15
達人コース 達人田んぼ・五百万石稲刈り
レポート27 2012/09/25 達人田んぼの稲刈りの様子

2012/10/06
達人コース 達人田んぼ・五百万石脱穀
2012/10/27
イベント 稲刈り
2012/11/10
イベント 脱穀
レポート28 2012/11/28 手作業による稲刈りと脱穀の様子

UBS RICE Project in 潮来市清水(2009~2012)

①UBS RICE Project in 潮来市清水とは

UBSと、潮来市清水地区の地域の人々、学校が協働で行う霞ヶ浦資源地・谷津田の再生、保全プロジェクトです。プロジェクトのビジョンは「100年後にはトキが舞う谷津田、100年後にトキが舞う霞ヶ浦」です。

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②UBS RICE Project in 潮来市清水の特徴・意義

清水地区の谷津田は、約20年前までコウノトリが飛来する環境でした。下流の谷津田を含めると霞ヶ浦最大の面積を誇っています。また、水郷潮来の水源地でもある重要な谷津田です。この場所を2008年より再生しています。

生きものが戻った谷津田は、地域の児童に対する環境教育の場になります。さらに谷津田で収穫した酒米は、地域の伝統的な酒蔵に提供され純米原酒が出来上がります。

プロジェクトのパートナーであるUBSはスイスに本社を置く外資系の会社です。働く社員の皆さんは本業以外での社会貢献に対する意識がとても高く、プロジェクトに積極的に参加して下さっています。本プロジェクトにおいては、単に金銭的な支援やボランティア活動に留まらず、地域の方々との交流を通して日本の伝統文化や考え方に触れる機会にもなっています。

③UBS RICE Project in 潮来市清水の効果

・再生後は多くの生きものが戻り、生物多様性が向上しています。

・観光地として有名な水郷潮来の風景は源流であるこの場所で作られるといっても過言ではありません。谷津田を再生することは、潮来市全体の活性化につながります。

・水郷潮来とこの谷津田のつながりを知らない地元の人も増えています。地域住民が地元の自然を再認識する取組みにもなっています。

・近年、日本酒の市場は縮小傾向にあり、地域の酒造りも苦境に立たされています。本プロジェクトは地場産業の活性化にもつながっています。

・酒瓶の最終包装は、地元の社会福祉協議会の作業所(潮来市心身障害者福祉センター)に依頼しています。心身障害者の社会復帰に向けた業務確保にも貢献しています。

④UBS RICE Project in 潮来市清水の活動内容

潮来市清水地区で休耕化した谷津田をUBSの社員の皆さんと地域の方々で再生し、酒米「日本晴」を育てています。田植えや稲刈りを皆で行い、戻ってきたホタルの観察会も行っています。無農薬、無化学肥料で栽培し、収穫した米は地元の酒蔵で醸造されオリジナルのお酒が出来上がります。イベントはトンボ公園のじゃらんぼプロジェクトとも協働して行い、地元農家さんも参加されるので大変にぎわいます。

  1. 環境教育蘇った谷津田では地域の子供たちを対象に環境教育を行っています。谷津の下流にある牛堀小学校にはビオトープが設置され、上流にあるこの谷津田と生き物の道でつながっています。
  2. 自然再生・生物多様性谷津田再生後は生きものの種数が大幅に増加し、イタチも確認されています。谷津田を再生したことによりカエル類や昆虫類等の生きものが増え、それらを捕食するイタチ等の哺乳類にとって良好な生息環境となっていると考えられます。
  3. 社会を変える谷津田周囲は開発が進んでいますが、地域振興には直接結びついない現状があります。従来行われてきたような自然破壊を伴う開発による振興ではなく、今ある自然を活かして地域を振興するという発想の転換を行っています。
  4. 循環型社会この谷津田は水郷潮来の水源地です。この土地の豊かな自然を知って育った子供たちが成長し、潮来市の振興に貢献してくれることでしょう。このように霞ヶ浦流域の水循環を通して社会の循環も作っています。
  5. 地域活性化農業の新たな担い手が少なくなる中、都市に住む企業の若者がたくさんプログラムに参加しています。水源地、生物多様性の保全という新たな付加価値を与えた農業を普及すれば地域が活性化します。
  6. 企業との恊働谷津田の再生は、グローバルな金融機関であるUBSと協働で行っています。社員一人一人の地域貢献に対する意識が非常に高い企業です。このプロジェクトは社員の皆さんが活躍する場になっています。また、海外出身の方が日本文化を理解する場になっています。

2008 Charity Ball ~Green Carpet~ UBSの森

UBS証券 「2008 Charity Ball ~Green Carpet~ UBSの森」とは?

谷津田としての機能が失われてしまった未利用地を里山として再生し、霞ヶ浦の水源地保全と共に、企業と協働で再生することで都市と農村の新たな価値とつながりを生み出しています。また、採取されるミツバチの蜂蜜の味から、森の再生の変化を感じるプロジェクトです。

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プロジェクトの概要

日本で2番目の大きさの湖「霞ヶ浦」は、流域面積あたりの森林面積が2割を切っていて近々の課題となっています。水源地となる森林を再生し、豊かな里山を取り戻すことにより都市と農村がつながり、地域活性化を図ると共に、生物多様性などを学ぶ地域の子ども達の環境教育の場を提供することを目的にスタートしました。

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 里山の再生は、霞ヶ浦流域の水源地の保全・再生を図る上で、重要な役割をもっています。水源地である谷津田の周りには林があり、林はその水源を涵養する機能を持っています。「UBSの森」も霞ヶ浦の水源の森です。里山はフクロウ、オオタカやタヌキなどの身近な生きものが生息するなど生きものたちの宝庫でもあり、地域の文化を継承してきた場所でもあります。森と地域の絆ができることによって里山は様々な生きものたちと出会える場所になります。
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また、このプロジェクトは、UBS社員からの寄付から生まれていて、地域社会に貢献したいというUBS社員の皆様の想いの結晶が根底にあります。

プロジェクトの特徴

対象地域は、谷津田としての機能が失われてしまい、樹木が全生えていない荒れ地でした。そのような場所(未利用地)に、植樹と林床植物の再生、土壌の改良を行うことにより、多様性のある森本来の役割を取り戻すことができます。
植樹だけでは、本来の雑木林は再生しません。このプロジェクトでは、林床にも本来の植生を再生することを目指しています。林床の植生は、採蜜植物にもなります。

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霞ヶ浦流域の水源地の保全・再生を図るうえで里山の再生は、重要な役割をもっています。水源地である谷津田の周りには林があり、林はその水源を涵養する機能を持っています。それだけではなく、昔の人々は里山からの恵みを循環させるシステムを実体験から作り上げ、生きものと共存してきました。さらに里山は地域の文化を継承してきた場所でもあります。また里山はフクロウ、オオタカやタヌキなどの身近な生きものが生息するなど生きものたちの宝庫でもあります。

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生き物が住めなくなっている里山に、手入れが入ることで元々あった多様な林床植物が戻ることによって、里山環境が再生されます。森の草花からミツバチが集めた蜂蜜のテイストの変化を感じることによって、数値化することの出来ないその効果を体感できます。

ミツバチ日記

プロジェクトの効果

本プロジェクト地は牛久市バイオマスタウン事業を代表する菜の花の栽培地や、キヤノンマーケティングジャパンとアサザ基金の協働による菜の花・ひまわりの栽培地、地元農家によるソバの栽培地とも接しています。本再生事業を行うことで、地球温暖化の防止、自然との共生モデルが首都圏内に誕生することとなり、茨城県で、日本でこの取り組みがモデルとなっていきます。

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ミツバチが一生かかって集める蜂蜜の量はスプーン1杯程です。そして、その採蜜の行動範囲である半径約2キロメートルから集まる蜂蜜には、その時期、その地域の生態系の情報など、従来の調査や数値による評価手法では計り知ることができない壮大な情報が凝縮されています。ハチミツを口にした人は、味わいや香りを感じることで、そこに咲く花、暮らす生きもの、ミツバチが彼らの文脈で読み取った地域の多層的な情報を五感で感じ取り、そこに潜在する里山のテイストをイメージすることができます。

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里山は人と自然の交流によって生まれる場です。人と自然、人と人をhoneyに結びつけることで、「UBSの森からひろがる里山テイスト」で、都市と農村をつながります。
本プロジェクトを通して、下記の効果を得ながら、現代版里山づくりのモデル構築に取り組みます。原宿など都市で行われている養蜂とも結びつけることで、都市の蜂蜜テイストも活かし、里山の再生を通して、生態系や生物多様性、循環型社会、地球温暖化防止など社会モデルの構築を目指します。

プロジェクトの活動内容

2009年4月
UBS社員と家族のボランティアが地域の人々とともに、植林を行う。シンボルツリーになるシダレザクラを含む73本の木を植える。
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2010年4月
再びUBS社員と家族のボランティアが地域の人々と共に植林を行う。バイオディーゼル精製現場を見学し、UBSの森でお花見。
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2010年9月
UBS社員と家族のボランティアが、在来種であるニホンミツバチのための巣箱を組み立て、UBSの森に設置。草刈り等の作業も行う。ハチミツプロジェクトのスタート!

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2011年4月
アサザ基金事務所に、ニホンミツバチの分蜂群が現れ、UBSの森の巣箱へお引っ越し。数週間で定着し、順調な巣作り、集蜜が行われる。
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2011年10月
UBS社員と家族のボランティアが、2010年に設置したニホンミツバチの巣箱から、採蜜を行う。ミツバチの蜜源となる野草の苗を植える。
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2012年4月
ヤマツツジや果樹を植樹、シノダケ刈りを行う。
201204

2012年9月
UBSの森で昆虫採集、再生を確かめる。ススキや草の成長を促すために土壌改良を行う。ミツバチの巣からミツロウを取り出し、キャンドルづくりを行った。
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2013年4月
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2013年8月
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プロジェクトとアサザプロジェクトの位置づけ

地域活性化
広範囲の採蜜(環境)情報を教えてくれる蜂蜜のテイストから、生態系や地域特色を感じ取り、未来の地域環境のあり方を想い描くことができる。人々の感覚を呼び覚ますことによって、地域に潜在するつながりや文脈を浮上させることが出来る。

環境教育
ミツバチが採蜜範囲(行動圏)から収集する環境情報として、みつのテイストを捉え、感性を通して里山全体のつながりについて学ぶ。

社会を変える
ハチミツのテイストという数値化が困難な人の感性によって、人と自然を結び付けることで、豊かに楽しくhoneyに地域の未来を考え、創り上げる。個々の人たちの感性を重視した先駆的なモデルとして全国に発信します。

企業との協働
世界で仕事をするUBS社員と、ハチミツの商品開発を一緒に行い、日本の里山の価値や文化をブランド化する。企業が行った森づくりの成果を、ハチミツのテイストを通し、日本の伝統文化と共に世界へ発信することが出来る。

循環型社会
ミツバチの蜂蜜のテイストを感じることによって、潜在的な地域資源のつながりを感じ、感性豊かな地域特性の発見を促す。

自然再生・生物多様性
半径2㎞のニホンミツバチの生活文脈を通して、きめ細かく地域の環境の変化を把握していく。採蜜された蜂蜜のテイストを通して、自然再生された里山環境の変化を感じ取っていく。

人と河童が出会うまちづくり

学校ビオトープからはじまるまちづくりとは?

2004年から、茨城県牛久市の全小中学校の子どもたちが『人と自然が共生する牛久』をめざし、地域の特徴を学び、まちづくり提案をし、その学習の成果を実際の社会に実現していく、子ども主役のまちづくり・人づくり事業が始まりました。

茨城県牛久市は、東京から50km圏内にあります。

牛久市には谷間の田んぼ(谷津田)が多くあり、牛久沼と霞ヶ浦への水源地となっています。図3

谷津の入り口には必ず古い集落があり、人々は水源地である谷津田を基盤に地域づくりを行ってきました。そこは同時に、多様な生き物たちの生息の基盤となり続けてきました。図2

牛久のまちは人と人、人と自然、自然と自然のネットワークで覆われていたのです。
牛久沼や霞ヶ浦は「河童」伝説で有名です。牛久は牛久沼と霞ヶ浦の水系が接し合い、それぞれに棲むカッパが出会える町でした。
しかし近年、牛久市は東京へ通勤圏内のため近年ベットタウン化が進み、自然環境の減少やゲリラ豪雨時の洪水など都市型問題も起こり始めています。
一般に、学校の環境学習は地球規模の学習が中心で、地域の問題に目が向けられることはあまりありませんでした。牛久を覆っていた水と緑のネットワークも方々で分断され、カッパにも出会うことがなくなってしまっています。

そのような牛久の地域特性や課題を活かした総合学習として、アサザ基金と牛久市教育委員会協働の「学校ビオトープから始まるまちづくり事業」が始まりました。

図5  図6
この事業は、牛久市全小中学校で総合的な学習の時間などに行っています。
この事業の特徴は、子どもが中心となり学校を拠点とした地域コミュニティ(学区)単位でまちづくりを行っていくことです。(小学校区と地域コミュニティ単位はほぼ一致しています)
地域の子どもたちは、自分の足元(学区)の自然環境や地域の特徴を学び、深め、地域や行政などさまざまな立場の人を巻き込みながら、牛久市の特徴を活かしたまちづくりを提案します。
総合学習の中で、生きものなどさまざまな他者の視点から地域を見直すことで地域の可能性を再発見し、人と人、人と地域のネットワークを結び直し、それはカッパ(ここでは生物多様性のシンボル)を呼び戻すことにもつながります。
子どもたちの学習意欲を原動力にネットワークが結びついていくその過程で、福祉・治安・防災といった本来の機能が再生し、自立した地域コミュニティを基盤に築かれていきます。

この学習は、アサザ基金がコーディネーター役を務める『学校ビオトープから始まるまちづくり実行委員会』が主体となり、学校の学習に地域の自治会や住民・企業などを巻き込みながら行います。
子どもたちの総合学習を地域全体でサポートしていくことで、地域ぐるみで子どもたちを育てることにつながります。
まちづくり事業のネットワーク図
牛久のまちづくりの原動力(ネットワークの結び手)は、たくましく、想像力にあふれた子どもたちです。
子どもたちの学習から生まれた、夢や可能性を地域の人々が共有し合うことで、未来の担い手となる子どもたちを主役に、人と自然が共存する牛久のまちづくりを行っていきます。

牛久市では小学校の総合学習によって、何十年も耕作放棄された場所を田んぼに再生したり、子どもたちの提案が市の公園づくりや計画に反映されたりするなど、実際のまちづくりが次々と実現しています。
先生方から「これが本当の学習だ」と表現される実際の社会に働きかけていく学習が、牛久市では毎年行われています。
これからも、牛久の子どもたちが自分たちの町に夢を抱き、それを実現するための学習、提案づくりを行っていきます。

人と河童が出会うまちづくりホームページへ

 

学校ビオトープからはじまるまちづくりの特徴・意義

・単なる環境学習ではなく、まちづくり学習です
牛久市で行われているのは、ただ環境問題についての知識を学ぶいわゆる環境学習ではありません。自分の足元の地域を学び、深め、提案、行動し、社会へ働きかけ、実際のまちづくりに活かしていく、まちづくり学習です。
・縦割りを超えた実行委員会を組み、地域ぐるみで子どもたちの学習を支えています

学校ビオトープからはじまるまちづくりの効果

・地域の未来を担う人づくりを行っています
・子どもたちの学習が実際のまちづくりに活かされることで、子どもの夢実現と魅力あるまちづくりをしています(小学生による公共事業)
・人材育成の効果が研究されています。
小玉先生 論文
米川先生 論文

学校ビオトープからはじまるまちづくりの活動内容

・通年を通した学習を行っています。

 

学校ビオトープからはじまるまちづくりの位置づけ

 

【地域活性化】

子どもたちが学習を通して地域に眠っている宝物(地域資源)を探しだし、その宝物を実際の地域のまちづくりに生かしていく子どもたちの豊かな感性や想像力によって、大人たちが縦割り化した社会の壁を溶かし、多様な主体をつなげ、地域で新たな取り組みが次々と生まれていくような社会を築いていきます。

【環境教育】

環境問題を地球環境問題やごみ問題などの知識一般として得る教育ではなく、自分の地域の特色を学び、その特色を最大限に活かしたまちづくりを具体的に提案しその実現を目指していくことで、現場で感じる力や実際の社会での実践力を身につけます。

【社会を変える】

総合学習を通して子どもたちが地域の特徴や良さを見つけ、その良さを生かしたまちづくり提案をし、その提案が実際のまちづくりに活かされる牛久市のまちづくり学習は、今後世界の地方都市でも参考となるモデルになっていくと考えます。学習の体験から子ども一人一人が力を身に付けていくことが社会を変えていくことにつながります。

【企業との協働】

牛久市内で多様な主体と協働で環境保全を行っている企業の活動を学び、その活動と連携した学習を行うことで、企業との協働の意味を子どもたちが理解し、互いの違いを生かしながら協力し合い難しい問題や課題に取り組んでいく「協働」事業を起こしていくことができる人材の育成をしていきます。

【循環型社会】

循環型社会を築いていくためには自然からつながりや循環の仕組みを学び、自然から得た知恵を生かした地域づくりや生き方を実現していくことが必要です。地域に最も密着した生活を送っている子どもたちの目を通して、地域に眠るつながりを生かしながら、地域の人々の生活文脈と重なり合う細やかな循環型社会を築いていきます。

【自然再生・生物多様性】

自然再生を実現するためには、単にビオトープなどの生き物のすみかになる場所をつくるだけではなく、再生しようとしている自然に影響を与えている人間社会のあり方を変えていくこと(まちづくり)が大切です。牛久市では地域コミュニティや生きものの行動範囲と一致する各小学校区単位でまちづくり学習を行うことにより、牛久市内全体で人と自然が共存するまちづくりを実現していきます。

かっぱん田

    損保ジャパン日本興亜環境財団・CSOラーニング生「かっぱん田」とは?

「木を植えるより木を植える人を育てたい」。
損保ジャパン日本興亜環境財団の理念の元、首都圏の大学生と地元中学生が主役で行う牛久沼の水源地再生と地域ブランドづくりを一体として行う取り組み『かっぱん田』が2010年に始まりました。
この取り組みでは、未来を担う人づくりをしていくことを目指しています。

プロジェクトの舞台は、牛久沼の水源地である『遠山の谷津田』と呼ばれる谷の先端にあります。

『遠山の谷津田』は、周囲の森林からのわき水が湧きだし、サワガニやホタルなど貴重な生物も住む自然豊かな場所ですが、高齢化などに伴い耕作放棄地が増えています。

『遠山の谷津田』に近い牛久市立牛久南中学校の生徒たちは、総合的な学習の一環でこの谷津田を何年も調査しています。
地域の課題(耕作放棄地の拡大・農業の高齢化など)に気づいた生徒たちは、「トキの舞う谷津田」という目標を掲げ、谷津田再生を提案してきました。

南中提案発表2  南中提案発表1

トキという目標は、遠山の谷津田全体が再生され、環境を大切にした農業がおこなわれ、牛久沼とのつながりが再生した未来を表しています。
そこには、再び自然と人、自然と自然、人と人のつながりを取り戻すことも含まれます。
この中学生の提案を受け、損保ジャパン日本興亜環境財団の支援のもと、首都圏の大学生(損保ジャパン日本興亜CSOラーニング生)が復田を企画・実施。
大学生がどろどろになりながら自分の手で作業も行い、2010年春、荒地が田んぼに蘇りました!
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【大人の背より高い草や木がびっしり生えていました】
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【生きものいっぱいの田んぼに蘇りました!】
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牛久沼で有名なかっぱがいつか来てくれるようにという願いと損保ジャパンのキャラクターのパンダをかけて「かっぱん田」と名付けられました。

谷津田再生によって「つながりの輪風せんべい」が誕生!

かっぱん田には、カエルやトンボなどの生きものの姿や人の笑顔が戻り、人、自然、生きものなどさまざまなつながりが戻ってきています。
毎年田んぼでは、首都圏の大学生や損保ジャパンの社員さんが手作業で、無農薬・無化学肥料で生きものと相談しながらお米作りをしているからです。
できたお米(もち米)は、地域の佃煮屋さん(小美玉市・大形屋商店)で、密漁をしない霞ヶ浦のえびを使い福祉作業所つばさの方が手作業で丁寧につくった「えびせんべい」になります。

えびせんべいのブランド化は地元の中学生が行っています!
この「えびせんべい」は、地元・牛久南中の生徒が総合学習の一環でブランド化し、地域の福祉施設などで販売しています。
せんべいの名前は『つながりの輪風せんべい』。
中学生がラベルデザインや価格・マーケティングなどを行いました。

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『つながりの輪風せんべい』という名前には、これまでつながっていなかった人や物、自然が再びつながることでこのせんべいが出来上がったという過程と、このせんべいを使ってもっと多くのつながりを取り戻したいという想いがこもっています。
ラベルのデザインでは、霞ヶ浦を舞台に様々な人やものがつながり、新たな価値が生まれ広がっていく様子を表しています。
できたせんべいは学校近くの福祉施設で販売し、すぐに完売するほど好評でした。
これらのほかにも、生徒たちは自分たちの考えをもっと多くの人に伝え、理解してもらうために販路拡大(=谷津田再生地の拡大)に着目し、今後は自分たちでせんべいを置いてもらう店を増やしていく予定です。

失われたつながりを取り戻したり、新たなつながりを創造していく、この「せんべいづくり」(モノづくり)の体験を通して、中学生たちは様々な人や物事、多種多様な考え方に触れ、豊かな発想力を持つこれからの地域社会の作り手として育っていきます。
実際のモノづくりを通して地域の人の反応や、水源地が再生していき生物多様性が豊かになっていく経験を通して、生徒たちは自分たちにも社会を変えていくことができるという手応えを感じるとることができます。

2012年度からは毎年学習を引き継ぎ、その年の1年生を中心に活動を続けています。せんべいの販路は、さらに拡大していく予定です。
また、1年間の学習が終了した後も有志が集まり、アサザクラブというクラブを結成し、谷津田再生に向けて自主的な活動を行っています。
アサザクラブの生徒企画による地域住民へ向けての「谷津田ツアー」の実施や市役所へ提案書の提出など新しい社会への働きかけが始まっています。
谷津田再生に関する要望書

今後も毎年、首都圏の大学生、中学生がアイデアを出し合いながら、かっぱん田とその先に続く谷津田を舞台に新たな自然再生プロジェクトや牛久のまちづくりを進めていきます。

かっぱん田の特徴

・首都圏の大学生が主役となって、企画・運営。

環境に関心のある首都圏の大学生が主役となって、1年の田んぼ作業や収穫祭、今後の展開などを企画・運営しています。
目の前で起きている環境問題や地域の問題やその解決策を実際の現場で学ぶことで、これから社会に出る大学生の人材育成につながります。

・地元中学生の総合学習と連携!

牛久南中生徒が、総合学習の時間にかっぱん田をフィールドとして、生物調査や水質調査などを行っています。
大学生も中学生に授業を行ったり、中学生のアイデア実現を手伝ったりするなど、大学生と中学生、双方の人材育成につながっています。

・さまざまな立場の人たちの協働事業!

首都圏の大学生・企業・地域の中学生・地域の商店・福祉施設・NPOなど、さまざまな立場の人が、それぞれの持つ力を発揮しあいながらプロジェクトが行われています。

かっぱん田の効果

・牛久沼の水源地保全

かっぱん田でわき出したわき水は、やがて牛久沼へ流れていきます。
無農薬無化学肥料でお米作りを行うことで、きれいな水を下流の田んぼや、川、牛久沼へ送ることができます。

・生物多様性保全

無農薬でお米作りを行い、生きものに影響があると言われる中干しは行わず、冬も水をはり(冬期湛水)1年を通してたくさんの生きものが住めるような農法をみんなで考え、実践しています。

・未来を担う人材育成
・商品のブランド化による地域活性化
・福祉作業所の方の仕事づくり

かっぱん田の活動内容

・1年間の田んぼ作業
損保ジャパン日本興亜の社員と損保ジャパン日本興亜CSOラーニング生の首都圏の大学生が、手作業でお米づくりを行っています。
通年を通した田んぼの作業(田起こし、田植え、草取り、稲刈り、脱穀、収穫祭(収穫したもち米を使った餅つき))を、首都圏の大学生が主体となり企画して行います。

プロジェクトとアサザの位置づけ

【地域活性化】

空洞化が進む地元商店街との協働によって、無農薬無化学肥料でつくる自然再生のお米や地域の中学生によるブランド化、福祉などの新しい文脈の付加価値がある商品が広がっていくことで、商店街を地域に新たな価値を創造するネットワーク(つながり)の中に位置づけなおすことができます。商店街をひとつの場として、新たなつながりや地域の多様な人々との価値や夢の共有化を進めることで地域活性化へつなげます。

【環境教育】

地域の中学生が足元の環境を学び、地域資源を生かした「人と自然が共生するまちづくり」を提案し、環境問題に関心のある東京の大学生と共に実際の社会へ働きかけていくこの取り組みは、未来を変える人づくりにつながります。

【社会を変える】

中学生・大学生が企画・提案し、企業、地元商店、福祉、地域住民など多様な主体を結び付け、地域活性化と自然再生が一体となった商品やまちづくり社会に実現していく発想をもった人を育てる・社会を変えていく力を育むことが社会を変えていく原動力につながります。

【企業との協働】

損保ジャパン日本興亜環境財団のビジョン「木を植えるより木を植える人を育てたい」と、アサザ基金の「従来の枠を溶かし新しい文脈で社会システムをつくっていくことができる発想を育むことで人の生き方を変えていく」というそれぞれのコンセプトが一致し協働しています。

【循環型社会】

地域にこれまでの縦割りの枠を超えた福祉、教育、漁業、農業、地元商店など分野を超えたつながりを生み出し、地域内に新しい文脈をつくっていく発想を育む循環型社会構築を目指します。

【自然再生・生物多様性】

生物多様性につながる水源地への働きかけを生み出す社会の動き(人・もの・金)をつくっていくという、教育プログラムによる生物多様性保全・自然再生がビジネスモデルとして組み込まれたモノづくりが次々に生まれる社会を目指します。

わくわく子どもの池プロジェクト

NECキャピタルソリューション株式会社協働事業 
「わくわくこどもの池プロジェクト」

概要


大都市である東京都内でも注意深くまちの中を見ているとチョウやトンボ、カエルなど様々な生きものの姿を見ることができます。
これらの生きものが見られるということは、それぞれの生きものが暮らしていくために必要な環境要素が東京という都市の中にあるということです。
たとえばチョウなら食草となる植物、トンボなら産卵するための環境や植物とヤゴの間を過ごす水辺です。
一見すると都市の中に生きものが暮らしていくために必要な環境や要素はあまりなさそうですが、実は東京という都市には生きものがなんとか暮らしていける環境が残されています。
また、意外と多くの生きものが都市周辺の農村地域から供給され、移動してきます。
しかし、それらの生きものが移動した先の都市には、生きものが定着できる場が多くはありません。

生きものが暮らしていくために必要な環境がある場所は、東京では学校や公園、寺社などに残っています。
これらの場所は都市の生きものの移動分散の拠点となっていると考えられます。
それらがカエルやトンボやチョウなどの生きものが移動できる範囲内に点在していることで、生きものはそれらを利用しながら暮らしていくことができていると考えられます。
このように都市の生きものたちはそれら拠点とそれをつなぐ生きものたちの通り道、「生きものの道」を使って暮らしています。
生きものの道は、上記の生息地のほかにも街路樹や民家の花壇などによっても形成されています。
しかしこれらの環境は生きものの生息や移動に配慮したものではありません。
そのため生きものの視点で少し改良を加えることでより多くの生きものが都市の中にやってきて生息することができるようになるポテンシャルがあります。
現在の都市は人のための道、建物、空間配置によって作られてきた結果、生きものとっては大変暮らしにくい空間となっていますが、多くの生きものと人間が共に暮らしてきた里山文化を活かすことで、自然と共存する都市づくりへの転換が可能です。

そこで生きものとの出会い、共生できるまちづくりを強く望んでいる都会の子どもたちと生きものと共生できるまちづくりを進めていく取り組みがこのプロジェクトです。
小学校等でこどもたちと生きものを知り、地域を知り、生きものの道を調べるなど未来の都市づくりを考える環境学習とセットで、学校に生きものを誘致するためのビオトープ池をつくっていく活動です。
いつも通う学校で生きもののすみか、供給拠点となる学校ビオトープと呼ばれる池を作り、学校の周りから自力でやってこられる生きものを誘致します。
その成果を活かして、今度は自分たちのまちがどうしたら生きものと共生していくことができるか考え、地域に提案し、まちづくりの実現に取り組んでいきます。
次世代を担う子どもたちと一緒にまちづくりに取り組むと同時に、人材育成も行っている取り組みで、NECグループの中でリースやファイナンスを行うNECキャピタルソリューション株式会社が社員ボランティアと活動資金を、アサザ基金が学習プログラムやビオトープ作りのノウハウを持ち寄り協働で取り組んでいます。また墨田区や北九州市と協働で継続的に小学校での学習を進めています。

特徴


子どもたちと生きものの目になって都市空間を読み直し、生きものと共生できるまちづくりの実現に向けた可能性を見出し、都市の空間を生きものの目で読み直し、新たなまちづくりを実現していくこれまでにない取り組みです。
次世代を担う子供たちと都市の中に残る生きものの供給拠点を増やし、その間の生きものの道をつないでいくことで、生きものと共生できるまちづくりを実現していきます。
都市と農村を結ぶ生きものの道づくりまで視野を広げた学習を行います。子どもたちの意欲が強ければ強いほど、取り組み成果が上がる可能性の高い取り組みであることも特徴的です。

効果


これまで(2013年3月時点)都内を中心に30の小学校等がこの取り組みに参加してきました。
墨田区のように継続的に参加しているエリアでは、区内に学校ビオトープのネットワークができてきています。
ある学校ではトウキョウダルマガエルが見られるなど、ビオトープネットワークの効果もでてきているようです。
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このようにこの取り組みによって、こどもたちが都市空間を生きものの目で読み直す力を身につけることができるようになり、さらに、自然と共存する都市を構想できる人材育成を実現することができました。
特に東京都内では、里山地形が残されていることを活かして26校でこの構想にもとづくビオトープ池を造成してきたので、里山地形を通して生きものたちが広がっていくことができる起点、学校ビオトープネットワークが広がってきました。

活動内容


参加希望校の募集をNECキャピタルソリューション株式会社が窓口となり行います。
学校との打ち合わせからアサザ基金も参加し、ビオトープ池の造成と造成後に時間をおいてやってきた生きものを観察する授業まで、計10コマ程度の出前授業を実施していきます。
自然が豊かな地域から都市に移動してくる生物が定着できるようなるようにしていきます。
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この取り組みはこどもたちが主役なので、私たちはこどもたちの学習が最大限うまく進むように陰からサポートするのが主な活動内容です。(基本カリキュラム提示)
こども達の生きものに対する興味・関心を徐々に広げていき、最終的にはこども達の夢の実現の場(未来の都市づくりの第一歩)としてビオトープ池をこどもたち自らが作り、大人はサポートに徹する点がこの事業の特徴です。
座学以外にも校外に生きものの道を探しに行くことや既に池がある場合にはその池の生きもの調べを行い、生きものたちから既存の池の改良できる点を教えてもらいます。
そしてこどもたち自らがビオトープ池の設計を考え、実際に設置工事も行います。
図1
NECキャピタルソリューション株式会社では、未来を担う子どもたちに「自然と自分とのつながり」や「生きものを守ることの大切さ」を伝えるため、2007年からビオトープづくりを通じた環境教育プログラムを提供する社会貢献活動「わくわく子どもの池プロジェクト」に協働で取り組んできています。

位置づけ


・地域活性化:  人の生活のために特化した都市空間を生きものと共生できるまちづくりという文脈で空間を読み直すことで、都市に潜在している資源・価値を浮上させます。それを活かして自然と人間が共存する場として都市を里山化するという環境未来都市をイメージすることで、都市に人・モノ・カネの新しい動きを作り出します。
・環境教育: 都市と農村で二分化する固定された発想から、それらを生きものの道(移動・供給)で被われた同一平面として捉え、生きものの道を増やすことができる場として捉えなおすことで、都市空間をより創造的に読み直すことができるようになります。こども達は日々見慣れた都市空間の読み直しをする力(発想の転換)を身につけることで、地元に潜在する様々な価値や可能性を浮上させ、自然と共存する都市をイメージできるようにします。
・社会を変える: 子どもたちが地域の特色を知ることで、生きものの視点で都市を見直すという発想の転換により、地域の大人(PTA、自治会、企業、行政など)を巻き込みながらこの事業を進めることができ、自らの手でまちづくりを実現していくという新たな社会づくりのモデルとなります。
・企業との協働: NECキャピタルソリューション株式会社の企業理念、「Capital Solution」を通してより豊かな社会の実現に貢献する、をこの協働事業で実現するために、都市に潜在する資源(キャピタル)を活かして生きものと共存できるまちづくりの実現に取り組みます。このまちづくりの実現によって豊かな社会の実現に取り組みます。
・循環型社会: 都市に残る地形などを活かす発想を今後のまちづくりに取り入れていくことで、都市の里山化を実現していくことができます。そして里山の資源循環を活かした都市型の循環型社会のヒントを得る場となります。
・自然再生・生物多様性: 都市の里山化という発想で都市空間を見直すことで、学校や公園、街路樹などの社会資本や谷津田地形などが持つ、生きものの生息地や生きものの道としての機能を発揮させ、都市空間に自然と共生するまちづくりを実現していきます。

「湖がよろこぶ野菜たち」

霞ヶ浦の外来魚対策事業
( 生物多様性の回復と水質浄化、漁業の振興のための外来魚魚粉化・利活用、農作物ブランド化事業 )
農林水産業、加工業、流通業、小売業、消費者、NPOによる協働事業

湖がよろこぶ野菜たちとは?


霞ヶ浦で増加する外来魚の問題は解決が難しいとても大きな問題です。
この問題を解決していくためには問題を資源化するという新しい発想が必要です。
またひとつの事業で多面的な効果が期待できる取り組みによって広域的かつ継続的に対策が行われていくことが必要です。
そしてその取り組みを拡大、継続していくためには年度単位で事業が終了する行政主導による取り組みではなく、
事業を発展させるビジネスモデルを用いた取り組みを行っていく必要があります。
そのビジネスモデルをつくりあげていく取り組みが本事業です。

このビジネスモデルをつくためには、流域で生活を営む漁業・加工・農業・流通・小売・消費者・NPOなどさまざまな主体がかかわる霞ヶ浦再生に向けた新たなつながりを生み出すことが必要です。
そのつながりを作っていくのは霞ヶ浦再生を実現する仕組みから生まれる「野菜」です。この野菜が作られ、流通消費されていく、この流れから生まれる価値を商品に付加してブランド化を図り、事業を拡大、継続させていくビジネスモデルです。
霞ヶ浦再生を実現する仕組みとは、具体的には以下の図のような流れになっています。スライド1

1.市場価値のない外来魚は漁業によって捕獲されずその量は増える一方です。
そこで外来魚に市場価値を付与することで、漁業者に外来魚増加に対する抑制効果のあるまとまった量を水揚げしてもらいます。(漁業収入となる)
s水揚げ1 s水揚げ2

2.その外来魚を肥飼料(魚粉)へと加工してもらい、それを流域の農畜産業で化学肥料等の代わりに活用いただきます。
湖の魚たちは成長過程で窒素やリンといった湖の富栄養化物質を体内に蓄積しています。
水から取り出すことが難しい富栄養化物質を漁獲を通じて取り出し、活用することができます。
これは霞ヶ浦の水質改善になります。
s魚粉写真 sハス田魚粉施肥

3.できあがる農作物に上記1.2の費用を組み込み、このシステムの周知を図った上で、「湖がよろこぶ野菜たち」という霞ヶ浦再生ブランドとして地元スーパーで流通、消費者が購入、消費することで、持続可能な霞ヶ浦の再生と活性化をビジネスモデルとして実現しています。
このビジネスモデルの規模が大きくなるほど生まれる効果も増していくので、この問題の解決にビジネスモデルで取り組むことは効果的であると思われます。
この野菜が売れれば売れるほど外来魚を減らすことができるシステムです。
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特徴


この事業は従来、行政が行ってきたような外来魚の駆除にも処分や費用をかけて実施する自己完結型の取り組みではなく、市場価値のない外来魚を肥飼料へと変えること(問題の資源化)で価値を生み出すことから始まる一石何丁もの効果が生まれる取り組みです。
またこの取り組みはそれぞれ役割を担う人々の生産意欲を引き出すことができ、事業が拡大継続していくポテンシャルを持っています。
また社会の中で各主体が潜在的に持っている社会的機能を発揮することで、部分最適化ではなく、全体最適化が民間によって進む社会システムづくりにもなっています。

効果


・霞ヶ浦の生物多様性保全効果:漁師による大量捕獲による生態系レベルでの外来魚駆除効果を実現。これまでに約409tの外来魚の駆除を実現。
・霞ヶ浦の水質改善効果:外来魚の水揚げを通じた富栄養化物質の回収
これまでに窒素約10.2t、リン2.8tを湖から回収。行政による水質浄化事業(底泥浚渫)は窒素100kg回収するためにかかる費用は2161万円に対して、本事業は28万円、同様にリンは2億1千万円程に対して、137万円とケタ違いの費用対効果となっています。
・漁業振興:市場価値のない外来魚に価値を付与して水揚げを実施。これまでに約2000万円の漁業収入が生まれた。
・霞ヶ浦の水質保全効果:外来魚からできあがる肥料を流域で化学肥料の代わりに活用することで、新たに流域外から栄養が供給されることを防ぐことができます。
・環境保全型農業の推進・農業の活性化:有機農産物の規格に乗せることができない大多数の農家にも、この魚粉を使用することで、霞ヶ浦の自然再生・水質改善に参加できるシステムを提供し、環境保全型農業への意識が高まります。この事業は、以上のような一石何鳥の効果を生みだすことができる取り組みです。

活動内容


この取り組みの企画運営・連絡調整等をアサザ基金が担っています。
従来つながりのなかった多様な分野をつなげるビジネスモデルを構築し、それぞれの参加主体には本業を通じてこのビジネスモデルシステムへの参画をいただいています。
具体的には、霞ヶ浦漁業協同組合やきたうら広域漁協の漁師さんに外来魚の捕獲を依頼し、捕獲された外来魚を魚粉へと加工していただきます。(中央飼料株式会社
外来魚の水揚げ現場での運搬車への荷入れ作業などの現場作業を行います。
できた肥料はJAやさと、武井蓮根農園などの農業生産者の方に活用いただき、出来上がる産品のブランド化とその流通については株式会社カスミさん(スーパー)に協力をいただいています。
また新規にご参加いただけるパートナーの募集、開拓にも取り組んでいます。

位置づけ


地域活性化: 外来魚問題というマイナスをプラスに変換すること(問題を資源化する発想)で、霞ヶ浦の外来魚問題に流域の多様な主体が協働で取り組むビジネスモデルを構築できます。この発想の転換によって地域に新たなブランドを構築することを実現しました。
環境教育: 従来の「外来魚駆除を行っています」といった自己完結型・問題解決型の取り組みの限界を知り、真の問題解決には、多様な主体の協働による価値創造型事業による取り組みが必要であることを学習できます。また問題を資源に転換する発想を理解する場として活かすことができます。
社会を変える: 行政主導の取り組みの限界を明らかにし、民間主導による価値創造型の取り組みに転換するモデルとなる。環境問題と地域活性化を同時に実現できることを示すことで、霞ヶ浦の外来魚問題や水質改善に対してビジネスモデルの特性である事業の発展性や拡大への意欲、持続性を活かした実物大社会モデルの構築を、社会全体を視野に入れた上で行うことができます。
企業との協働: NPOが社会のホルモンとして機能を果たし、企業と多様な主体を結びつけ、企業の本業を生かした社会の問題解決に結びつけることができます。
循環型社会: この取り組みにより湖から活用できるアウトプット(漁獲や窒素・リン)を増大させ、経済効果を生み出し、行政による公共事業以上の効果を生み出すことで、社会的費用の削減といった効果を生み出します。さらに新たな社会システムの構築を通して湖をめぐる物質循環システムも構築できるようになりました。
自然再生・生物多様性: 外来種・移入種問題という従来の取り組みや行政施策の限界を踏まえたうえで、民間の発想を生かすことで、霞ヶ浦の外来魚や水質汚濁といった解決が難しい問題にも取り組むことができる実物大社会モデルとなりました。

谷津田再生プロジェクト

三井物産株式会社・株式会社田中酒造店協働事業 谷津田再生プロジェクトとは?

牛久沼の水源地である谷津田の保全を図る取り組みです。
この取り組みの舞台となる谷津田は常磐線沿線では最も東京都心寄りに残る自然豊かな谷津田ですが、谷津田周辺は市街化が進み、今も水源の森では年々宅地開発等が進むなど市街化地域に囲まれた陸の孤島のような谷津田です。
 大きな地図で見る

残っている谷津田も耕作者の高齢化の進行、地下水位が高く機械化された稲作では悪条件の場所が多くなり、耕作放棄地が年々増加傾向にあります。
さらに田んぼのまわりには人の手が入らなくなった森林ばかりになりつつあります。
これらの要因によって里山の生きものたちが暮らしにくい環境となりつつあります。
そこで、この取り組みでは 三井物産株式会社(企業)との協働による保全活動を柱として、周辺住民や就農希望者などと連携を図りながら、昔ながらの里山と人との関わりを再構築し、米作り、そして地酒造りを通して谷津田全体を保全するモデルづくりを行っています。

谷津田再生プロジェクトの特徴


取り組み現場の谷津田は都市化、市街化の波にさらされる里山保全の最前線とも言える地域です。
この谷津田は市街化地域に囲まれた陸の孤島のような環境です。
残っている自然環境を守るためには、広大なエリアの保全が必要で、それを実現するためには企業との協働だけではなく、周辺の市街地の住民の方、新規就農希望者など谷津田保全に参加していただく必要があります。
そこでこの事業を核として保全再生を進め、谷津田保全に参加する人々の輪を広げることで、広大な谷津田全体の保全を実現していきます。

谷津田再生プロジェクトの効果


里山再生
 この取り組みによって耕作放棄地となった谷津田とその周辺の森林整備など6000㎡程が再生しました。
 伝統的谷津田景観に見られたため池を復元したことで、生物多様性の保全も進んでいます。
生物多様性保全
 年々谷津田の生きもの相、質が向上し、生物多様性保全の場をして機能しています。
地域との協働
 協働先である企業から参加する方だけではなく、地域で興味のある方にも一緒にプログラムへ参加いただくことで、谷津田を保全する取り組みの輪が拡大されています。
伝統産業との協働
再生した谷津田で平地の田んぼとは異なる谷津田の特性を活かす酒米作りを行っています。
できた酒米を320年以上の歴史ある取手の田中酒造店さんに日本酒に醸造いただき、国内外でこの取り組みひとつの成果として活用いただいています。
地域活性化
 上記のような効果を通じて、谷津田を中心に様々な活性化が図られます。

s再生前 s再生後sザリガニ駆除 s開拓中sチュウサギ sオオイトトンボ

 

活動内容


田植えから、草取り、稲刈り、日本酒仕込み、日本酒蔵出しまで年6回プログラムを開催、毎回50名程度の参加者とともに谷津田の再生、保全活動に取り組んでいます。
プログラムでは、無農薬無化学肥料の稲作による谷津田の保全、手入れされなくなり笹藪となった森林整備、畑の開墾、竹藪整備、外来種対策など里山再生のための活動を行っています。

s田植え s除草 s稲刈り s仕込みs蔵出し

・地域活性化: 周辺が市街化された孤立した谷津田で、昔からこの地を守ってきた集落の方と周辺市街地に来た方が協働で保全活動に取り組むことで、新たなコミュニティづくりと都市と農村のコラボレーションによる地域活性化を進めていきます。
・環境教育:都市化の波にさらされる谷津田を、保全していくこの取り組みを自然と共存するまちづくりの視点でとらえ、こども達が様々な提案を行う学習の場として活かしていきます。
・社会を変える: 都市化の波にさらされている各地に点在する孤立していく里山を保全していくためには、新たな自然と人とのつながりを構築することが必要です。この谷津田の保全はそのつながりを構築するための新たな手法を実施する場とし、ここで得られた成果を他の場所で活かしていくことで里山の保全を図ります。
・企業との協働: 三井物産株式会社では、三井物産環境基金を通じて全国各地でNPOの活動協力や支援を行っています。この谷津田再生の取り組みは社員が地域に入り込んで活動する場として活かされるだけではなく、日本の伝統産業である日本酒づくりにも参加し、日本の伝統的な里山やものづくりを体験することで、新たな価値を創造する人材育成の場にもなります。
・循環型社会: ここは、都市住民との接点となる里山であり、都市の人々が里山で水や物質の循環を体験・学ぶことができる場となります。伝統的里山での循環をヒントに都市文化への発想の転換を促し、都市においても里山文化を活かした日本型の循環型社会づくりを始めることができるようになります。
・自然再生・生物多様性:  都市化する地域において、この谷津田を都市計画やまちづくりといった行政施策の中で自然環境を保全する場としての位置付けを確立していきます。これによりさらなる市街化が進む危険性をなくし、生物多様性保全を確固たるものとしていきます。

ハス田再生プロジェクト

NECフィールディング株式会社協働事業 「谷津田再生 レンコンづくりプロジェクト」とは?

① 概要
この事業で取り組む作物であるレンコンは、霞ヶ浦と関りの深い代表的な作物です。霞ヶ浦周辺は日本一のレンコン生産地であるため、レンコン栽培による湖への水質汚濁の負荷が大きいという課題を持っています。そこでこの取り組みでは霞ヶ浦を代表する作物であるレンコンに着目し、湖への流入負荷を削減し、霞ヶ浦再生につながるレンコンづくり、そのブランド化を通して、霞ヶ浦の再生と活性化を図る取り組みです。
霞ヶ浦で古くから栄えてきた歴史あるまち、土浦にある水源地谷津田をレンコンづくりで再生・保全します。土浦は霞ヶ浦の中でももっともレンコン栽培が盛んで、その栽培によって地域の農業が成り立っている一方で、霞ヶ浦への水質汚濁負荷が大きいとされています。そこで耕作放棄された谷津田をハス田(レンコンの水田)として再生、無農薬・無化学肥料は当然のこと、流出負荷もできる限り削減していく農法で水源地を保全していきます。さらにハス田は年間を通じて水が切れる時期がなく、(農法や収穫時期にもよりますが)冬も水を張っておく必要があるため、水の中で冬を越す生きものたちが暮らす場所として適しています。さらに水田に比べて湖との連続性が維持されているため、ハス田には湖から多くの魚類が産卵にやってきます。ハス田には、湖内では失われた浅い水域があるので、湖の生物多様性の保全・回復を図っていく場としても高いポテンシャルを有する場所であるといえます。
霞ヶ浦の水源となる谷津田では、農業の効率化が重視されて機械化が進むに従って、農地としての生産性が低い土地として耕作されなくなり、荒れ放題となって耕作放棄地が増えたことによって、水源地が持つ水の供給機能だけではなく、生物多様性の低下(メダカやホタルなどはほとんど見られなくなってきてしまっています)、里山の原風景の喪失といった問題も発生しています。耕作放棄地にはごみの不法投棄や残土の投棄など社会問題も起こってきている。そこで荒れてしまった水源地谷津田を再生させ、保全する取り組みのひとつとして霞ヶ浦を代表する水田作物であるレンコン作りにNECフィールディング株式会社のみなさんと2012年9月から取り組んでいます。

② 特徴
霞ヶ浦を特徴づける作物、レンコンづくりを通して、湖の環境保全への関心を高めていくことができる特徴を持つ取り組みです。また社員ボランティアが月1回集まって、耕作放棄された水田の再生作業から、その後のレンコン作りまで社員ボランティアが主体となって進めていく、社員参加による事業運営度が高い事業です。またつくば支店などから社員ボランティアが参加するなど企業活動のエリアと今回の取り組みの活動場所が重なるという点で初めての取り組みです。

③ 効果(見込みも含む)
・耕作放棄地の解消・・・まずは1300㎡の再生を目指します。今後の谷津田再生に生かすため、ボランティなどの人手による効率的な再生手法を作っていきます。
・生物多様性保全・・・ハス田は年間を通じて湛水状態なので、水辺の生きもののすみかとしての機能を持っています。その機能を発揮できるようなレンコンづくりを行うことで、多くの生きもののすみかとして機能するようになることが期待されます。生物多様性保全を図るこのモデルが広まることで、ハス田が持つ湖の周囲に多く分布する浅い湿地としての機能が活かされ、生きものの一大生息地となります。またこの場所は霞ヶ浦と川を通って生きものが行き来できる場であるので、それを活かし、湖と行き来する魚も呼び込み、産卵場となるなどの効果も期待されます。
・地域活性化・・・環境負荷の高いレンコン栽培で環境保全を図ることで、霞ヶ浦の主要作物であるレンコンに付加価値をもたせる新しいブランド化を進めます。これまでのレンコンづくりとは発想が異なる取り組みを行うことで、レンコンづくりに新たな流れを起こし、湖の環境保全、活性化を図ります。

s0.前 s1.生物調査s2.草刈り s3.再生s4.再生 s5.再生植え付け 成長中
収穫 生物

④ 活動内容
月1回、社員ボランティアによる現地の生物調査とフィールドの再生と保全作業を行っています。2012年秋から草刈り、土中に無数に伸びた根を抜き取るなどの再生作業に取り組んでいます。2013年春に、再生できた部分でレンコンの植え付けを行い、無農薬でレンコンづくりに取り組みました。瞬く間に多くの生きものが見られるようになりました。そして2014年春に最初の収穫を迎えることが出来ました。今後は面積の拡大と生物層の充実、質の向上を目指して現場をよく観察しながら活動を続けていきます。

⑤ 位置づけ
・地域活性化:霞ヶ浦の再生につながるという文脈づくりを通して生まれる価値を地域ブランドであるレンコンに付加することで、新しい発想に基づくコンテキストブランドの創出につながります。コンテキストブランドの創出により、多くの人々との価値の共有が可能になります。
・社会を変える:地域経済を支える主力作物レンコンに新たな価値(霞ヶ浦の再生)を付加することで、人々の価値観を変えていくことにつながります。
・環境教育: 地域を代表する資源を湖の自然とのつながりをとおして再評価することで、物語(付加価値の連鎖)を持つブランドを作ることができるという事例を学習する場となります。地域の環境保全と活性化を同時に進めることができるということを学ぶ場になります。
・企業との協働: レンコンづくりを通して、企業活動では構築できなかった地域とのつながりを作ることができ
ます。この新たなつながりから新たな展開が生まれる可能性があります。
・循環型社会: 地域の中でサービス展開する企業、そして社員が循環型社会の構造が残る谷津田でこのような取り組みを行うことで、流域内で空間展開している企業活動と里山の循環がミックスされた新しい循環型の取り組みが生まれる場になるポテンシャルがあります。
・自然再生・生物多様性: ハス田は生産の場としての機能のみが注目されていますが、年間を通じて湛水状態にあること、湖に連続した浅い湿地として捉えることができることなど、湖の生物多様性の保全を図るための高いポテンシャルを有していると考えられます。そこでその機能を今回の取り組みで証明し、流域に広がるハス田に広がることで流域の自然再生を図ります。

しょうゆで自然とつながろうプロジェクト

昭和電工マテリアルズ株式会社・柴沼醤油醸造株式会社 協働事業 「しょうゆで自然とつながろうプロジェクト」

現在更新作業中です。
① 概要
② 特徴
③ 効果(一部見込み)
④ 活動内容
⑤ 位置づけ

2012~2016年の取り組み
① 概要
霞ヶ浦の地域特性を活かした伝統産業である醤油づくりを通じて霞ヶ浦流域の自然再生を実現し、出来上がる醤油のブランド化を進めることで霞ヶ浦と地場産業とのつながりを取り戻すことで地域活性化を進める取り組みです。最先端のものづくりを行う昭和電工マテリアルズ株式会社と伝統的なものづくりを行う柴沼醤油醸造株式会社と環境NPOのコラボレーションによる新しいブランド醤油づくりの取り組みです。また伝統産業との協働によってアサザプロジェクトをより地域に根差したものにしていきます。
この取り組みは、2012年に昭和電工マテリアルズ株式会社のみなさんと荒れてしまった畑(耕作放棄地)を再生し、霞ヶ浦の外来魚を肥料(魚粉)として活用し、無農薬無化学肥料で大豆づくりに取り組みました。霞ヶ浦の外来魚からできた肥料を活用することで、霞ヶ浦の生物多様性の回復と漁獲を通じて水質の改善・漁業の活性化につながる取り組みにも寄与しています。(関連:霞ヶ浦の外来魚対策事業)収穫できた大豆は江戸時代から続く土浦の醤油蔵(柴沼醤油醸造株式会社)で醤油に醸造していただきます。醤油造りは土浦を代表する伝統産業(醤油蔵のある土浦は醤油造りにおいて江戸時代から続く関東の醤油三大醸造地のひとつです。筑波山周辺に広がる平地で大豆が栽培され、出来た醤油は舟運で霞ヶ浦、そして利根川を通り江戸に運ばれ、食卓を彩ったそうです。)であり、醤油造り、および出来上がる醤油の活用を通じて土浦を、そして霞ヶ浦を復活させるブランドとして展開していきます。そのために地元小学生とのブランドづくりの学習活動も展開していく予定です。

s高瀬舟 s醸造蔵

② 特徴
醤油造りは霞ヶ浦、土浦の地域特性を象徴するものづくりです。自然と共存する新しい社会を構築するアサザプロジェクトと古くからの伝統産業とのコラボレーションによるこの取り組みでは、きれいな水を湛え、活気にあふれる霞ヶ浦の復活を目指し、霞ヶ浦ブランドの醤油作りに取り組んでいます。そのために企業さんとの協働事業の枠組みの中に小中学校での学習までが明確に位置づけられている特徴的な取り組みです。
この取り組みの協働相手である昭和電工マテリアルズ株式会社は、霞ヶ浦から工業用水を取水している企業でもあります。こういった取り組み等によって霞ヶ浦の水質を改善することは、協働先にとっても良いことであり、協働によってお互いにメリットがあるのも特徴のひとつです。

s畑再生前 s畑再生中 s種まき s草取り s収穫 sできた大豆 s醤油仕込み 製品化
ビン

③ 効果(一部見込み)
・耕作放棄地対策: 6000㎡の耕作放棄地となった畑の再生ができました。カラスのたまり場となっていた環境が改善され、周辺に畑を持つ農家にも喜ばれています。
・霞ヶ浦の生物多様性保全と水質改善、漁業振興効果:湖の外来魚を捕獲することで出来上がる肥料を活用することで、霞ヶ浦の生物多様性保全と水質改善に寄与します。
・畑の生物多様性保全:環境指標生物として扱われることの多い歩行虫のトラップによる調査結果でも、再生前後で個体数が2倍に拡大するなど生物多様性の向上が見られます。
・里山の原風景の再生:畑やため池(ビオトープ))、草原や林を連続した環境として整備することで、里山の生きものが暮らせる原風景が再生できます。
・環境教育:参加者の環境学習効果はもちろん、できあがる醤油を活用する地域学習、環境学習を醤油醸造場周辺の小学校で行うことで、地域で脈々と行われてきた伝統的なものづくりや企業との協働や生きものについて学ぶ場として活用されます。
・福祉への寄与:できあがる醤油の箱詰めなどに参加いただくことで、社会参画の場となっていきます。
・地域活性化:上記のような効果を通じて、畑を中心に様々な活性化が図られます。sビオトープ造成2 sビオトープ sginyanma

 

④ 活動内容
耕作放棄され10数年がたった畑を社員ボランティアとともに再生するところから取り組み始め、プロの農家でも難しいとされる大豆の無農薬栽培に取り組みました。無農薬で栽培するために畑にビオトープ池を整備し、害虫の捕食者を誘致することやウサギやカラスなどの食害等を減らすために畑周辺部や隣接地の整備にも取り組んでいます。以下、活動履歴です。
2012年3月 耕作放棄地の再生、ビオトープ池の整備(畑の表面を覆うツル植物の除去、雑木伐採など)
6月 大豆の種まき、周辺部の笹藪の整備
7月 畑の草取り、霞ヶ浦での自然再生活動
11月 大豆の収穫、新たなビオトープ池の整備、周辺部の笹藪の整備
2013年3月 醤油の仕込み
2014年3月 醤油の蔵出し、仕上げ作業

s周辺林整備前 s周辺林整備中 s周辺林整備後

⑤ 位置づけ
・地域活性化: 伝統産業である醤油造りに霞ヶ浦再生という新たな価値を吹き込み、ブランド価値を高めることで、失われつつある地域の誇りを取り戻し、活性化につなげていきます。伝統産業は霞ヶ浦や地域、歴史を象徴するもので、それが持つブランド力やネットワークも活かすことで、新たに自然や霞ヶ浦、地域や人とのつながりを生み出していくことができます。
・環境教育: 地域の特性を象徴する伝統ある「ものづくり」を学ぶことによって、こどもたちが地域の伝統を活かした自然との共存と活性化を目指したまちづくりの発想を学ぶことができるようになります。
・社会を変える: 真の社会変革は古いものを捨て去るのではなく、古くからあるものに新たな価値を見出すものです。地域に深く根を張った伝統産業が霞ヶ浦再生という目標を地域の人々と共有することで、新たな結びつきと物語(コンテキスト)を得ることができます。
・企業との協働: 企業活動において霞ヶ浦とのつながりがある昭和電工マテリアルズ株式会社は伝統産業である醤油づくりに参加することで、地域特性を活かした地域貢献事業を行いたいと考えています。アサザプロジェクトは伝統産業が持つブランド力やネットワークを活かしてさらなる取り組みの拡大を図ることができます。
・循環型社会: 最先端技術が持つ効率と機能を活かすだけの循環型社会の構築は地域の文化を失わせるものとなります。伝統産業が持つ地域特性や資源、知恵や技術、人材を最大限に活かし、高付加価値のものづくりを行うという理念や考え方を、地域に根差した循環型社会の構築に活かしていきます。
・ 自然再生・生物多様性: 伝統産業は長きにわたりその土地で行われてきたので、その土地の自然や生物多様性とつながりがあります。伝統産業に霞ヶ浦再生につながるコンテキストブランドが創出されることで、地域の自然とのつながりが価値として浮上し、地域文化に根差した自然再生を進めることができます。

人も河童も喜ぶWin Win型循環社会の構築事業

キヤノンマーケティング株式会社協働事業 人も河童も喜ぶWINWIN型循環社会構築事業~未来につなぐふるさとプロジェクト~

① 概要

この取り組みは、人も自然もWINWINの関係になる新たな農業モデルづくりです。これまで生物の生息地としてあまり重要視されてこなかった畑地における生物多様性の保全・向上を図ることによって、有機農作物の生産だけではなく、生物多様性保全も同時に実現することで農作物の付加価値の向上を図る取り組みです。

霞ヶ浦流域の内、約20%は畑地で、畑での営農活動による肥料分や農薬の流出は霞ヶ浦に対する負荷要因の一つとなっています。霞ヶ浦とその流域を再生していくためにはこれまでの収穫量重視の農業モデルではなく、自然環境保全や循環型、高付加価値型の新たな畑作の農業モデルが必要であり、そのモデルづくりが本事業です。

具体的には耕作されなくなり荒れてしまった畑(耕作放棄地)を再生し、霞ヶ浦の外来魚を肥料(魚粉)として活用し、生物多様性保全と有機農業をミックスした新たな農業モデルづくりに取り組んでいます。また収穫できた作物を活用し、環境という文脈でつながる人の輪を活かした新たなものづくりに取り組むことで、人も自然もWINWINの関係になることで霞ヶ浦の再生、活性化を図っています。あげせんべいづくりで出る廃食用油は牛久市の循環型社会づくりの取り組みであるバイオマスタウン事業の中で廃油の燃料化・利活用事業に活用いただいています。そして、人も自然もWINWINになるこの場を、近くの小中学校では自然や生物多様性と人とのかかわり、そして循環型社会について学ぶ場として活用しています。

s再生前 s再生中 s再生後

この取り組みはキヤノンマーケティングジャパン株式会社およびそのグループのみなさんと日本各地で行われている「未来につなぐふるさとプロジェクト」の活動の一つとして協働いただいています。

② 特徴

この取り組みに参加、関わる人や自然がこれまでよりもよい状態、WIN-WINの関係になれることがこの取り組み最大の特徴です。湖で外来魚を捕獲する漁師、ここで取れた作物を加工する商店、パッケージングを行う福祉作業所など毎年様々なWINWINの関係が生まれています。

畑を農地として再生することを目的とするのではなく、畑を含む里山そのものを再生することが目的です。有機農作物づくりは必ずしも生物多様性保全に効果があるわけではありません。この取り組みでは無農薬栽培と生物多様性保全を同時に実現するために、畑の中にビオトープを設置することや隣接する耕作放棄地を草原として管理、さらに雑木林の整備までの一見畑作とは無関係の取り組みまで行っています。これらの取り組みによって、カエルやトンボ、カマキリなどの捕食者を呼び込み、害虫の発生を抑えることができるため、無農薬栽培が可能になります。また昔の里山は、畑の周辺に防風林や平地林、ため池があり、それらが作り出す多様な環境(モザイク構造)を生きものたちが利用することで豊かな生物多様性があったものと考えられています。この伝統的里山の文化を活かした畑作を目指します。

s草地再生前 s草地再生中 s草地再生後 sビオトープ sビオトープで羽化するアキアカネ sビオトープで産卵中のクロスジギンヤンマ

③ 効果

・耕作放棄地対策: この取り組みによって地域との関係構築が進み、畑とその周辺の耕作放棄地の解消や整備が進みました。

・霞ヶ浦の生物多様性保全と水質改善、漁業振興効果:湖の外来魚を捕獲することで出来上がる肥料を活用することで、霞ヶ浦の生物多様性保全と水質改善に寄与します。

・畑周辺の生物多様性保全:人の手による除草だけでは雑草を完全には取りきれませんが、畑に草が残ることで水分が保持され、土が乾燥しがちな畑ではなかなか見られないカエルやヘビ、カヤネズミも見られるようになりました。生物多様性が向上することで、年々作物の被害は少なくなり、安定した収穫量を見込めるようになりました。

・里山の原風景の再生:畑やため池(ビオトープ))、草原や林を連続した環境として整備することで、里山の生きものが暮らせる原風景が再生できます。

・環境教育:参加する人だけではなく、近隣の小中学校で循環型社会や企業との協働や生きものについて学ぶ場として活用されています。

・福祉との協働:農作物の加工後の袋詰めなどの作業を福祉作業所の方々に協力いただくことで、社会参画の場となっています。

・地球温暖化対策:ひまわりや菜種を栽培し、その油を利用したあとに残る廃油を牛久市のバイオマスタウン事業の中で廃油の燃料化・利活用事業に活用いただき、地球温暖化防止やエネルギーの地産地消にも寄与しています。

・地域活性化:上記のような効果を通じて、畑を中心に様々な活性化が図られます。

④ 活動内容

社員と家族のボランティアにより再生した畑で油がとれるヒマワリやナタネを中心に、ソバや小麦などの作物の栽培に取り組んでいます。毎年霞ヶ浦流域や茨城の地域特性を活かす、新しいものづくりに取り組んでいます。畑作以外でも生物多様性の向上やその調査のためにビオトープを設置することや近接した耕作放棄地の整備、ススキ野原づくりやニホンミツバチの誘致にも取り組んでいます。年4回の社員ボランティアの参加をベースに活動を進めています。

s種まき s菜の花 sソバ sソバ打ち

⑤ 位置づけ

地域活性化: 霞ヶ浦の環境問題は様々な要素が絡み合って存在しています。このような問題を資源化することで、逆に湖を巡る様々な要素を結び付けていきます。同時にこの事業に関わるすべての方がWIN-WINの関係となるように本事業を進めることで社会問題、環境問題を解決しながら地域の活力や主体性を引き出していきます。

環境教育: 環境問題の根本からの解決を図るためには、問題をめぐる利害の対立を乗り越える新たな結びつきを生み出す発想、WIN-WINとなれる関係づくりが必要です。本事業の現場や人やモノ、自然のつながりの学習を通して環境問題を解決していくための柔軟な発想や創造的な手法を身につけた人材育成ができます。

社会を変える: 問題を資源化する逆転の発想により耕作放棄地をWIN-WIN型の取り組みによって再生していくモデルを示すことで、新たな社会システムのモデルを作ることができます。一つの事業から多数の効果を生み出す市民事業のモデルとなります。

企業との協働: キヤノンマーケティングジャパン株式会社が各地で取り組む「未来につなぐふるさとプロジェクト」の活動の一つですが、この霞ヶ浦での取り組みは、地域にWIN-WINの関係、成果を生み出し、従来の社会貢献活動の枠を超えた取り組みを現実のものとしていきます。

循環型社会: 霞ヶ浦の環境問題を問題群や問題系として捉え、資源化するという発想でつながりを浮上させ、耕作放棄地となってしまった畑を再生し、地域社会の中でもう一度位置づけを行い、多様な人々が出会い協働する場、多様なものを生産できる場、生物多様性保全の場といった価値を創造することで、循環型社会を実現していくために必要な地域のつながりや結びつきを生み出すWIN-WIN型の取り組みを行っています。

自然再生・生物多様性: 生物多様性保全の場として位置付けされてこなかった畑地において、人にも自然にもWIN-WIN型のこの取り組みを広げていくことで、流域の2割を占める畑地が、生物多様性保全の場として機能することができ、流域全体の自然再生を進めることができます。

 

 

 

 

1日きこり

①    「一日きこり」とは

霞ヶ浦流域面積の約2割まで減少している森林・里山の保全は、霞ヶ浦の水質を考える上で急務の課題となっています。そこでボランティア活動で手入れし、水辺の保全を図るプロジェクトです。

②    「一日きこり」の特徴・意義

森林の土にしみ込んだ雨水は、1000ヶ所以上ともいわれる谷津田でわき出し、水田や川を通って湖へと注いでいます。森林は、かつては薪炭やほだ木として利用され、手入れされていましたが、燃料革命や生活様式の変化により間伐や下草刈りなどの管理が行き届かず、とても荒れています。林内は薄暗く、住んでいる生きものも少なくなっています。その森林をボランティア活動により手入れし、間伐材は湖岸の植生保全事業に利用するという他に例のない取組みです。山がなく平坦な地形である霞ヶ浦流域では開発が進み、森林も流域面積の2割まで減少しています。減少に歯止めをかけ、保全の意義を理解してもらう貴重な機会になっています。

③     「一日きこり」の効果

・保全する森林はアサザプロジェクトが行う谷津田再生の場所と隣接しています。連続的に保全する事によって、生きものの道がつなががるので生きもの多様性が向上します。

・活動によって再生された森林の林床では、植物の種類も増加し、タカ類やフクロウなどの採餌が見られるようになっています。

・参加者とっては、豊かな自然の中で汗を流すことによって日ごろのストレス解消になっています。

・手入れによって見通しの良くなった森林では不法投棄も減り、地域にとても歓迎されています。

09_一日木こり前 ➔ 09_一日木こり後

④ 「一日きこり」の活動内容

主に一般市民のボランティアが定期的に森林の間伐、下草刈りなどの手入れを行っています。また、作業に関連して炭焼きやキノコの原木作りを組み入れたり、作業場所周辺の自然観察などのプログラムを取り入れ、大人も子供も楽しめる内容になっています。

地域活性化・・・不法投棄の場になるなど、見捨てられていた里山に手が入りました。作業で発生した間伐材等は霞ヶ浦再生事業に利用され雇用を創出しました。

 

環境教育・・・手入れされた森林・里山は学校教育の場として利用されています。里山は古くから人と自然が関わってきた伝統的な場所であり、日本の原風景です。手入れされた里山が全国的に減る中、このような学習の場があることは非常に貴重です。

 

社会を変える・・・水源地の森林を手入れして出た間伐材を湖の再生事業に利用するという画期的な方法で、湖と森林をつなげることができました。取組みを進め、流域全体の自然再生を実現させます。

 

企業との協働・・・流域各地の様々な企業やボランティアと協働で行っています。また、谷津田の再生を行っている企業も周辺の森林に取組みを広げつつあります。

 

循環型社会・・・手入れによって出た間伐材を下流の湖で使う事例ができました。林業の課題である間伐材の活用が実現しています。

 

自然再生・生物多様性・・・粗朶など間伐材の利用を促すことによって広範囲の森林の保全・再生が可能です。森林と社会の様々なつながりを作る事が流域全体の生物多様性の保全につながると考えています。

ホギメディカル・牛久市協働谷津田再生プロジェクト

ホギメディカル・牛久市協働事業「谷津田再生プロジェクト」とは?

集合写真

2009年から、株式会社ホギメディカル牛久市・アサザ基金が協働で行う谷津田の再生事業です。
耕作放棄地となっていた谷津田を再生し、できた酒米は地元の伝統的な酒蔵で日本酒に醸造されます。
プロジェクト現場である谷津田は牛久市奥原のホギメディカル茨城工場に隣接し、霞ヶ浦・小野川の水源になっています。

ホギメディカル・牛久市共同事業「谷津田再生プロジェクト」の特徴、意義

このプロジェクトの最大の特徴は企業、行政、NPOの3者協働によって事業が行われている点です。
NPOの広域ネットワークの中で行政の施策を効率的かつ効果的に実施する事ができます。
また、企業は地域の他の分野との協働を実現させる事によって、地域での企業価値を高める事が出来ます。

プロジェクトの対象地は奥原工業団地内にあり、谷津田は工場に隣接しています。
ホギメディカルの茨城工場では地元出身の雇用者が多い為、地元の方が作業に多く関わることも特徴の一つです。
地元の人が身近にある貴重な自然を感じる場所になっています。再生された谷津田の面積は約1haと大規模です。

谷津田再生プロジェクトの効果

・無農薬でできた米は霞ヶ浦流域にある酒造会社で醸造されお酒にしています。
日本酒の市場規模は縮小傾向にありますが、お酒に自然再生や多様な主体による協働での実現という付加価値を付けることで新たなブランドの創出に寄与しています。

・この谷津田は牛久市による緊急雇用対策の場になっています。現在までのべ20人以上の人が働いています。

・牛久市は新たな都市計画において市内の谷津田保全を重要視しています。本プロジェクトでは谷津田再生後は多くの生き物のにぎわいが戻り、美しい里山の風景が復活しています。

・谷津田での体験は、社員さんの環境についての知識・関心をも高めています。地元の自然環境の良さを再認識する場になっています。

プロジェクトの活動内容

ホギメディカルの社員と家族によるボランティアが中心となり、お米(もち米、コシヒカリ、酒米)を無農薬、無化学肥料で栽培しています。

作業後は隣接した工場でバーベキューをします。冬には取手市にある株式会社田中酒造店さんで酒造り体験をします。普段の仕事では出会うことがない違う部署の社員さんとの交流の場にもなっており、家族で参加する方も多いので、社員だけでなく家族や子どもたち同士の交流も生まれています。

田植え  草取り

稲刈り2 BBQ 観察 仕込み2

プロジェクトの各項目に対する位置づけ

.地域活性化 

都心に近い牛久の地の利を生かし、これから牛久市の自然・観光資源の一つとして、都市と農村交流・エコツーリズムのモデルとなることが期待されています。行政、企業、NPOが協働で行う地域活性化モデルとなります。

 .環境教育 

牛久市教育委員会と協働で2004年から市内全小中学校と実施している「学校ビオトープから始まるまちづくり事業」とも連携し、今まで牛久市内の小中学校の子どもたちが見学、生物調査に訪れるなど教育実践の場になっています。

 .社会を変える 

NPOが媒介となって企業や地場産業を結びつけた新たなネットワークに行政が参加する事で、行政が今までできなかった環境保全や地域活性化という困難な課題を解決する事が出来ます。

 .企業との協働

環境保全や地域活性化の為、牛久市が耕作放棄地を地主から借り上げ企業に貸し付けるというモデルとなっています。流域の工場団地に進出した他の企業にも当てはめ、広域的な保全を目指します。

 .循環型社会

牛久市が進めるバイオマスタウン構想とは、地域資源を活用し、循環型のまちづくりを行う構想です。今後、バイオマスタウン構想と谷津田の再生を連携していきます。

 .自然再生、生物多様性

 再生された谷津田は、牛久市奥原の株式会社ホギメディカル筑波工場に隣接した場所にあります。工業団地内における自然再生、生物多様性保全のモデルケースになっています。

ニホンカワトンボ アキアカネ シュレーゲル④ サワガニ②

アサザプロジェクトオリジナル酒 広がれあさざの夢

アサザプロジェクトオリジナル酒「広がれあさざの夢」とは

アサザプロジェクトでは霞ヶ浦にトキを呼び戻すことを目標に、トキの生息が可能となるよう流域全体の保全を目指しています。
そこで、2004年から霞ヶ浦の重要な水源である谷津田の再生に取組んでいます。
再生された谷津田で収穫した酒米を地元の酒蔵が日本酒に醸造し、地域ブランドとして販売しています。
それがオリジナル酒「広がれあさざの夢」です。
収益の一部は湖の再生事業に使われ、消費者はお酒を買うだけで自然再生に参加できるというしくみになっています。
地域に根差し、文化の一部となっている伝統産業と、アサザプロジェクトが出会い、新な付加価値が生み出されたのです。

トキの生息を可能にするには、流域全体を含めた広範囲の保全が必要です。
広域の自然再生、保全を実現する為に、アサザプロジェクトという新たな取り組みは、流域に広く点在する地場産業や農家と連携し、独自のビジネスモデルを構築するなどして取組みの輪を広げていきます。
この取組みは高く評価され、2009年に(財)イオン環境財団と環境省によって創出された「生物多様性日本アワード」にて、第1回グランプリを受賞しました。

アサザプロジェクトオリジナル酒「広がれあさざの夢」の特徴

流域の100ヶ所以上に広く分散している水源地(谷津田)の保全は、従来行政が行ってきた問題解決型の施策では解決困難な課題です。
谷津田と同じように、酒蔵も流域に点在していることから、それらが持つ地域のつながりを活かす事で流域全体の保全が可能となります。
また、ビジネスモデルを構築する事で、単年度予算事業とは異なり、継続・発展的に事業を行うことができます。
このようにアサザプロジェクトは価値創造型のビジネスモデルを考え、民間主導で問題を改善する方法を提案しています。

アサザプロジェクトオリジナル酒「広がれあさざの夢」の効果

・この取組みによって、これまで霞ヶ浦・北浦流域で10か所の谷津田を再生し、ホタル、トンボ、タカなど多くの生物を呼び戻すことができました。

・県内の多くの酒蔵メーカーもこの取組みに関心を示しています。

・消費者が商品を手にする事で、環境問題に目を向けるきっかけになります。さらに商品の購入を通して実際に再生事業に貢献する事ができます。

アサザプロジェクトオリジナル酒「広がれあさざの夢」の活動内容

流域の谷津田で生物多様性に配慮し、無農薬、無化学肥料で米を栽培しています。
その米を石岡市の白菊酒造株式会社、取手市の株式会社田中酒造店、潮来市の愛友酒造株式会社で醸造してきました。
販売は地元の大手スーパーマーケットであるカスミなどで行っています。
収益の一部は水源地再生活動に活用されています。
今後、流域にある数十の酒蔵、農家と連携し、取組みを広げていきます。

⑤地域活性化・・・流域の文化に根ざした伝統産業が、湖の再生やトキの野生復帰という夢を地域の人と共有する事で、伝統産業に新たな価値が生まれ、産業全体、流域全体が活性化します。

環境教育・・・ブランドデザイン、企画には地元の小学生も関わっています。単に現状課題を学ぶだけでなく、地域の人、農家が夢を共有する事で、課題を解決できるという事を当事者として体験できます。

社会を変える・・・取組みよってできた日本酒が社会に評価されることで、自然再生や生物多様性保全が一つの価値として、人々の暮らしの中に浸透します。自然再生が地域経済システムの中で評価されるという画期的な手法です。この手法を流域各地にある他の地場産業にも応用していきます。

企業との協働・・・都市の企業と地域の酒蔵メーカーが、流域の谷津田を再生する事でこのブランドができました。今後さらに酒蔵、農家との連携を増やし、さらなるブランド価値の向上を図ります。

 循環型社会・・・水源から湖に至る水系、流域全体の水循環システムと重なり合うビジネスモデルを構築しています。行政主導による単年度予算事業と異なり、ビジネスを継続・発展させる事で、流域全体を視野に入れた保全が可能になります。

自然再生・生物多様性・・・この取組みは部分的、局所的に保護区を設置するのではなく、生態系の一つの単位である水系・流域全体の生物多様性保全を目標にしたモデルです。ビジネスモデルにすることで、従来の保全事業にはない広範囲の保全が実現します。

トキの住む鹿嶋市を目指して

①   トキの住む鹿嶋市を目指して 子どもと大人の協働のまちづくりin山之上withUBS RICEprojectとは

北浦の重要な水源地となっている鹿嶋市山之上地区の谷津田。周囲には鹿島神宮の摂社である坂戸神社を始め由緒ある神社が数多く分布し、今も荘厳な景観が残っています。この谷津田と鹿島神宮の森は昔、つながっていました。それは700年代に編纂された常陸国風土記にも記載されています。しかし現在は市街化によって森は分断され、谷津田も荒廃が進んでいます。

そこで子ども達、地域の人々、都市の学校や企業が協力して谷津田を再生させようという取り組みが2007年に始まりました。再生した谷津田ではもち米、酒米を栽培しています。酒米は地域の酒蔵で日本酒に醸造されます。もち米はお餅となって地元のお祭りなどで販売されます。

谷津田の再生は生き物を呼ぶだけでなく、北浦に清らかな水を届けることにもつながります。鹿島神宮の大木にトキやコウノトリが巣をかけ、谷津田にエサをとりに出かける。そんな鹿嶋市を100年かけて実現させようという構想です。また、このプロジェクトは世界的な金融機関であるUBSと協働で行っています。

谷津田・鹿嶋市

一体 常陸国風土記

②   トキの住む鹿嶋市を目指して 子どもと大人の協働のまちづくりin山之上withUBS RICEprojectの特徴・意義

このプロジェクトは子どもの提案から始まり、その後の運営は地域にできた新たな組織が行っています。山之上谷津田再生協議会というその組織は、公民館、自治会、小学校PTAなど既存のコミュニティに他の場所から転居してきた人も加わり、発足しました。この協議会は、自然再生推進法に基づく協議会と異なり、地域住民が自主的に組織を運営することで継続的・発展的に事業が行われています。また、既存のコミュニティと連携する事で、流域レベルの広域ネットワークの中で新たな取組みを地域に根付かせます。

提案  DSCF0084

プロジェクトは、機械の使用が困難である圃場整備されていない枝谷津の再生からスタートしました。このような場所は、一般に自然度が高く、元々希少種や絶滅危惧種などが残っています。その為再生の効果も現われやすいです場所ですが、この谷津田の大半を占める圃場整備された水田では既に生物多様性が失われています。今後、枝谷津と連続している圃場整備された水田も併せて保全する事が決定しています。プロジェクトを行っている谷津田は霞ヶ浦・北浦流域でも有数の規模を誇る場所ですので、圃場整備された水田における生物多様性保全が実現されれば、広大な面積の保全が可能になり、トキを呼び戻す夢が近づきます。

③ トキの住む鹿嶋市を目指して 子どもと大人の協働のまちづくりin山之上withUBS RICEprojectの効果

・再生した谷津田は枝谷津上流部にあり、豊かな湧水量のある自然度が高い場所です。再生の効果は大きく、生物多様性が大幅に向上しています。

再生前 ➡ 再生後

・都市の企業や学生と、農村の交流が生まれ地域が活性化しています。

・谷津田で収穫した酒米は、地域の伝統的な酒蔵である愛友酒造株式会社で醸造され、純米原酒が出来上がります。お酒の一部は、水源地再生の酒広がれあさざの夢として一般販売されます。日本酒の市場が縮小傾向にある中、本プロジェクトは地場産業の活性化にもつながっています。

・地域の子どもの提案から始まったこの取組みはその後も地域の環境教育の場となっています。

④トキの住む鹿嶋市を目指して 子どもと大人の協働のまちづくりin山之上withUBS RICEprojectの活動内容

谷津田を中心とする周囲の畑や森林の再生、維持活動を行っています。日ごろの管理は月に2回、山之上谷津田再生協議会が行っています。作業後、自然に囲まれた中での昼ごはんも楽しみのひとつ。会員同士の近況を語り合う場としても役立っています。

プロジェクトのパートナーであるUBSはスイスに本社を置く外資系の会社で、社員一人一人の地域貢献に対する意欲が高く、積極的にプロジェクトに参加して下さっています。田植えや草取り、稲刈りなどの際にはイベントを開き、地域の方も参加するので、様々な交流が生まれています。参加者には海外の出身者も多く、日本文化を理解する場になっています。

UBS教え 山之上 UBS観察 OLYMPUS DIGITAL CAMERA

その他にも様々な人が谷津田に訪れています。東京で活動する「ナナハン実行委員会」もその一つ。普段東京で暮らす若者が田んぼでの作業を通して地元の方と交流しています。また、2012年からは原宿にある田中千代ファッションカレッジとの交流も始まりました。山之上と原宿。一見関係のない組み合わせに思えますが、実は原宿もかつては谷津田が広がっていた場所。山之上は原宿の原風景なのです。普段ファッションを学ぶ学生が山之上で農作業をしたり、山之上の人が原宿に行って餅つきをするなど交流は広がっています。

田中千代 千代もちつき

地域活性化

一度価値を失い荒廃した谷津田が、都市との交流を通して生物多様性や水源地保全という新たな社会的価値を持ちました。それにより新たな取組みが次々と生まれ、地域が活性化しています。活動拠点は公民館で、鹿嶋市が進める各地区の公民館を中心としたまちづくりのモデルになっています。

環境教育

この取組みは豊郷小学校の環境教育がきっかけで始動しました。子ども達が地域の問題に気付き、大人と話合いをして再生が実現しました。知識を与えるだけの教育と異なり、問題の気付きから解決まで行う一連の環境教育を実践しました。

社会を変える

霞ヶ浦・北浦流域という広範囲を視野に入れたプロジェクトを地域に根差した取組みにする為には、伝統的な地域コミュニティと協働で取組む事が有効です。

企業との協働

谷津田の再生は、グローバルな金融機関であるUBSと協働で行っています。社員一人一人の地域貢献に対する意識が非常に高い企業です。このプロジェクトは社員の皆さんが活躍する場になっています。また、海外出身の方が日本文化を理解する場になっています。

循環型社会

この取組みは、循環型社会によって維持されてきた伝統的な里山景観の再生を通して、関る人がこれからの循環型社会の発想を得る場になっています。

自然再生、生物多様性

再生した枝谷津の上流部分は元々生物多様性の豊かな場所でした。再生の効果は大きくホットスポットになっています。今後、この枝谷津に連続している圃場整備された水田の保全を開始し、より広大な面積の生物多様性保全を目指します。そして北浦を始め水系全体への生物供給源とします。

生きものの道地球儀プロジェクト

生きものの道・地球儀プロジェクト

生きものの道で世界を結びつけよう

国際社会では国家や民族、宗教の違いなどによる対立がやむことはありません。
世界は憎しみの連鎖に覆われようとしています。戦争は、最大の自然破壊です。
私達はもう一度、人類共通の基盤である地球の営みに目を向け、お互いの違いを乗り越え、結びつくことを提案します。

地球上には壮大な自然の営みがあります。
そのひとつが野生生物の渡りや回遊(生きものの道)です。
「生きものの道」のネットワークは、地球全体に広がっています。
いま対立している国や地域も「生きものの道」で結ばれているのです。
子ども達や地域間の交流によって「生きものの道」を再発見し、「生きものの道」を通して結びつき、日々の暮らしの中から平和な世界を築いていこうという運動が「生きものの道地球儀プロジェクト」です。

みんな地球で一生懸命生きている
かけがえのない暮らしがあることを理解しあおう

「生きものの道地球儀プロジェクト」が世界中に広がり、自然の営みのネットワークと重なったときに、人と自然との共生と世界平和が実現すると信じます。
地域の日々の暮らしを単位とした「生きものの道地球儀プロジェクト」にあなたも参加しませんか。

くわしくは コチラのページをご覧ください。

渡良瀬

上流と下流を結ぶ足尾山地の緑化・公共事業 わたわせ未来プロジェクト

足尾山地、渡良瀬遊水池は、足尾鉱毒事件で知られている日本の公害・環境問題の原点の地です。
足尾山地と渡良瀬遊水池の緑化・湿地の再生を地場産業のヨシズを使って同時におこなっています。
コウノトリが野生復帰できるような、健やかで豊かな自然環境を40年間かけて とりもどそうという、わたらせ未来プロジェクト。
霞ヶ浦のアサザプロジェクトと連携し、推進しています。

● 渡良瀬遊水池のヨシを使った緑化事業
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渡良瀬地域産のヨシを使った足尾山地の緑化・公共事業

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●ドングリの里親制度
生物多様性保全に配慮した緑化事業を行っています。

生物多様性保全に配慮した緑化事業とは?

上流の山地で行われている緑化事業では、効率性を重視することから、材料の供給が容易で定着が早い牧草をはじめとした外来種の植物が多く用いられています。
しかし、上流部での外来種の導入は、川を通してそれらの種の生育地の拡大を引き起こし、水系全体に大きな影響を及ぼすことになります。
このような外来種の生育地拡大は、在来種の生育地を奪い絶滅に追い込むとして、各地で問題化しています。
わたらせ未来プロジェクトを行っている足尾山地の緑化事業でも、これまで外来種が多く用いられてきました。
そこで、未来プロジェクトでは、生物多様性の保全に配慮した緑化事業を、上流下流のネットワークによって実施しています。
具体的には足尾山地に残っている森林で、ドングリなどの樹木の種子を採取し、植樹用の苗を育てるというものです。
緑化用のヨシズと同じ上流と下流の交流事業の一環として、足尾山地で採取したドングリを下流の渡良瀬湿地帯周辺の小学校や家庭で育ててもらう里親制度を行っています。
足尾山地で採取したドングリなどの樹木の種子を土壌の肥沃な下流に送り、里親に苗木に育ててもらうシステムです。
上流下流の小学校を結ぶ交流事業に、渡良瀬川流域の一般市民も加わり、流域ぐるみで足尾に本来の森林を取り戻す取り組みが始まっています。
このように、生物多様性の保全をはかり、外来種の管理を行うためには、水系全体を行政の縦割りを越えて結ぶネットワークの構築が欠かせません。
NPOの役割は、保全に向けた戦略を持って広域ネットワークを地域全体に構築していくことにあります。
NPO本来の役割は縦割り行政をその枠組みの中で補完することではありません。 代表理事 飯島 博

●画像をクリックすると拡大されます。
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足尾鉱毒事件

明治以降の日本は欧米をモデルに急速に近代化を押し進めていった。
足尾銅山は慶長年間から銅の採掘が行われていたが、明治以降の近代化の波に乗って急速に生産量を増大させていった。
しかし、古河鉱業は生産優先で環境への配慮がないまま銅の増産体制をとったため、銅生産に伴い発生する鉱毒は垂れ流しとなり、渡良瀬川を流れ下り流域に重大な被害を及ぼした。
被害は農産物にとどまらず、多くの人々が健康被害を被った。

足尾鉱山では銅の精錬に使う燃料調達のための森林伐採や精錬所の排煙によって、周辺の森林が大規模に破壊されていった。
足尾山地では約3000ヘクタール以上の森林が失われた。
それにより、山は保水力を失い、渡良瀬川下流では洪水が頻発するようになった。
東京に洪水と鉱毒が及ぶことを恐れた政府は、渡良瀬川と利根川の合流地域にあった谷中村を潰して遊水池にすることを決定した。
上流での大規模な森林破壊に伴う洪水や、垂れ流しの鉱毒を食い止めるために、治水事業と称して旧谷中村を強制廃村に追い込んで造ったものが、現在の「渡良瀬遊水池」である。

また、渡良瀬川流域は地域は田中正造をはじめとした人々によって、日本の環境保護運動が先駆的に展開された歴史的な地域でもある。
正造が最後まで公害と闘ったこの地に残した次の言葉はあまりにも有名である。
「真の文明は山を荒らさず川を荒らさず、村を破らず人を殺さざるべし」

代表理事 飯島 博

沖縄

おきなわ 海の道 森の道
いっしょに行こうね100年プロジェクト 「キジムナー型公共事業」

かつて沖縄全域に生息していたといわれる森の精キジムナー。
キジムナーを呼び戻そう!を合言葉に、地域の多様な人々や組織を結ぶネットワークを作り、地域に新しい人とモノとお金の流れを生み出すことで、環境保全と地域活性化が一体となった、自然と共存する循環型社会の構築をめざします!
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すぐ足下にある宝物にみんなが気づくことから、この物語は始まります!

100年後の沖縄で、森の道と海の道が平和と交流の道になって、世界中に広がっていくことを夢見て、あなたの物語を作り始めませんか?

詳しくはキジムナー型公共事業 企画書をご覧ください。

物語の舞台は島全域に。

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地域に失われていた様々な繋がり(人々のつながり、自然のつながり)を取り戻す新たな物語(文脈づくり)は、様々な出会いを通して、足下に埋もれていた価値を人々に気づかせます。
人々が地域の価値に気づき、それらの価値を共有し、さらに豊かなものにしようとする取り組みを通し、地域のブランド創出や真の地域振興を実現します。

 

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どんどん広がる!沖縄森の道 海の道

多良間島

宮古島・池間島

沖縄本島(宜野湾市大山)

三重

三重

「庭茶」でおもてなし

清流宮川の上流にある山村、三重県大紀町七保地区では、2009年から地元の小学校で地域の宝物さがしの学習を行っています。
地域に当たり前になって宝物になりそうなものを探しました。
そこで子どもたちが見つけたのが茶園です。
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七保地区は集落の家々の間に小規模な茶園が多い地域です。この特色を活かし「庭茶」といったコンセプトで、お茶のブランドづくりを通した地域の活性化や未来の担い手づくりを進めていきます。
今後の展開にご期待ください。

活動の流れ

すでにある茶園で環境保全に配慮したお茶づくりを行います。
七保地区には集落内に小規模な茶園が方々にあり民家と一体となった美しい景観を作っています。
しかし、近年の過疎化に伴い荒れた茶園が目立つようになってきました。
荒れた茶園を再生し、茶摘体験を行い、その後茶葉もみなどの製茶作業を体験して、農家の庭先でお茶を飲みながら里山の景色や地元の話を楽しんでもらいます。
その際に、地元の小学生が総合学習で学んだ地域の特色やお宝を来訪者に説明し、案内やおもてなしを通じた交流します。
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子どもたちは、このような茶園と民家一体となった美しい景観を「庭茶」と名づけ、来訪者の意見や感想をもとに、美しい風景や自然と共に味わうお茶のブランド化を考え提案していきます。
2010年からはキャノンマーケティングジャパンがこの取り組みに参加します。

期待される効果

地元のお茶のブランド化を清流宮川などの美しい里山景観と一体化して進めることができます。
また、環境保全型の茶栽培の普及によって、過疎地域における環境保全と一体化した活性化・担い手づくりのモデルとなります。
この地域では昔から宮川でとれたアユを伊勢神宮に献納していたという伝統もあり、日本の伝統文化を活かした取組も期待できます。
実際に、地元の小学校での総合学習をきっかけに、自治会と学校が一緒になって、2010年から伝統的な注連縄作りを復活する取組を開始しました。

■2014年度七保小学校4年生 地元学振り返り

■野原工房 げんき村

京都

京都ハグロトンボの道
~涼のネットワークづくりの提案~

概要 「京都だからできる涼のネットワークづくりを提案します!」

自然環境を考えるとき都市の問題は避けて通ることが出来ません。
自然と切り離された空間としての都市を、自然(生きもの)と対話する都市へ、どのようにして変容させていくのか。21世紀の地球的課題です。
わたしたちは、その取り組みのモデルとなる都市のひとつが京都だと考えます。
京都議定書が目標とする地球温暖化の防止という課題にも、自然(生きもの)と対話する都市への変容が不可欠です。自然(生きもの)と対話する都市は、温暖化防止の達成目標も単なる数値目標ではなく、具体的な生きものとの共存として示すことができます。
生きものとの対話は、都市の歴史や文化、自然特性、立地条件、コミュニティ機能等を再評価することへと導きます。生きものとの対話は、人々に豊かなイメージを与え、行動を促します。生きものとの対話は、新たな結び付きを生み、都市を活性化(内発的発展)するでしょう。

これは、今も京都市中心部で見ることができるハグロトンボをシンボルとしたネットワークづくり(自然・生きものと対話する都市づくり)の提案です。
ハグロトンボは川の中で幼虫(ヤゴ)時代を過ごし、成虫(トンボ)になると川から離れた涼しい木陰などで夏を過ごします。初秋には再び生まれ故郷の川に戻り水草に卵を産みます。
現在の京都市内でもハグロトンボを見ることができるのは、川と木陰を結ぶ涼の道がまだ残っている証拠です。ハグロトンボは涼のシンボルなのです。
現在ハグロトンボを見ることができる都市は極めてまれです。でも、わたしたちは昔の京都にはもっと広がりのある涼の道(ハグロトンボの道)があったと考えています。それは、かつて自然と対話する都市があり、涼を作り出す人々の知恵の生きた都市があったと考えるからです。
この京都で、ハグロトンボとの対話をとおして、自然と共存する都市を創り上げるための文脈を探り当てることができるのではないでしょうか。

背景 「都市の基盤となる歴史と文化、立地条件を活かす」

地球温暖化対策のための議定書が作成された京都で「自然(生きもの)と対話する都市づくり」「涼のネットワークづくり」が行なわれる意味は大きいと思います。
地球温暖化対策やヒートアイランド現象の防止のためには、個別的で部分的な取り組みでは不十分です。
それには都市全体を覆うネットワークが必要です。
さらに、そのネットワークは都市全体を自然と結びつけるものでなければなりません。

京都は緑豊かな山々(生物の供給源)に囲まれ、それらの山々から都心部へ向けて川が流れ込んでいるという立地特性と、寺社(緑地)などの空間配置(ネットワーク)という歴史的背景から、その条件に恵まれた都市といえます。
その条件を示す生物のひとつがハグロトンボです。
涼のシンボルであるハグロトンボのネットワークを復活させることは京都の歴史や文化を活かした温暖化対策となります。

目的 「地域コミュニティ活性化と連動した、“涼”の都市づくり」

人と自然のネットワークを作るためには人と人、土地と土地、人と土地を結びつける文脈づくりが必要です。
わたしたちはこの文脈づくりのシンボルとして、夏の日の涼の風景の一部として人々の記憶に刻まれているハグロトンボを提案します。

「京都ハグロトンボの道・涼のネットワークづくり案」は、ハグロトンボの道(ネットワーク)の復活をとおして、京都から「自然と共存する未来都市」のモデルを世界に発信しようというものです。
このプロジェクトは、都市全体を視野に入れた自然再生事業として位置づけることもできます。都市に自然(生きもの)のネットワークと重なり合う社会のネットワークを構築することを目標としているからです。そのためには、都市の中に新しい結び付きやつながりが求められます。
京都の土地条件や歴史的背景、文化を再評価し、新しい発想で地域コミュニティ、学校教育などをネットワーク化し活性化する取り組みが必要です。
つまり、都市の自然再生は都市の活性化にもつながるのです。 ハグロトンボの道を都市に再生するためには、緑地のネットワークだけでは不十分です。都市全体の廃熱量を抑制し温度上昇を抑えることが不可欠です。
そのためには冷房の温度設定や自動車の利用などライフスタイルの変更も求められます。
これは同時に地球温暖化の防止に都市全体で取り組むことにもつながります。
地球温暖化の防止やヒートアイランドの防止といった取り組みの達成目標はふつう数値によるもので目に見える目標を設定していません。そのことが目標を共有し取り組みを広げることを困難にしている背景にあると思います。

ハグロトンボという具体的な生物を目標として示すことで、地球温暖化防止などへの取り組みを人々がより身近に感じることができ、日常化できるのではないでしょうか。

手法 「ハグロトンボに学ぶ都市の中のネットワークづくり」

①現在のハグロトンボ分布調査(市民・観光客対象) 温度分布・風の道、環境調査の実施。
②かつてのハグロトンボ分布調査(市民対象“聞き取り”アンケート、古文書類)
③目標設定 「○○寺の庭園にハグロトンボのいる景観を再生する」
④③に沿って、○△川から○○寺までハグロトンボが移動するための道を作る。
※各学区単位における総合学習の一環として行う。
⑤子ども達と地域住民、専門化が一緒に道づくり(涼のネットワークづくり)を考える。
・例えば、学校ビオトープ、小緑地、屋上緑化、壁面緑化、ヨシズ、打ち水など。
・例えば、冷房などの排熱の抑制(生活の見直し、CO2削減計画)
・例えば、涼を作る伝統的な暮らしから学ぶ。涼を作る建築など。
・例えば、ハグロトンボの生息する川の環境改善。ハグロトンボの生息に必要な沈水植物は水の汚れに弱い。
⑥各学区(地域コミュニティ)ごとに道づくり案を作り、市内の小学校同士で報告しあう。
⑦それらの提案やデータを基に涼のネットワークづくりの提案を行なう。
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ハグロトンボとは

京都市内では都心でもハグロトンボの姿を見ることができる。
それは京都が山々に囲まれ、それらの山々から都心部に向けて川が流れ込んでいるため。川は生きものの道なのです。
都心と山々とが川で結ばれている都市のシンボル、それが ハグロトンボ 。
幼虫時期(ヤゴ)を水草のある流れの中で過ごしたハグロトンボは成虫(トンボ)になると川からいったん離れ木陰や日かげのある緑地へと移動する。
霞ヶ浦流域ではハグロトンボの移動距離は500m程度。
あまり遠くまでは飛んでいけない。涼の飛び石が必要なのです。

体のつくり

体長 7cm~9cm 全身が光沢の強い金緑色、黒い羽を持つ

生態

主に平地や丘陵地のヨシやミクリなどの抽水植物やエビモ、クロモ、セキショウモなどの沈水植物が繁茂するゆるやかな流れに生息する。
幼虫は主に流れに揺らぐ藻などの茂みで、植物につかまって生活している。

羽化

抽水植物に定位して夜半から早朝に行う。

未熟個体

羽化水域からやや離れた薄暗い林地に移って木漏れ日が差し込むような林生でしばらく生活する。
初夏の頃、神社のこんもり茂った薄暗い森影でたくさん見かけるのは全て未熟な固体である。飛翔は活発でない。

成熟個体

成熟すると水辺に戻り、比較的明るい岸辺や抽水植物あるいは沈水植物の水辺から突出した部位などに止まって縄張りを確保する。このときは飛翔も活発である。
(以上、北海道大学図書刊行会「原色日本トンボ幼虫・成虫大図鑑」より引用)
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茨城県牛久市で撮影

展開状況

2010年5月より、京都市立紫竹小学校が、この学習プログラムを実施しています。
今後この学習をとおして、賀茂川を軸とした未来の京都市を提案する予定です。

ハグロトンボ分布図(イメージ図)と、涼のネットワーク(イメージ図)

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松戸・川と風を感じる街づくり

松戸

松戸・川と風を感じる街づくり

地域の自治会や小学校区、商店街などによる多様なコミュニティ機能を活かした地球温暖化の防止への取り組みとして、千葉県松戸市において2009年7月よりスタートした「松戸・川と風を感じる街づくり」プロジェクト。
松戸は古くから舟運で栄え、舟運に必要な川と風が、松戸という街とその文化をつくってきたと言えます。
川と風をキーワードに、松戸を流れる坂川流域に位置する小学校の子どもたちによって、プロジェクトは展開されています!

子どもたちによる取り組み

「松戸・川と風を感じる街づくり」プロジェクトのさきがけとして、松戸市の小学校で環境学習、2回の野外観察、そして商店街の方への聞き取りを行いました。キーワードは川(清流)や木陰に涼風(川風)を求めて暮らしているハグロトンボです。

2009年7月

第1回目の授業では、生き物とお話しする方法、そして松戸に住むハグロトンボについて学びました。
ハグロトンボの話になると、家の庭や駐車場で見たと言う子も…!

8月22日

夏休みに希望者を募り開催された、野外観察には、保護者の方を含め総勢46名の方に参加していただきました。
坂川から江戸川にかけて、風船を川風の目印に「松戸たんけん隊」出発です!
坂川を橋の上からのぞくと、アユの姿が!
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そして川岸の木陰をよーく見てみると、ハグロトンボを発見!
神社や路地裏の木陰など、ハグロトンボは松戸の涼しい場所をたくさん教えてくれました。
江戸川に近づくにつれ風船も強く風に吹かれます。
きっとこの川風が松戸を涼しくしているから、たくさんのハグロトンボに出会えることができたのですね。
生きものの目線で松戸を見直すことで、たくさんの発見がありました。
特に子供たち以上に保護者の方の驚いている様子が印象的でした。

10月15日

4年生80名と一緒に再び坂川へ。
この日はハグロトンボに出会えた夏とは違い、アキアカネなど、トンボ種種類も変わり、生きものに季節の変化を実感しました。
坂川での生きもの探しでは、はじめは川の中に入るのに少し抵抗があった子ども達もいつの間にか夢中で水の中に!
今回初めて野外観察に参加した子供達も、自分達の住んでいた松戸にたくさんの自然が残っていることを感じてくれたのではないかと思います。

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12月9日

2グループに分かれて商店街をめぐり、昔の松戸について聞き取りを行いました。
今回お話を聞かせていただいたのは呉服屋、瀬戸物屋、お米屋、節句人形屋、薬局屋、天丼屋、など多種多様な職業の方々。
子ども達が直接お店に行き、昔の松戸や坂川、江戸川の様子、川風やハグロトンボについてなど、子ども達の質問を交えながら聞き取りを行いました。
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昔の坂川や江戸川にはたくさんの生きものが住んでいたこと、トンボが飛んでいて捕まえて遊んだことなど、何十年も松戸で過ごしたからこそ聞ける、大変貴重なお話ばかり。
真剣な表情で話を聞く子ども達のワークシートは、白い部分がないくらいびっしり書き込まれていました。
また、実際に明治初期より使われていた家で、風が家の中を通るように工夫された家のつくりや、間口が狭く、東西に奥行きが長い家のつくりなど、風をうまく利用した昔の人の暮らしを実感できました。

2010年1月28日

これまでの取り組みを振り返りながら、ハグロトンボ地図と風向きの地図をまとめました。
子供たちからはハグロトンボがすみやすい街になるよう、次々とアイディアが・・・!

2月8日

前回の授業ででたアイディアをまとめ、提案の中間発表を行いました。ハグロトンボの日の制定や、駅前の歩行者天国、雨水を使っての打ち水、緑のカーテンなど、大人では思いつかないユニークな提案ばかり!いよいよ次は発表です!
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2月24日

聞き取りの際に、お世話になった商店街の方も提案発表を聞きにきてくださいました。
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緊張気味の子供たちも他のの提案を聞くにつれ、それぞれの意見が飛び交いました。
また、子供たちの発表に商店街の方も非常に感心され、「これなら協力するよ!」など、今後の提案の実現にむけ大きな一歩となる発表会となりました。
子供たちはまちづくり学習を通して、松戸のよさを知り、そのよさをもっと他の人にも知ってほしいという気持ちになりました。
そのような子供たちがいることは松戸のまちづくりの大きな原動力となります。
そして、子供たちの提案を小さなことからでも実現していくことが、まつどのまちづくり、子供たちの夢の実現へとつながります。
私たち大人も、実現へのお手伝いをすることで、子供たちが描いてくれた夢に乗っかっていきたいと思います!

松戸の繁栄を支えた川と風~川風を感じるまちづくり「オハグロトンボの日」

川と風が松戸のまちをつくり、人々の暮らしや文化を育んできた。
だから、人々は川風を感じるときに、いつでも、このまちの原点に回帰することができる。
いま、環境の時代を迎えて、人々は再びまちの原点を振り返る時が来た。
再び、川と風を活かしたまちづくりに帰る時が来た。
松戸には川風を感じるまちづくりのパートナーがいる。それは、坂川や江戸川で生まれる黒くて華奢なトンボ。通称オハグロトンボ。
このトンボは暑さに弱く、街中の木陰や路地や庭などの涼しい場所を求めて暮らしている。
涼しげにひらひらと優雅に飛ぶ黒いトンボを案内人に、川風を求めて街中を歩けば、さり気なく涼しさを演出する家や店に出会い、どこか残る江戸の風情が蘇るかもしれない。
まちの小学校では、子ども達が松戸の川と風を活かしたまちづくりを考えた。
そこで、生まれたアイデアが「オハグロトンボの日」だ。
子ども達の豊かな感性に刺激された地域の大人たちが「オハグロトンボの日」制定に向けて動き出した。
涼しげな風情でひらひらと飛ぶとんぼと対話しながら進めるまちづくりが始まる。

2010年4月8日  アサザ基金 飯島 博

ハグロトンボの日のはっつぁん

「おっ、はっつぁん。暑い日に打ち水とはありがたいね。」
「おい、くま。お前オハグロトンボってぇのを知ってるか。」
「何だ!そのオハグロてぇのは、お歯黒のことか。」
「違うよ。涼しげな風情でひらひらと飛ぶ黒くて華奢なとんぼのことさ。」
「へぇー。だからどうしたってんだ?」
「だから、打ち水してんだよ。こうしてやると、涼しげでひらひらしたのがやって来るんだ。」
「すると・・、そりゃどういうことなんだ。」
「オハグロトンボは、涼しい川風に乗って、ひらひら飛びながら街中の涼しい所を探しながら暮らしているんだ。だから、こうやって打ち水をして涼しい場所を作っているのさ。」
「そりゃいい!涼しげな風情のひらひらが松戸の街中に増えれば、わしら人間様もありがたいってわけだ。おや、そういえば、あっちでもこっちでも打ち水してるな。」
「くま、知らないのか。今日は子ども等の提案でハグロトンボの日になったんだ。だから、街中で打ち水やったり、車やクーラーを止めたりして、松戸を涼しくしているんだよ。」
「よしゃ!わかった。打ち水しておれの宅の庭にも、涼しげな風情のひらひらを呼ぶとするか。」

東京

東京

NECキャピタルソリューション協働  『わくわく子どもの池プロジェクト』
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NECキャピタルソリューションと協働の『わくわく子どもの池プロジェクト』は、『霞ヶ浦から生きものを呼ぼう、霞ヶ浦と東京を生きものの道でつなごう』という、子どもたちの夢の実現を支援するものです。
東京都内の学校や、北九州、金沢などの幼稚園、小学校でビオトープを作っています。
ビオトープという“場”が生まれることで、子どもたちが様々な生きもの、様々な人と出会い、夢を共有、実現させていくことを期待しています。

原宿・表参道 『森の恵・森の風プロジェクト』
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原宿・表参道『森の恵み・森の風プロジェクト』は、表参道にエコロジカルネットワークの起点としての新しいブランド価値を創出することを目指すプロジェクトです。
大都会の中心で、明治神宮の大きな森から街に流れ込む涼風や、都市に広がろうとする生き物の道があることに気付くことができる場。
原宿・表参道を訪れる多くの人に神宮の森の恵みを感じてもらい、その価値を共有してもらうことで、都市に新たな文脈(物語)を創り上げるための様々な社会実験を行おうと考えています。

北九州

北九州

環境都市として知られる北九州市では、2008年からアサザプロジェクトをモデルにした環境学習が進められています。
湯川小学校では、2008年から5年生の皆さん(90名)が北九州市の特色(良さ)を活かした未来の都市づくりをテーマに学習を進めてきました。
ビオトープ作りや地域の環境調査、お年寄りからの聞き取りなどを重ねながら、100万人都市の中心部にもまだ生息していることが分かったハグロトンボを、涼のシンボルとする未来の環境都市作りの提案をまとめていきました。

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また、2009年になってから同様の授業を市内を流れる紫川の上流にある市丸小学校と下流部にある清水小学校でも行っています。
湯川小学校は紫川の中流部に近いことから、3校が連携して流域レベルでの学習へと展開する可能性も見えてきました。

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湯川小学校の子ども達は、2009年の6月に市内で開催された市主催の環境シンポジウムで多くの大人たちを前に、ハグロトンボを指標とした新たな都市作りに向けた市民へのアンケート調査を提案しました。

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子ども達の郷土への思いと発表内容のレベルの高さは、大人たちに大きな刺激を与えたようです。
その後、市では湯川小学校の子ども達の提案を受け、この夏から市民に呼び掛けハグロトンボをはじめとしたトンボの生息情報に関するアンケート調査を開始しました。

紫川を軸に環境都市の担い手を育てる環境学習プログラム

学習の目的

北九州市を流れる代表的な河川である紫川に生息する生物の観察をとおして、まちの特色や良さ、可能性を知る。生き物の目(他者の視点)になって、普段見慣れたまちの風景を見直してみることで、様々な発見を促します。
紫川の学習をとおして、地域の特色や良さを活かしたまちづくりを考え、未来に展望をもち前向きな提案をできる力(生きる力)を育てます。我がまちに誇りを持てるようになります。

学習の進め方

「川をとおした地域間のつながりに気付く。」
自然が少なくなった都市部にも、自然の豊かな上流部から様々な生き物が紫川をとおして供給されていることを知る。川は生き物の道。
地図や衛星画像を使って、北九州市全体のつながりを考える。

「昔と今をくらべ、違いに気付く。」(世代間交流)
昔のまち(学区内)には、どこにどんな生き物が見られたかをお年寄りなどから聞き取り、現在の生き物の分布と比較してみることで、まちの環境の変化を知ることと同時に、昔のように生き物たちのすみかを増やしていきたいという目標を持つ。
過去の記録から地域の持つ潜在的な豊かさ(かつての豊かさ)を知る。

「深める。上流と下流の学校間の交流」
かつて下流部にも生息していた生き物たちが紫川上流部に生息していることを知る。
紫川をとおして、再びまちに豊かな自然を取り戻すことが可能であると感じ、未来に展望を持つことができる。

「環境都市北九州市の未来を考え提案する。」
地球温暖化やヒートアイランド、水質汚濁などの環境問題への解決策をそれぞれ個別に考えるのではなく、紫川をとおして学んだ生き物や自然のつながり(まちの特色や良さ)を活かした未来のまちづくりとして総合化して提案する。

「問題解決能力・生きる力」
地域の課題や問題に対して前向きに価値創造的に取組む力を身につける。
紫川の自然を活かした具体的なまちの未来図を描いてみる。
様々な提案を自ら考え発表する。

「紫川に生息するハグロトンボを教材とした学習の例」
紫川上流部に多く生息するハグロトンボは、現在下流の都市部でも少数ではあるが確認することができる(全国の他の大都市ではほとんど見られなくなっているトンボである)。
ハグロトンボはきれいな水が流れる川に生息するトンボで、このトンボが現在下流に生息することは、紫川の水質浄化の取組みの成果として見ることができる。
また、ハグロトンボは暑さに弱く川周辺の涼風や木陰が在る場所を探して生息する。ハグロトンボの移動にはそれらが線状または飛び石状に配置されていることが必要となる。
聞き取りなどから過去と現在のハグロトンボの分布の比較をすることで、まち全体の涼しさの変化を知ることができる。(ハグロトンボは黒いという特色があり他に似たトンボが少なく昔から人々に親しまれてきたことなどから見分けやすく聞き取りの対象にしやすい。)
川風や海風、緑地等が涼しさを生み出す要素として考えられるので、それらの分布を過去と現在でくらべ、ハグロトンボの分布図と重ね合わせてみる。

上述したようなハグロトンボの生息に必要な環境要素は、環境都市北九州市が取り組む「河川の水質保全」や「脱温暖化」「ヒートアイランド防止」などの目標に一致する。また、最近注目されている「生物多様性の保全」と一致する指標種でもある。

具体的な生物の視点で考えることで、多様な課題をつなげることができる(総合化)。
環境都市の実現に向けて、生徒達がハグロトンボの生息地を広げるために、どのような取組みをすればいいのかを総合的に考え、未来のまちづくり案として提案する。
例えば、緑地や水辺(ビオトープ)を増やす、屋上緑化、緑のカーテン、ヨシズ、打ち水作戦、エアコンや自動車をなるべく使わない、省エネ、水質浄化、川の自然再生など。
また、上流部では、北九州市全体に、紫川をとおして生物を供給することができる源として地元を位置付け、自分たちの地域の自然をより豊かにすることを考え提案する。例えば、環境保全型農業の推進や森林の保全活動、川の水質浄化、自然再生、上下流の交流など。

ハグロトンボ以外にも他の多くの生物を対象にすることで、紫川の上流下流それぞれの地域の特色を理解し、市全体を視野に入れた環境学習を進めていくことができる。

2010年3月17日
NPO法人アサザ基金 代表理事  飯島 博

秋田

おかえり八郎太郎プロジェクトとは?

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秋田県八郎潟(はちろうがた)では、地域で伝承されてきた物語の力を生かした伝説の竜を呼び戻す『おかえり八郎太郎物語』を軸に、八郎潟の環境再生と地域活性化が一体化した「持続可能社会モデルの構築」と「未来を担う子どもたちの人材育成」を目指すプロジェクトを行っています!
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プロジェクトの舞台は、秋田県・男鹿半島の付け根に位置する八郎潟です。
八郎潟はかつて、日本に2番目に大きな豊かな潟湖でした。
東西約12km南北約27kmに広がる汽水湖で、平均水深は3m・最深部でも4~5mと非常に浅いことが特徴です。
水は透きとおって美しく、モグ(沈水植物)が潟全体に生え、そこにはさまざまな生きものが暮らしていました。
モグは、乾燥させたものが生活用品や肥料などに使われ、大正期には採取量が年間5万4000トンあったと記録があります。
これは全国一の出荷量でした。
「水一升魚五合」と言われるほどシジミやワカサギなどがとれ、八郎潟の佃煮は名産として県外に出荷され評判でした。
ワカサギ漁につかった「打瀬(うたせ)船」は霞ヶ浦から伝わったもので、広く浅く海の近くにある湖ということも霞ヶ浦とよく似た湖です。
周辺に暮らす人々は八郎潟を「わが湖」と表すほど潟を身近に感じ、誇りにし、大切にしていました。
八郎潟には、昔から地域の人の間で語り継がれてきた伝説の竜・八郎太郎が主人公の物語『八郎太郎物語』 があります。
地域の人は竜を通して、潟と人、生きもの、天候や山・川などの自然、田沢湖や十和田湖など他の湖などさまざまなつながりを感じながら暮らしてきました。

昭和32年に戦後の農業近代化の象徴である干拓事業が行われ、岸が護岸され、防潮水門が閉鎖され海とのつながりが絶たれ淡水湖になりました。
それに伴い年々水質が悪化。最近はアオコが大発生するなどの問題を抱えています。
「ブラックバスの聖地」と言われるほど外来魚も増え、生物多様性も低下、モグやシジミもほぼ絶滅し、人々が寄りつかない潟になってしまいました。
八郎太郎物語では「八郎太郎は干拓後、潟からいなくなってしまった」と伝えられ、物語も地域では語られることが少なくなっています。
また、秋田では少子高齢化が進み、地域活性化と未来を担う人材育成が大きな課題となっています。
八郎潟を再生するためには、地域の人々(特に未来を担う若者や子どもたち)が忘れられつつある地域の特徴や魅力を掘り起し、それを最大限生かしながら地域に新たな文脈(物語)を生み出していくことが必要です。

「八郎太郎物語はかつて竜が暮らしていた頃の物語、でもこれからは、みんなで竜が八郎潟に帰ってくる『新しい八郎太郎物語』を作ろう!」と、2004年から秋田県秋田地域振興局とアサザ基金が協働で、『おかえり八郎太郎物語』を軸にした八郎潟再生事業がはじまりました。
この事業では、霞ヶ浦のアサザプロジェクトをモデルにしたさまざまな取り組みを行ってきました。
八郎太郎を呼び戻すことは、八郎潟流域全体で失われつつあった自然や地域のつながりを取り戻していくことと重なります。
この物語の作り手であり登場人物は、地域の人ひとりひとりです。特に、地域の子どもたちの環境学習が中心となって動いていきます。
八郎太郎を呼び戻す(八郎潟再生)ためには、想像力にあふれた子どもたちから生み出される既存の社会の枠組みにとらわれない自由な発想で事業を起こしていくことが必要です。
子どもたちが学習を通して地域の宝物を掘り起し、夢や可能性を地域の人々が共有し合うことで、行政や他人任せではなく地域の人ひとりひとりが協力しあいながら八郎潟全体で失われつつあったつながり(ネットワーク)を取り戻し、物語を自分たちの手で紡いでいきます。

この物語には、江戸~大正にかけて貧農村救済のために尽力した秋田の老農・石川理紀之助翁の精神を、現代版に読み替え活かしていきます。
理紀之助翁は八郎潟近くの山田村(現潟上市昭和豊川山田)出身で、「経済は人にありて法にあらず」「寝てゐて人を起こすこと勿れ」という考えのもと、農村改革と地域の自立、人材育成を目的に、行政に頼らず自分が率先して行動し続けた人です。
理紀之助翁が行った偉業の一つに『適産調べ』があります。
これは「調査は即実践であり、即教育の場であり、人物養成―農村教育」という大目的のもと、地域の若者と農村を隅々まで調査し、地域資源を掘りおこし、その地域資源を活かしたこれからの農村経営計画を作り実施していくことで、農村の未来を担うリーダーを育成していくものです。
この適産調べを現代に読み替え、地域の子どもたちが八郎潟流域の調査をおこない、この調査を通して八郎潟再生計画(八郎太郎を呼び戻す物語づくり)を立て実践していく『子ども適産調べ』を行います。
『子ども適産調べ』を通して、子どもたちを地域の未来を担うリーダーとなる人材に育てていきます。
子どもたちが地域資源を生かす方法を学習することで、将来地域で自ら事業を興す人を増やし、県外への人口流出を防いでいくことにもつながります。

秋田県の八郎湖では、<おかえり八郎太郎物語>が広がり、人々が動き始めています。
これまでにのべ1万人以上の子どもたちへの小中学校の環境学習をはじめ、アサザプロジェクトをモデルにした魚粉事業や湖岸の植生帯再生事業、水源地保全事業、流域ブランドの創出など行っています。

子どもたちによる八郎湖流域ブランドを提案
秋田の子どもたちによる八郎潟流域ブランド創出の試みも始まっています。
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潟上市立大久保小学校(現大豊小学校)の4年生の子どもたち(70名)と、2008年の2学期からブランドづくりの総合学習を始め、3学期までに何度も議論を重ねながらようやく皆のアイデアや想いを溶け込ませたデザインが出来上がりました。
この授業は毎回「企画会議」という名称で呼ばれ、毎回県の職員も参加して、生徒たち全員には「企画委員」の名札が配られ、教室には「企画室」と書いた紙が貼られました。
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子ども達から出された様々なアイデアをひとつにまとめていく作業は困難を極めました。
しかし、「多数決はしない」という皆の意見を基に毎回徹底的に議論をする中で、違いを乗り越える全く新しい発想やアイデアが必ず飛び出してきました。
このような形で作業が進められていく様子を目の当たりにして、違いを飲み込みながら融合していく子ども達の想像力の豊かさに、改めて感心させられました。
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5・6年生になった子どもたちは地元の特産である八郎潟産の佃煮にブランドシールを貼ってもらえるよう佃煮屋さんと交渉し、6年生の冬、ブランドシールを貼った佃煮が佃煮屋さんの店頭や道の駅に並びました。
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2012年には、東京のJR上野駅でも八郎潟を大切に思う方々が作った農産物にシールを貼って販売しました。
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<おかえり八郎太郎物語>が地域を超え八郎潟と都会の人々の心をつなぎ、活動の輪が少しずつ広がっています。

このような取り組みを通して八郎湖流域では、地域に新しい価値を創造し起業する力を持つ担い手づくりが着実に進んでいます。
実際に、プロジェクトに参加した子どもたちからは、「大人になったら秋田に残って社長になって自分で事業を興し、八郎湖を再生していきたい」という声も出ています。
(のものパンフレットPDF)

今後も、若者と子どもたち、お年寄りの協働事業など、これまでの取り組みをもとにさらに発展した活動を行っていく予定です。

みんなでつくるおかえり八郎太郎プロジェクトの特徴・意義

・地域に伝わる「物語」を軸にしたプロジェクトです。
地域の自然観や歴史などがつまっている「八郎太郎物語」を軸にして進めていくことで、たくさんの人の共感を呼び、プロジェクトを進めていきます。
・地域の大人・若者と子どもたちが主役です。
行政主体で進められることが多い自然再生事業ですが、八郎潟流域では地域の子どもや大人の想いや願いをもとにプロジェクトを進めていきます。
・水源地~田~川~まち~湖の流域全体での取り組みです。
八郎潟の水源地~潟までの流域全体で自然再生をしていくことができます。
・世界一高齢化が進むエリアである秋田県で行う地域活性化と環境保全と一体化した取り組みです。

おかえり八郎太郎プロジェクトの効果

・八郎潟の流域全体で行う自然再生・生物多様性保全
・地域活性化・地域ブランドの構築
・未来を担う子どもたちや若者の人材育成

おかえり八郎太郎プロジェクトの活動内容

・環境教育(子ども適産調べ)
・地域の若者との協働
・都会でのマルシェ開催

おかえり八郎太郎プロジェクトの位置づけ

●地域活性化…少子高齢化が進む地方に根ざした子どもたちが地域の特色を熟知し、地域に新たなつながりを生み出し、中央の発想に依存しない独自の発想で地域に新しい物語を生み出していくことができる人材育成をしていきます。
●環境教育…単に自然の知識を植えつけるのではなく、その土地に眠る物語(文脈・つながり)を読み取る力を養い、地域の価値を再発見していく学習を八郎湖再生という困難な課題を学習題材に行っていくことで、将来さまざまな問題に立ち向かっていく力・意欲を育みます。
●社会を変える…世界で最も少子高齢化が進む秋田県で、環境再生を軸に地域に眠る資源や人材を最大限に活かして地域に新しい価値を生み出していく事業を自ら興すことができる人材を育成していくことで、人口流出を食い止め、中央依存の社会から脱却し地方が自立・発展していくこれからの地域社会のモデルを作ります。
●企業との協働…このプロジェクトを通して浮上してくる地域の価値や文脈を企業のビジネスモデル(独自性)に浸透させ、秋田から全国へブランド化した商品やビジネスモデルを発信し、ヒト・モノ・カネのダイナミックな動きをつくり出していきます。
●循環型社会……八郎潟流域(森~川~町~湖)の水循環と生態系をベースに、流域内の地域資源を活かした新たな循環型の取り組みを生み出していきます。
●自然再生・生物多様性…八郎潟流域全体を視野に入れた生態系保全を目標に、自然のつながりを取り戻していく社会システムの構築し、人材育成・地域ブランドの創出を進めていきます。

科学技術の振興

衛星画像を活用した総合学習プログラムによる霞ヶ浦流域管理システムの構築 ~宇宙から流域を見つめよう!~

霞ヶ浦をはじめ全国の湖沼や河川では流域管理システムの構築が重要な課題となっています。
しかし、行政の縦割りが事業の広域展開や総合化の障壁となって、実現が困難な状況にあります。
アサザプロジェクトでは、この流域管理システムの構築を地域コミュニティのネットワーク化によって実現しようとしています。

水質汚濁が問題化している霞ヶ浦を考える際、流入負荷(マイナス要因)に目がいきがちですが、湖の環境を支える流域全体の水源地の水田(プラス要因)としての機能の健全度については、忘れられがちです。

大河川の流入が見られない霞ヶ浦を支える「水源」は、流域に無数に存在する「谷津田」です。
にもかかわらず、その「谷津田」では、近年、耕作放棄が目立ち、水質保全や治水に対する悪影響が懸念されています。
ところが、「谷津田」の一つ一つを抽出し、水源地としての「質(水循環の健全性や連続性)」とその変化を把握することは困難です。
それには、流域の全体像を人々に示し、水源地(水田やため池、森林)保全への理解を深め、霞ヶ浦の水質保全に向けた行動を促すことが必要です。
人々のとる行動の一つ一つが、未だ構築されていない流域管理システム(「水源」の全体像を把握するシステム)を具体化につながると考えます。
アサザ基金は(財)リモート・センシング技術センター、牛久市教育委員会と協働で流域全体を面として捉え、マイナス要因(流入負荷)の削減でなく、プラス要因(水源地の質)を保全・再生してゆく手法の開発を行います。
牛久市内の谷津田をモデル地区として、生態系現況調査と連携させた学習プログラムを実施していますが、今後流域全体に広げる計画です。
現在は衛星画像から湧水のある谷津田の地点を抽出し、小中学生が実際に現地を調べて、データ(アカガエルの産卵など)を集める作業を行っています。地域コミュニティの機能を生かした新しい衛星利用の可能性を提案しています。

2003年からはNEC(日本電気株式会社)が開発した太陽電池で駆動し環境情報(温湿度や画像等)を無線で送ることのできるセンサーネットワークシステム(アドホック・マルチホップ通信技術)を使い霞ヶ浦流域の環境情報を日常的に収集するシステムを共同開発しています。
流域の各学校を中心にカエルの移動を想定した形で、学区内のハビタットにセンサーを設置していく総合学習を行い、学区内で子ども達が集めた生物観察記録や環境情報をITを使って日常的に流域全域の学校ネットワークで共有する試みです。
これが実現すれば、流域という空間的広がりと日常という時間的連続性を持ったこれまでにない質と量の環境データを収集できます。

◆人工衛星画像を活用したプログラム
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衛星画像から湧水のある谷津田の地点を抽出し、小中学生が実際に現地を調べて、データ(アカガエルの産卵など)を集める作業を行っています。
地域コミュニティの機能を生かした新しい衛星利用の可能性を提案しています。

◆ネットワークセンサー(ウェザーバケット)
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学校ビオトープや花壇などに設置。
集まってくる生きものや、成長する植物の観察記録とデータを活用して、新しい環境学習を提案。
地域全体の環境モニタリング活用など。
遠隔地域の子供たちがパソコンネットワークを通してデータ情報交換なども行なっています。

世代間交流(お年寄りの聞き取り調査聞き取り調査)

霞ヶ浦は、湖岸線252キロ全てがコンクリート護岸化され、水質悪化などにより、
かつてのような自然豊かな湖ではなくなってきています。
1960年代頃までは、湖の自然が豊かで漁業を営み、子どもたちは四季を問わず湖で遊び、湖との絆が強い暮らしをしていました。
しかし、豊かであったころの地域後との詳細な科学的研究は少なく、当時の自然環境を知る資料がほとんどありません。
どのような自然環境に戻していったら良いのか、指針となる資料が存在しないことが、自然再生事業を進める際の大きな課題でした。
そこで、湖岸住民の記憶にある経験値を自然再生事業に活かす聞き取り調査を行いました。

この調査は、こどもたちがお年寄りを対象に実施しています。
学校では、総合的な学習の時間などで、環境学習や地域学習に役立てられ、子どもたちが地域の自然環境を見つめなおす機会となっています。
湖での四季折々の遊び、暮らしに結びついていた植物や生物など湖の様子を文字や文章、絵で表現することでデータを集めました。
昔はね

脱温暖化・循環型社会形成(バイオマスタウン構想)

バイオマスタウン構想

 

牛久市バイオマスタウン構想とは

地域の人々の参加や子供たちの総合学習の成果を活かしながら、バイオマスを活用する循環型のまちづくりを行う構想です。この構想は、地球温暖化や水質汚濁などの環境問題を解決するだけではなく、農業や観光など地域の活性化も目指します。それぞれが独立しているのではなく循環しているのが特徴です。
アサザ基金は牛久市と協働でこの構想を進めています。植物油を原料にした燃料で、軽油の代わりにディーゼルエンジンに使えるバイオディーゼル燃料(Bio Diesel Fuel 略してBDF)の製造から供給を、牛久市の委託を受けて2009年8月から始めました。

バイオマスタウン構想の取り組み


ナタネの栽培:耕作放棄地を活用して菜の花を育て、油を絞ります

学校給食で使用:牛久市の食材のみで作った「牛久の日」に使います

使い終わった油の回収:学校給食の他、各家庭や飲食店から出る廃油を回収します

BDF化:集められた廃油を牛久市クリーンセンターにあるBDF製造装置で燃料にします

車へ給油:クリーンセンターのトラックやバスなどに使用しています

廃油の回収

現在、廃油の回収は牛久市内の小中学校の学校給食や飲食店、スーパーカスミなど48ヶ所で行っています。
また、市役所や公民館などに回収ボックスを設置し、家庭で使い終わった油を集めています。
毎月3000~4000Lの油が集まっており、BDFを2600~3400L(ドラム缶13~17本)製造することができます。

下根中学校の1年生が作成し、市役所などの施設に掲示したポスター

一般家庭からの廃油回収は以下の施設はで行っています。
牛久市役所・中央生涯学習センター・三日月橋生涯学習センター・奥野生涯学習センター・牛久運動公園体育館・総合福祉センター・牛久クリーンセンター・カスミ 牛久店・カスミ ししこ店・刈谷自治会館
お近くに回収スポットがある方は、廃油の回収にご協力お願いします。

その他に、牛久市内で廃油回収を行っている場所はこちらからご覧になれます。

BDFを燃料として使うとCO2が増えないってどういうこと?

BDFを燃料として使ったときに排出されるCO2は、油の原料となる植物(ナタネ)が大気中から吸収したものなので、大気中のCO2は増えません。これをカーボンニュートラルと言います。
化石燃料(軽油)とBDFを比較すると、1Lあたり約2.6kgのCO2の発生を抑えることができます。

BDF製造装置の製造能力

製造時間・・・約7時間
製造量・・・200L/回
製造率・・・約87%
(油1.2Lで約1LのBDFを製造)

環境教育 (こどもと大人協働のまちづくり)

わたしたちは総合学習を、子どもと大人の協働が創る新たな学習の場と捉えています。
子どもの感性(全体認識など)と大人の知性(分析評価など)が協働することで新しい社会を創ることができると考えるからです。このように、子どもたちの総合学習の成果を活かしたまちづくりに向けた取り組みは潮来市などの他の市町村でも始まっています。

アサザ基金は牛久市内全小中学校を対象に「人と河童が出会うまちづくり」を提案し、2004年4月から牛久市教育委員会と協働で年間を通じて長期・短期・単発の総合学習プランを提供し、様々な立場から地域を見直すことで地域の可能性を再発見し、人と人、人と地域のネットワークを結びなおす取り組みを進めてきました。
子供達の学習意欲や感性を原動力に地域を結び付けてゆくその過程で、福祉・治安・防災といったコミュニティ本来の機能が再生し、自立したコミュニティが築かれてゆくことを目指します。
環境保全の仕組みを自己完結した形ではなく、まちづくりの中にしっかりと位置付けようという取り組みです。

さまざまな学習プログラムを活かし、子供たちとの活動を展開しています。
 学習プログラム集を見る 

牛久市教育委員会

『人と河童が出会うまちづくり』

山之上谷津田再生協議会・UBS証券会社

トキの住む鹿嶋市を目指して

稲荷山再生協議会

稲荷山公園・八反田 『歌枕の森構想』

生物多様性保全(学校ビオトープネットワーク)

ビオトープの位置づけ

霞ヶ浦再生の担い手として。地域の環境を学ぶ場として。

まず、足元の環境を学ぶ!

学校ビオトープって
学区内のいろんな環境から生きものたちがやってきます。

これらの生きものを観察することで地域の環境を知ることができます。

子ども達の関心を地域の環境へと広げていきます。
※ メダカとタニシだけは最初から入れてもいいことにしています。地域ごとの遺伝子形態が守られるよう、原則として学区内のものだけです。

霞ヶ浦再生に役立てる!

さあ植付け。
ビオトープの水草は、霞ヶ浦湖畔から少しだけ採取して植えたものです。
ビオトープの環境がよければ、水草は勢い良く増えます。
3年もすると水面全体を覆い、他の生きものが住みづらくなるほどです。
生きものの空間を作るために間引き、それを霞ヶ浦に植えます。
小さなビオトープで育った水草と、子どもたちの小さな手が、大きな霞ヶ浦を、うんと元気にしてくれます。
植生帯復元の甲斐あって、生きものは流域にどんどん戻っています。
アサザの由来証明書
※系統保存について
地域ごとの遺伝子特性(=系統保存)を守るため、採取した場所と違う場所に植えてしまって遺伝子特性を乱さないよう、注意深く管理をします。 そのために、由来証明書を発行します。いつどこから何を採取して、どこのビオトープで育てているかが書かれています。

生きものの道ネットワークをつくろう!

~学校→流域→地球~

学校間を結ぶ生き物の道

大型のトンボなどは、隣のビオトープとの間を行き来します。ビオトープ同士はトンボの道でつながっているのです。他にも生きものの道があるでしょうか?どんな生きものが見られたか、観察したことを隣の学校と教えあってみませんか?

流域を結ぶ生きものの道

ビオトープは流域に116にものぼり、それらは大きなネットワークになって流域をすっぽりと包んでいます。
>>学校一覧表

隣の学校だけでなく、流域のほかの学校とも、情報を交換してみませんか?
もっとたくさんの生きものの道が見えてきます。
生きものの道がたくさんあるまちは、生きものにとって優しいまち。
人にとっても優しいまちです。
実際のまちづくりに生かす取り組みが始まっています。
>>牛久市との協働

学校ビオトープ学習から地球を覆う生きものの道へ展開

学区を飛び越える生きものの道が見えたら、もっと大きな、国境も飛び越える生きものの道にも思いを馳せてみましょう。
たとえば、南半球と北半球を往復し、途中で日本にも立ち寄るムナグロ。
立ち寄る先の水辺環境は悪化していたり、戦乱で荒れて、その道は途絶えがち。
でも、ムナグロの道に生きるわたしたちで、道をつなげてあげたいですね。
外国のお友達とも、観察したことや考えを交換しあい、話し合って自分たちのまちに生きものの道を取り戻そうとする仲間を増やしましょう。
世界中で生きものの道がつながれば、地球環境も守ることができます。
思いやりの心で、平和な世界が自然に形作られるでしょう。
そしてもっとたくさんの生きものと暮らせるようになるでしょう。
>>生きものの道地球儀プロジェクト

ビオトープを作ろう

~基本は生きものの体のつくり・くらし・すみか~

出前授業

生きものとお話しよう
ビオトープの役割をしっかりと理解するため、出前授業で勉強をします。
研修を受けたアサザ基金のスタッフが学校まで出向きます。
生きものが暮らせるビオトープは、生きものの気持ちになって作ろう。
そのためには生きものとお話ができなくちゃ。授業を受けると、みんなは生きものとお話できるようになるんです。
受身の知識を溜め込むのではありません。自分が生きものになったつもりで真剣に考えます。

いっしょに作ります

ビオトープ造成
みんなで力を合わせてビオトープを作り、草を植えます。
生きものによって、好む環境は違います。
だから、明るい場所や暗い場所など、できるだけいろいろな環境がある場所を選んで作ります。
池の形も、生きものが気持ちよく暮らせるように工夫します。

観察をし、毎日の学習の成果を役立てます

ビオトープを観察
毎日観察して、やってくる生きものを調べます。
生き物同士の関係を知ることができ、どんな水環境が良いかを考えることができ、生息に必要な環境を学ぶことができます。
来る生きものを調べることで、学区の環境へと関心を広げます。
別の学校や外国の学校と観察結果を交換して、広い規模の環境を考える学習へと発展させることができます。
外来種が入った時にもすぐ対応できます。

楽しい観察日記


ビオトープでは毎日たくさんの子ども達が目を光らせています。
そのため、とても貴重な地域の環境情報も得られるのです。
これにはどんな専門家もかないません。
子供たちは生きもの観察が大好き。
元気に泳ぐメダカ、トンボの羽化、今日はどんな生きものに会えるかな?
観察の報告が、アサザ基金にもたくさん寄せられています。
絵をクリックしてください。

谷津田の再生・保全

よみがえれ水源

再生前
再生前の荒れた谷津田

再生後
再生後の谷津田

『100年後、トキの舞う霞ヶ浦・北浦』を再生するために、湖だけでなく水源地の保全も行っています。

『谷津田』は、霞ヶ浦・北浦のとても重要な水源地です。
大型の流入河川がない霞ヶ浦・北浦では、主な水源は流域に数多く分布する谷津田と呼ばれる場所です。
また、谷津田は野生生物の重要な生息地です。

水源地が健全であることは、霞ヶ浦・北浦の再生には不可欠です。
しかし、現在、谷津田は耕作放棄が増え、荒れています。
水源地として美しい水を湖に届けることが出来なくなりつつある上、水質や治水についても悪化が心配されています。

谷津田が本来持つ、水源としての役割、水質保全、そして生物多様性保全の機能はどうしたら取り戻せるでしょうか?
企業や地域と協働で行っている水源地での取り組みをご紹介します!

1.谷津田とは?

2.谷津田が蘇ると?

3.よみがえれ、谷津田;
– 企業や地域との協働の谷津田再生の実例

カムバックウナギプロジェクト

ウナギは海と湖と里山を結ぶシンボル。
「カムバックウナギプロジェクト アンケート調査」にご協力お願いします!
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霞ヶ浦・北浦にもう一度ウナギを呼び戻そう!!

50年ほど前までは、身の回りの水辺でウナギ採りを楽しみ、そして夕飯のおかずに、
というような光景が当たり前でした。
それが今、ウナギは世界的に絶滅が心配される状況で、霞ヶ浦・北浦もまた同様です。
霞ヶ浦・北浦の場合、海へとつながる常陸利根川にある常陸川水門(逆水門)が閉ざされ、海からの遡上が不可能になってしまったことが原因のひとつとなっています。
(この問題に対して、私たちは「逆水門の柔軟運用」を提案しています。)

そこで、ウナギを流域に呼び戻し豊かな自然を取り戻すため、アンケート調査を企画しました。
アンケート結果は湖や里山の自然再生事業や提案に活かしていきます。

霞ヶ浦・北浦の豊かな自然と文化を取り戻し、天然ウナギで漁業や地域経済の活性化、水辺文化の再生を実現するために、どうぞご協力をお願い致します。

アンケートの参加方法
アンケートの回答方法は、3つあります。
郵送、FAX、メールのいずれかの方法でお答え下さい。
下記のボタンをクリックするとアンケートに進みます。

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※郵送・FAXで答えるボタン(PDFファイル)が開けない方は、お手数ですが、
コチラより、Adobe Readerをダウンロードして下さい。

ウナギの一生

ウナギは南洋の深海で生まれ、利根川から霞ヶ浦・北浦へとやって来ます。
更に川を遡上し、谷津田やため池のある里山まで移動して成長します。
やがて産卵のために海へ戻り、卵を産んで一生を終えます。
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海・湖・川・里山の全てが、ウナギの生息地であり、どれも欠かすことのできない場所です。

 

過去のアンケート結果

過去のアンケートの結果はこちらからご覧頂けます。

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生物多様性保全(湖がよろこぶ野菜たち)

湖がよろこぶ野菜たち

アサザプロジェクトでは、2005年から霞ヶ浦の漁協や流域の農協、スーパーと共同で、湖の外来魚を捕獲し魚粉肥料にして農産物を栽培、販売する取り組みを行っています。
「湖がよろこぶ野菜たち」というブランド名で販売中の農産物が、多くの消費者の手に渡ることで、湖の生態系に影響を与えている外来魚の駆除や水質浄化を効率的に進めようという取り組みです。

※この事業は現在プロジェクトパートナーを募集しております。詳しくはこちらをご覧ください。

「湖がよろこぶ野菜たち」とは
霞ヶ浦でとれた外来魚や、網に入っても販売できない未利用魚を丸ごと粉末にした肥料を用いて、流域の農家で栽培された野菜たちです。
この野菜をおいしくいただくことで、霞ヶ浦の生物多様性保全、水質浄化など、湖の再生に貢献することができる、という付加価値のある農産物ブランドです。
2006年11月21日(火)からは地元の最大手スーパーマーケット カスミ20店舗で販売されています。

生物多様性保全への効果
霞ヶ浦では、外国から持ち込まれたブラックバスやハクレンなどの外来魚が増え、在来の魚や様々な生きものは生存競争に勝てず減ってしまうという問題があります。
そこで、外来魚・未利用魚を漁師さんに捕獲してもらい、この魚体を魚粉に加工して、肥料や飼料として流域での農畜産業に利用してもらえるようにしました。
これまで接点の少なかった漁業と農業がコラボレーションし、外来魚を魚粉肥料として有効に活用することで、根絶が不可能に近い外来魚を持続的に駆除するシステムができます。

2005年から2009年12月現在までに合計約350tの外来魚、未利用魚を水揚げしています。チッソやリンの除去量に換算すると、チッソ約8,5t、リン約2,5tを湖から取り出したことになります。

水質浄化への効果
魚体が成長するときに体内にチッ素やリンを蓄積していくので、この魚体を湖から取り出すことで、効率的に湖の富栄養化の要因となっているチッ素やリンを取り出すことができるというしくみです。
霞ヶ浦は広さ220km2、水の量は約8億トンもあります。
これだけの水をきれいにするのは一見大変そうですが、魚粉肥料の普及をさらに広げ、外来魚の捕獲数量を増やしていくことで、霞ヶ浦の水質浄化を進めていくことができると考えています。

「北浦・霞ヶ浦環境パートナーシップ市民事業」
「湖がよろこぶ野菜たち」の生産、販売、外来魚捕獲、魚粉肥料の生産などの一連の取り組みは、流域の様々な主体が連携した「北浦・霞ヶ浦環境パートナーシップ市民事業」として行っています。
漁業-農業-流通-消費がひとつの輪になり、湖を再生させる大きなつながりが生まれました。
この循環によって、漁業・農業の活性化、生態系保全、水質浄化、地域活性化という多面的な効果が期待されます。

漁師の皆さんのご紹介
きたうら広域漁業協同組合の皆さんと霞ヶ浦漁業協同組合連合会の皆さんが外来魚水揚げにご協力くださっています。

とっているのはこんな魚です。

チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)
北アメリカ原産 オオクチバス(ブラックバス)
北アメリカ原産

ブルーギル
北アメリカ原産 ハクレン
中国原産

魚粉肥料
外来魚は工場で魚粉に加工されます。

魚体を丸ごと使っているうえに淡水魚由来なので塩分が少なく、肥料、飼料として一級品です。
専門機関で検査を行い環境基準を満たしていることを確認済みです。
家庭菜園にも利用できますので、魚粉肥料お求めになりたい方はアサザ基金asaza@jcom.home.ne.jpまでご連絡ください。

農家の皆さんのご紹介
JAやさとのキュウリ農家の皆さん

JAやさとの所在地は、茨城県石岡市の旧八郷地区。
霞ヶ浦の水源である恋瀬川の流域に位置し、筑波山の山並みに囲まれています。
絵になりそうな美しい風景に囲まれたキュウリ畑で、生産者の皆さんが丹精こめたブルームきゅうりが、「湖がよろこぶ野菜たち」の第一弾として2006年11月、スーパーカスミの店頭に並びました。

JAやさとでは、環境保全型の農業に早くから取り組んでいます。
(「湖がよろこぶ野菜たち」のトレーサビリティのページもご覧ください。)

湖がよろこぶ料理
湖がよろこぶ野菜をおいしくいただくためのレシピをご紹介します。

ごま油、いり胡麻の「ごま」が食欲をそそる
きゅうりどんぶり
面倒な白和えがキュウリで簡単
かわり白和え

レンコンが彩り豊かに変身
甘すっぱい大地の恵み
家族そろって、一日の元気を楽しくもらう
ポパイの巣ごもり煮

目から鱗の小松菜の新たな旅立ち
エスニックand小松菜

海と湖を結ぶ( うなぎの復活を目指して )

逆水門の柔軟運用提案

逆水門(常陸利根川水門)とは、利根川河口から18.5km付近に位置する水門です。
1973年以来、水需要の確保(霞ヶ浦のダム化)のため完全に閉鎖され、霞ヶ浦と海との繋がりが絶たれています。
逆水門を柔軟に開閉することによって霞ヶ浦と海とのつながりを取り戻し、漁業の振興、地域経済の活性化、水質浄化を実現するために、アサザプロジェクトでは1997年から逆水門の柔軟運用(上げ潮に合わせて逆水門を柔軟に開閉し生物が遡上できるようにする運用方法)を提案しています。
逆水門の柔軟運用提案に関して詳しい解説は以下の資料をご覧ください。
その1 ・ その2 ・ その3
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常陸川水門建設の経緯

昭和33年 利根川地流域の降雨が少なく、異常渇水のため、霞ヶ浦下流域に大規模な塩害が発生。
昭和34年2月 利根川からの洪水・逆流防止。渇水時に利根川河口から遡上する塩水の流入防止のために『常陸川水門』建設に国土交通省が着工。
昭和38年5月 利根川からの洪水・逆流防止。渇水時に利根川河口から遡上する塩水の流入防止のために『常陸川水門』建設に国土交通省が着工。
昭和48年 湖を完全に淡水化、ダム化して工業用水、生活用水を確保するのを目的として水門を完全閉鎖。茨城県、千葉県、東京都へ上水道、工業用水、農業用水として利用。

逆水門完全閉鎖による影響

逆水門の閉鎖、霞ヶ浦の淡水化によって産業・生活用水の確保はされましたが、同時に多くの弊害が生まれました。

1.漁獲量の減少
霞ヶ浦・北浦はウナギの産地として有名でしたが、逆水門の閉鎖後4年目から漁獲量が激減しました。
ウナギの稚魚(シラスウナギ)やスズキなどの多くの魚は、上げ潮に乗って海から湖に上がってきます。これらの魚は塩水くさびと呼ばれる上げ潮の先端と一緒に川の中央部を遡上してきますが、逆水門が閉鎖され遡上が不可能になってしまったため、霞ヶ浦における漁業は大きな打撃を受けています。また、逆水門の完全閉鎖によって汽水域が失われたため、汽水域に多く生息するヤマトシジミやマハゼなども減少しています。

2.水質悪化と水生植物の減少
逆水門を閉鎖することで水の動きが少なくなり、湖にヘドロが大量に堆積するため水質にも悪影響を与えています。水質悪化対策としてしゅんせつが行われ、そのために多額の費用が発生しています。また、自然の変動に反した冬の水位上昇管理によって、湖の水生植物にも影響を与えています。

3.農作物への塩害
農産物への塩害を防止するために逆水門を閉鎖していますが、実際には農業用水の取水口が水門に近く、塩分が入りやすいという状態は完全には解決されていません。

4.工業用水の水余り
将来見込まれる水需要を確保するために逆水門を閉鎖・霞ヶ浦をダム化し水位を上昇する管理がなされていますが、現在上流部で取水している工業用水は水余りの状態です。余剰水廃棄の費用が企業の大きな負担となっています。

逆水門の柔軟運用とは

霞ヶ浦と海とのつながりを取り戻し、漁業の振興、地域経済の活性化、水質浄化を実現するために、上げ潮に合わせて逆水門を柔軟に開閉し生物が遡上できるようにする運用方法です。
そのための具体策として、上流部で取水している工業用水の余剰分を農業用水に転用するという計画を提案しています。
これにより、農作物への塩害の不安を解消し、企業は余剰水廃棄の費用を軽減することができます。この計画では、既存の施設の運用を転換するだけなので、かかる費用は最低限です。
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逆水門から上流約20kmの北浦には、下流の鹿嶋工業地帯に工業用水を送る取水口があります。この工業用水の取水口から鹿嶋南部農業用水を取水できれば、塩害の心配をせずに、逆水門を開けることができます。実は、上流で取水している鹿嶋第三期工水の送水管と鹿嶋南部農業用水の送水管は同じ県道の下を並行して敷設されており、ふたつの送水管の間は図のように数メートルしか離れていません。このふたつの送水管をつなげば、工業用水を転用して農業用水を上流から簡単にとることができるようになるのです。

詳細は
常陸川水門(逆水門)の柔軟運用に関する提案
逆水門の柔軟運用と取水方法の変更(より詳しい内容 その1 その2 )
をご覧ください。

逆水門の柔軟運用による効果

1.漁業の振興
上げ潮に合わせて逆水門を柔軟に開閉することで、魚類の遡上が可能になります。また、常陸利根川に汽水域を生み出すことができ、水産物として商品価値の高いヤマトシジミの生産が期待できます。逆水門閉鎖前まで漁獲が回復すると、漁業だけでも年間193億円もの経済効果が期待されます(UFJ総研試算)。

2.水質浄化・自然再生
逆水門の柔軟運用が実現した場合には、年間16959トン(UFJ総研試算)もの漁獲増が期待されます。魚類は食物連鎖を通して湖内の栄養分(チッソやリン)を摂取して成長するため、湖から取り出す魚が増えると、同時に多くのチッソやリンも効率的に取り除くことができます。

3.塩害解消・余剰工業用水に対する費用負担の軽減
上流部で取水している工業用水の余剰分を農業用水に転用することで、農作物への塩害の不安を解消し、企業は余剰水廃棄の費用を軽減することができます。

漁業に対する経済効果について、UFJ総合研究所と京都大学大学院地球環境学舎が評価・試算を行っています。詳細は報告書をご覧ください。
霞ヶ浦・北浦の自然再生によって見込まれる経済効果の試算~アサザプロジェクトによる逆水門柔軟運用、植生帯復元事業を対象として~

逆水門の柔軟運用に関する経緯

時期 内容
1997/12 霞ヶ浦・北浦をよくする市民連絡会議が建設省と県に逆水門の柔軟運用を提案。その後も要望を続ける。
2002/10/04 国土交通省霞ヶ浦工事事務所「平成15年度冬期から水位上昇を伴う水位管理の再開通告」
2002/10/08 アサザ基金「霞ヶ浦の水位管理および逆水門の柔軟運用(逆水門の改築計画を含む)についての円卓会議開催を求める申し入れ」 を国土交通省霞ヶ浦工事事務所所長宛でおこなう
2002/10/08 アサザ基金「霞ヶ浦の水位変動試験の中止と水位管理および逆水門の柔軟運用(逆水門の改築計画を含む)についての円卓会議開催を求める申し入れ」を国土交通省河川局長宛でおこなう
2002/10/16 参議院決算委員会で民主党の谷博之議員が「霞ヶ浦で来年冬から計画されている水位上昇管理について」質問し、これを受けて扇千景国土交通大臣が「アサザ基金が申し入れをしている霞ヶ浦の水位管理および逆水門に関して」円卓会議で話し合いその結果を見守りたいと答弁(答弁の内容は「民主党谷議員HPの活動報告」として掲載されています。(11/1時点))
アサザ基金「常陸川水門(逆水門)の柔軟運用に関する提案と要望」を国土交通省霞ヶ浦工事事務所所長宛でおこなう
2002/10/17 アサザ基金「円卓会議共同開催のための協議の申し入れ」を国土交通省霞ヶ浦工事事務所所長宛でおこなう
2002/10/22 アサザ基金「円卓会議共同開催のための協議の申し入れ」を国土交通省河川局長宛でおこなう
2002/10/25 国土交通省霞ヶ浦工事事務所「円卓会議ではなく、意見交換会を行う」と記者会見
アサザ基金同日国土交通省霞ヶ浦工事事務所記者会見を受け緊急記者会見をおこなう
「円卓会議申し入れに関する突然の記者発表に対する抗議」を国土交通省霞ヶ浦工事事務所所長に提出
2002/10/30 アサザ基金「円卓会議開催を求める申し入れ」を国土交通省霞ヶ浦工事事務所所長宛でおこなう
2002/12/13 アサザ基金「意見交換会についての経緯と見解」を掲載
2002/12 国交省が意見交換会を開催。円卓会議は意見交換会にすり替えられた。
2003/2 第155回国会衆議院国土交通委員会において、逆水門柔軟運用と円卓会議に関する質疑。
2003/7 民主党や公共事業チェック議員の会が現地を視察。逆水門の提案について関係行政機関(国交省、厚労省、環境省、農水省、経産省、茨城県)等を集めた話し合いの場が現地で持たれる。
2003/11 コイヘルペスの発生に伴い「霞ヶ浦・北浦の環境改善と漁業存続のために常陸川水門の柔軟運用を求める要望書」を提出。
2004/6/17 常陸川水門(逆水門)の柔軟運用に関する提案
2005/8 パンフレットを作成しました
2009/8/10 衆議院・茨城県知事選挙において全立候補者に逆水門柔軟運用をマニフェストに盛込むよう要望書を送付。
2009/10/1 霞ヶ浦導水事業の代替案として常陸川水門(逆水門)の柔軟運用による水質浄化の実施を求める要望書を提出
2010/6/22 常陸川水門の柔軟運用が、土浦市議会第2回定例会にて地元の市民団体によって請願され採択される。

常陸川水門(逆水門)の柔軟運用について、よくある質問と回答

常陸川水門(以下逆水門)の柔軟運用の提案については、このホームページで詳しく紹介していますが、今年(2010年6月)の土浦市議会での同提案に関する全会一致での採択などがあり、注目を集めています。この提案が具体化に向けて動き出したことを機会に、提案に関する質問も寄せられるようになっています。ここでは、とくに逆水門の柔軟運用を実施すると塩害が生じるのではないかという質問等について、お答えします。

Q1.常陸川水門(逆水門)の柔軟運用による塩害の心配は?湖を汽水化するのですか?
A1:逆水門の柔軟運用は塩害を生じないように実施します。逆水門を完全開放して湖全域を汽水化する提案ではありません。

逆水門の柔軟運用では、現在は一切行なわれていない上げ潮による海水の湖への遡上を、塩害が生じない方法で実施します。上げ潮によって海水を含んだ水は逆水門に向かって利根川をさかのぼります。この時に、海水を含んだ水と淡水(真水)は比重が違うので混ざらずに、海水を含んだ水が上流側の淡水を押し上げる形で湖に向かって遡上をします。
このときに、海から上がってきた海水と淡水の間には境目ができますが、海からの水の方が淡水よりも比重が重いために、海から上がってきた水は先端がくさび状になります。これを塩水くさびと云います。この塩水くさびの移動を観測することは難しくありません。
逆水門の柔軟運用では、この塩水くさびの先端部の遡上を観測し、逆水門を先端が通過した時点で、それまで開放していた逆水門を閉鎖します。したがって、海水の湖への進入は塩水くさびの先端部分だけであり、それにより湖に入る塩分は最小限に抑えられます。(さらに、8枚あるゲートの中から開放するゲートの数を調整することができます。このような操作は他の湖の水門でも実施されています。)つまり、このような塩水くさびの湖への導入方法と、実施時期を非灌漑期とすることで農業等への塩害を十分に防止できます。
また、柔軟運用は逆水門の下流側の塩分濃度のあまり高くない時に、また、湖の水位のあまり低くない時に実施するなど、条件の良い時にあわせて行ないます。項目4に示すように、柔軟運用実施後に、順流放流を行ない湖下流の塩分濃度を元に戻します。(2005年の例では、約1週間で元の塩分濃度まで戻っています。)

Q2.塩水くさびの先端を湖に導入するだけで効果があるのですか?
A2:塩水くさびと一緒に多くの水産資源が湖に入ることができます。

塩水くさびの先端部を湖に導入するだけでは、大した効果はないのではないのかという疑問を持たれる方々も多いと思います。しかし、私たちはその効果はかなり大きいと考えています。
海から湖へ河川をさかのぼって来る魚類等は、上記の塩水くさびの海水と淡水の境界つまり塩水くさびの先端部に乗って上流に向かって押し上げられるようにして、移動します。したがって、魚類の遡上時期に逆水門を開けて塩水くさびの先端を湖に入れれば、多くの魚類が湖に入ることができます。このような逆水門の操作(柔軟運用)を何度か実施すれば、湖の魚類、水産資源の回復を促すことができ、提案にあるように漁獲の回復・漁業の活性化によって魚体をとおして、湖の富栄養化の原因となる窒素やリンの回収を効率良くかつ低コストで行なうことができ、効果的な水質浄化を持続的に行なうことが可能となります。
また、塩水くさびと共に湖に遡上する代表的な魚種であるシラスウナギは、近年世界的に減少しており貴重な資源となっています。このシラスウナギを海から湖に導入することで、霞ヶ浦を世界有数の天然ウナギ産地にすることも可能です。漁業関係者によれば、現在も毎冬多くのシラスウナギが逆水門前まで来ているそうです。したがって、逆水門を少し開けるだけで、かなりの数のシラスウナギが湖に入ることが期待できます。
ウナギと同じく近年減少し高値で取引されているヤマトシジミも、湖での再生を図ることが可能ではないかと考えています。ヤマトシジミの産卵時期にあわせて逆水門の柔軟運用を実施すれば、塩水くさびに乗って遡上するヤマトシジミの受精卵や幼生を湖に入れることができるかもしれません。ヤマトシジミは受精卵や幼生の時期を汽水で過ごし、その後は淡水域でも生育することができると考えられます。霞ヶ浦でも逆水門が閉鎖され湖が汽水ではなくなり淡水化した後にもしばらくヤマトシジミが漁獲されていたことが、県の漁獲統計から分かります。また、他の例では、1987年に霞ヶ浦同様に淡水化が行われた秋田県の八郎湖で防潮水門(逆水門)が工事中に水門を開放していた時に大潮が湖に遡上しています。1989年~1994年までの6年もの間、再び淡水化した後も湖内ではヤマトシジミの豊漁が続き約50億円(約2万7千トン)の漁業利益があがりました。このような過去の事例も参考にして、霞ヶ浦を汽水化しなくてもヤマトシジミを再生する方法を探っていきたいと思います。
ヤマトシジミは水をろ過することで水質の改善に大きく寄与することが期待されます。宍道湖ではヤマトシジミが生息する水域では透明度が高く維持されていると聞いています。私たちは、アサザプロジェクトの目標のひとつである沈水植物群落の再生に向けて、このヤマトシジミによる水質改善も期待しています。
このように地域経済の活性化と一体になった水質改善策は持続性も発展性もあります。

Q3.国交省が魚道を作ったので、柔軟運用をしなくてもいいのでは?
A3:魚道を作ってもシラスウナギやヤマトシジミなどの遡上は期待できません。その効果は限定的です。湖全体の再生にはつながりません。

逆水門では岸にそって魚道を設置しています。しかし、国交省も認めているように、この魚道をシラスウナギが遡上することはできません。シラスウナギなど塩水くさびに乗って湖へと遡上する魚類やヤマトシジミ(受精卵・幼生)などは、魚道を使って湖に上がることは魚道の構造上不可能です。また、河川の中央部を遡上するスズキなど多くの魚類も魚道では湖への遡上を促がすことは期待できません。このように、汽水域と淡水域をつなぐ魚道の効果には限界があり限定されます。
逆水門の柔軟運用では、8門ある水門のゲートの内の河川中央部にある1門か2門を塩水くさびが遡上するのに合わせて開放し、通過後にすぐに閉鎖をすることで、塩害の生じない方法で多くの魚類を湖に招き入れますので、魚道に較べ大きな効果を期待することができるのです。

Q4.塩水くさびの先端が入っただけでも塩害が生じるのでは?
A4:過去の事例などから予測できるので、塩害の心配はありません。

塩水くさびの先端部が湖に入っただけでも農業などへの塩害が生じるのではないかという心配をされる方もおられると思います。しかし、そのような心配はないことを示す事例があります。2005年11月から国交省が逆水門の補修工事を行なった際に、一時海水が湖に入るということがありました。この時に観測された逆水門から上流部での塩分濃度は、日川地区(水門から上流に3.5kmほど離れています)で464mg/?でしたが、とくに塩害が生じたという報告もなく、灌漑期までには上昇した塩分濃度も十分に低下することができました。この件については、どこからも苦情が無かったと聞いています。
この時には、工事によるもので水門の開放ではないので効果は限定されますが、それでも湖内でサケやマハゼが獲れるなどの変化が見られました。
このような事例を参考に、また、塩水くさびの進入による塩分濃度の上昇を予測することも技術的には可能ですので、十分なシュミレーションを行なうことで、塩害の心配の無い状態で逆水門を柔軟運用することは可能であると考えます。
また、柔軟運用を逆水門下流の塩分濃度のあまり高くない時期に行なうことで、湖への塩分の進入を調整することも可能になります。
さらに塩害の防止を強化するために、鹿島工業用水の余剰水を逆水門周辺の農業地域への農業用水に転用(転売)することで、塩害を100%防止する方法も提案しています。該当する工業用水路と農業用水路は同じ国道に沿って隣接しているので二つの水路をつなぐ工事は用地買収の必要もなく、比較的簡単に、しかも安価で実現できます。

Q5.やはり湖を汽水化するべきではないのか?
A5:逆水門の管理を柔軟化することで、未来への可能性をつなぎます。霞ケ浦を世界一の湖に!

逆水門の管理は、現在霞ヶ浦開発事業の運用規則(操作規則)に則って国交省によって行なわれています。その規則によれば、湖から海側への放流時には逆水門を開放するが、逆に海から湖側への塩水くさび遡上時には一切開放をしない、つまり閉鎖するとしています。このような海側からの遡上を一切認めない状態を完全閉鎖と呼んでいます。この完全閉鎖は1973年から実施され、今日まで一切の見直しが行われていません。1973年以前に逆水門は設置されていましたが、それ以前は一定の日数での開放(海から水を上げること)は継続されていました。
私たちが提案する逆水門の柔軟運用は、湖の汽水化を実施するものではありませんが、逆水門の硬直化した管理方法を見直すことにはつながります。これは、ひとつのターニングポイントであり、未来に向けて湖内にある程度の汽水域を再生することが可能な社会的な条件が整った場合には、かつての汽水域の生物多様性を回復できる可能性への道をひらくものと考えます。まず、霞ヶ浦・北浦を世界一のウナギ産地にして、そのブランド力を高め、再生に向けた大きな流れを作っていきましょう。
霞ヶ浦が世界一を目指すことは、地域の人々に湖への関心と誇りを取り戻すきっかけになり、湖の水質浄化を流域ぐるみで推進することにもつながります。
霞ヶ浦にかつての汽水域を取り戻すことは、多くの関係者による合意形成プロセスとそのための新たな社会システムの構築を前提とする大きな社会実験となるでしょう。わたしたちは、いつの日かそのような取組みが動き出すことを期待して、この逆水門の柔軟運用を提案しています。

湖と森を結ぶ(粗朶消波堤)

霞ヶ浦・北浦流域では、森林面積が流域面積の2割までに減少し、また近年荒廃しています。
この里山・森林を手入れし、切り出された枝や間伐材を、湖岸再生に役立てます。
森林の手入れは、顧用創出、地域活性化に結びつきます。
里山文化も育ちます。
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湖と森と人とがつながる

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<H2>雑木林の手入れは、主に一般市民のボランティアで行われる</H2>
「一日きこり」です。
冬の恒例行事になったこの行事には毎回多くの参加者が集まります。
流域の里山が、こんなにたくさん元気になりました(▲)。kikorimap

粗朶消波施設設置計画の概念

伝統工法が、アサザやヨシを波から守る

市民による公共事業:湖岸自然再生事業。
植えつけたばかりのアサザやヨシは、まだ赤ちゃん。
自立できるまでは波から守る必要があります。
すぐに思い浮かぶのは、コンクリートの壁や石積みの設備による消波施設です。
確かに波は抑えられますが、アサザが自立して増えようとした時、邪魔になってしまいます。
魚も沖と浅瀬を行き来できなくなってしまいます。
そこでどのような施設がいいのかと考えると・・・
・アサザの広がりや生物の移動を阻害しない構造が必要です。
・アサザが自立して自分で波を弱められるようになる頃、無くなってくれたらベストです。
・さらに、余分なお金や資源がかからず
・作るのが難しくなく
・魚床にもなる
・・・こんな消波施設があったらいい。
答えはちゃんと見つかりました。
川の堤防を守るために使われていた、江戸時代の伝統技術、粗朶消波施設です。
粗朶消波施設とは、水底に丸太を打ち込んで枠を作り、中に雑木の枝の束(=粗朶)を入れたものです。(農文協「日本農書全集」)

アサザが自立する頃には枝が抜け、崩れて消失します。
隙間が適度にあるので水はよどまず、魚も通り抜けられます。

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見えにくかった沈水植物の役割に気づく

大きな気づきがありました。
上で延べた粗朶の役割は、実は自然界では、沈水植物が果たしているということです。
自然界では、下の図のようにアサザなどの浮葉植物のすぐ沖側に沈水植物が繁り、沖からの強い波の衝撃を最初に吸収するのです。
粗朶消波施設はまさにこの役割の肩代わりだったのです。
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残念ながら、沈水植物は現在の霞ヶ浦ではアサザ以上に見られなくなっています。
水の透明度が悪い霞ヶ浦では、太陽光が届かないので育つことができないのです。
アサザプロジェクトによる効果がもっと出て、水の透明度が高くなったら沈水植物も育つことができるようになるでしょう。
それまでは粗朶消波施設の出番は続きそうです。

粗朶を設置して4年、植生帯が広がりました

効果はご覧の通りです。目に見えて植生帯が豊かになりました。
●粗朶消波施設による波消し 1998年
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●湖岸に多様な植物群落を再生 2001年
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伝統工法の今日的な意味~農書にみる「人格を持った技術」

近代土木技術は、河川や湖沼の日常的維持管理を市民の手の届かないものにした。
行政や研究者が寄って立つ科学知には普遍性はあっても、専門分化が著しく地域を総体として把握できないという欠点がある。
数値のみで構成した施策を地域に持ち込むことで、自然や生活のあらゆる場面での分断が生じ、地域の一体感が失われてしまう例が少なくない。
実際に多くの河川や湖沼はこのような施策によって、地域の生活や文化から切り離されていった。
河川や湖沼における水質汚濁や生物多様性の低下といった問題の背景には、この「分断化」がある。
近代土木技術に偏重した発想を転換しない限り、水辺の再生を願う人々は主体的に水辺の保全や再生に関わることはできない。

伝統河川工法では、材料は現地調達が原則であり、技術もその土地に合った構造と仕組みを作り上げるもので、人々の生活とのつながりを意識したものであった。
伝統工法には土地や住民と関係性をもった技術が使われていた。
そこにはまた、生活者の経験知が生かされる場があった。
今河川や湖沼と地域住民との結び付きを取り戻そうとする活動に必要なのは、伝統工法に見るような関係性を生み出す技術である。

アサザプロジェクトを構想したときには伝統工法に関する文献や資料なども参考にしたが、とくに、多くの示唆を得ることができたのが三河国の「百姓伝記」や甲斐国の「川除仕様帳」などの農書だった。
農書は江戸時代に日本各地で作られた民間の農業技術書である。現代の技術書とは違い自然のきめ細かな観察や人間の五感を重視した技術が論じられ、またその内容は人生論にまで及び、実に多岐にわたる。
とくに、わたしが農書から強く感じたことは、多様な分野を総合する個々の人格について論じている点である。
つまり、技術が経験知の集成である人格と切り離されては語られていないことだ。
このことは、20世紀に起きた技術の暴走(大量殺戮や自然破壊)を体験したわたしたちにはとりわけ大きな意味を持つのではないか。
わたしたちに必要なのは、科学知と経験知の協働である。

粗朶消波施設の設置について

霞ヶ浦では1990年頃から石積みの大規模な消波堤が各地で設置され始めていました。
この石積み消波堤は水域を分断し、水流を妨げ、ヘドロの堆積を促すなどの環境への影響が大きいため、私たちは危機感を強め、それらの設置を中止するように国交省(建設省)に再三申し入れてきました(申し入れ書等で中止を申し入れてきたのは私たちの市民団体だけです)。
しかし、石積み消波堤の設置がその後も継続されたため、波浪に対して治水上や住民からの強い要望等がありやむを得ない場合に代替案として、恒久的に水域を分断し透過性の無い石積み消波施設による決定的な破壊を回避することを目的に、将来撤去可能で透過性が高い粗朶消波施設の設置を行なうように国交省に提案をしてきました。
国交省では波浪対策として一部を粗朶消波施設にしましたが(大半の対策地域は石積み消波堤)、これらについてはアサザ基金が要望をして設置されたものではありません。
アサザ基金は原則として波浪対策事業に反対を表明しています。
さらに、これらの波浪対策事業に対しては事前調査と事後調査を行ない公表するように申し入れ書を再三国交省に提出しています。
霞ヶ浦で設置されている大規模石積み消波施設に関する申し入れ(pdf)
蓮河原地区・境島地区波浪対策工事(石積み消波堤設置)の中止を求める申し入れ書(pdf)

アサザ基金が提案をして設置した粗朶消波施設もありますが、それらは主に1996年以来の水位上昇管理によって衰退が進んでいたアサザ群落や抽水植物群落の再生を促すために設置したもので、その中でも境島(旧東町・潮来町)や根田(旧出島村)などは湖内で特に波浪が大きい地域です。その他にも波浪の強い地域にアサザの群落が見られますが、それらすべてに粗朶消波施設を設置したわけではありません。

さらに、アサザ保全のために設置した粗朶消波施設は、アサザが群落を形成した段階で撤去することを前提にしています。

また、それらの粗朶消波施設の設置にあたっては、事前の調査が行われ当時国交省が設置した各分野の専門家が参加した委員会において設置の必要性や効果の予測、環境への影響等の議論を公開で行なっています。設置後もモニタリングが継続されています。
詳しくは国土交通省霞ヶ浦事務所WEB内、「霞ヶ浦の湖岸植生帯の保全にかかる検討会」会議資料や「霞ヶ浦湖岸植生帯の緊急保全対策評価検討会;中間評価 」、河川環境管理財団のWEB内の資料等をご覧ください。

アサザ基金による独自の調査も専門家の協力を得て実施してきました。
アサザ基金では粗朶消波施設を水質改善が進むまで再生の見込めない沈水植物群落の代替機能として位置付けています。
調査の結果、粗朶消波施設は沈水植物群落に近い消波効果があり、在来の魚類(ワカサギの稚魚など)の生息場所として機能することも分かって来ました。
実際に、粗朶は最近まで湖内の漁業で利用されてきました。同時に、石積み消波堤での調査も行ない、底質のヘドロ化や生息環境の悪化を確認しています。

沈水植物群落の再生はアサザプロジェクトの目標のひとつですが、そのためには湖の水質改善が不可欠です。アサザプロジェクトはその目標達成へ向けて流域ぐるみでの水質改善を進める取組みを行なっています。
例えば、水源地・谷津田の再生事業や外来魚駆除と魚粉の肥料化、環境保全型農業の推進、流域全域での環境教育の推進、廃食油の回収事業、森林保全と再生などを広域展開する努力を続けています(これらの取組みについては、アサザ基金のホームページをご覧ください)。

尚、一部に上記の波浪対策事業による粗朶消波施設や石積み消波堤の設置をアサザ基金が国交省に要望してきたといった意図的に誤解を広めようとする情報が流されていますが、これらは全く事実に反するものです。また、これらの消波施設で起きている現象(砂浜が消滅した、水質が悪化した、粗朶の流出、トチカガミなどが過繁茂など)を、アサザ基金が関わる粗朶消波施設で起きているかのように伝え批判する一部市民団体関係者があることは残念です。
この関係者には8年ほど前から事実関係を示し事実確認を行なうように求めていますが、「消波施設はみんな同じだ。アサザ基金が国を動かして設置している」等と云った主張を繰り広げ事態を混乱させ続けています。重複しますが、アサザ基金ではそれらの波浪対策事業による消波施設の設置にはこれまで一貫して反対をしてきました。

現在は、上記一部の人によって行なわれた粗朶消波施設への誤解と混乱を招く批判によって、波浪対策事業では現在すべてが石積みの消波堤になってしましました。
今年度も大規模な石積みの消波施設の設置工事が行われ、環境破壊が深刻化しています。
アサザ基金では、継続して国交省にそれらの設置の中止を申し入れていますが、粗朶消波施設を批判する一部市民団体関係者(大学関係者もこの市民団体のメンバーです)からは、これらの石積み消波堤への中止申し入れ等は一切ありません(その一方で、相変わらずアサザ基金が消波堤設置を要望している等の事実に反する批判を続けています。また、事実に忠実であるべき学会等でもこのような主張が繰り広げられていることは科学の信頼性を損なうものであり深刻です)。

誠意ある研究者の皆様には、事実関係をご確認いただき、学問の世界の健全化に向けて、科学的客観的な批判が行われることを期待しています。
また、私たちの取組みは現在多岐にわたっていますので、それらについての科学的な評価をしていただける研究者を求めています。
その他、疑問の点等がありましたら、アサザ基金に問い合わせを頂くようお願いします。

人と湖を結ぶ(アサザの里親制度)

アサザの里親制度

『 アサザを植えつけて、波によるアシ原の後退を食い止めよう!』
1995年、「アサザの里親制度」が始まりました。

アサザの里親と植付けの主役は、子どもたちと公募の市民です。

アサザの種をとり、これを育て湖に植え戻してくれる方に種を配布します。
そして、里親が育てたアサザは、湖に植え戻します。
湖のアサザ群落を回復させ、アサザ群落は波を弱めてヨシ原を再生させます。
市民による自然再生ができるという仕組みです。
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子供たちが支えたアサザの里親制度

アサザの里親は95年200人でスタート。
2人の女の子が、学校ぐるみで参加するため、校長先生に資料を持って
説明したいという動きから、参加者が爆発的に増加しました。
子供たちの自主的な動きがプロジェクトを支えたのです。

湖に生息する野生生物であるアサザを日常の場で育てることで、
湖の自然を理解するきっかけとなり、
自分達が育てたアサザを湖に植えるけることで、湖との絆をつくり、
湖が自然の働きで再生するという物語を共有することができます。

霞ヶ浦再生のシンボル、アサザを育てる里親になりませんか?

satooya2現在、霞ヶ浦のアサザが危機的状況です。アサザを絶滅から救うにはみなさんの協力が必要です!
美しいアサザの花畑を復活させ、様々な生きものが暮らす豊かな湖、「100年後にトキの舞う霞ヶ浦・北浦」を目指して、アサザを守り、育てる取り組みに参加しませんか?アサザの里親になってくださる方を大募集しています。

アサザの里親になるには

アサザの苗(ポット)を無料でお分けします。

里親をご希望の方は、まずはアサザ基金までご連絡ください。
みんなでアサザの苗を育て、夏に湖に植付けに行きましょう。
アサザの苗の配布を行いますので、ご家庭や、学校、職場、グループなどでお申込の上、ご参加ください。
アサザの苗の送付をご希望の方も、下記連絡先へお問合せください。アサザの苗と育て方をお送りします。
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学校の先生方で、アサザを活用した学習をご検討の方は、以下の「霞ヶ浦のアサザを活用した総合学習への取り組み」をご覧下さい。
※この取り組みは生物多様性保全のために行っておりますので、基本的に霞ヶ浦・北流域での募集となります。それ以外の地域の場合はご相談ください。
※アサザの再生は計画的に行っています。植付け会以外で湖への植付けは行わないで下さい。
※育てるのが困難になった場合は、アサザ基金へ全ての苗をお返しください。

アサザの育て方

お渡しした苗は、大きめのバケツにいれて水の中に沈めてください。(葉は表を上向きにして水面に浮かせます。)
あとは、日当たりのよい場所に置いて、茎の成長に合わせて水位を調整してあげてください。
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アサザの苗づくり

アサザの苗が大きくなって茎がたくさんのびてきたら、株分けを行って苗を増やすことができます。
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アサザの苗供給ステーションの協力募集

企業、個人でアサザの苗を育て、里親希望の方に配布していただける方を募集します。
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応募方法
メール、FAX、お電話にて、ご住所、お名前、ご連絡先を明記の上お申込みください。
(郵送での苗のお届けをご希望の場合、送料に関しましてはご負担いただきますようお願いいたします。)
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連絡先
認定NPO法人アサザ基金
   〒300-1222 茨城県牛久市南3丁目4-21
電 話:029-871-7166
FAX:029-801-6677
メール:asaza@jcom.home.ne.jp

アサザとは

アサザとは、ミツガシワ科アサザ属に属する多年性の水草(浮葉植物)で、水面に手のひらくらいの大きさのハート型の葉を浮かべます。
夏から秋には美しい黄色い花をさかせ、湖のアサザにはたくさんの魚や水鳥やトンボなどの生きものが集まります。アサザがあるところは生きものたちの大切なすみかになるのです。
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アサザの種は、水に浮かんで砂浜やアシ原に運ばれます。種はそこで冬を越し、春になると目をだして成長します。
アサザが芽を出した場所は、梅雨の頃には水の中に沈み、アサザは水面に浮葉を広げ、沖に向かってのびていきます。

かつては日本中の湖や沼でみられましたが、現在は水辺のコンクリート護岸、水質悪化の影響で発芽できる場所がなくなってしまい、絶滅の恐れがあるといわれています。
詳細は「霞ヶ浦のアサザが絶滅の危機!」をご覧ください。

アサザが教えてくれた、霞ヶ浦再生へのヒント

アサザは湖岸から沖に向かって水面の広い範囲に浮葉を広げるので、アサザの群落が波を和らげ、岸辺のヨシ原を波による侵食から守ってくれます。
アサザには、自然を少しずつ呼び戻す力があるのです。
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1995年、手探りで「アサザの里親制度」が始まり、アサザをはじめとする水草を霞ヶ浦に植えつける活動をはじめました。そんな中、2人の女の子が、学校ぐるみで参加するために校長先生に資料をもって行って説明したという動きから、参加者が爆発的に増加しました。
プロジェクトを支えたのは子ども達の自主的な動きであり、里親と植付けの主役は小中学校の子ども達や企業・市民団体の方々なのです。

2010年4月現在、取り組みに参加したのは流域の200の学校と20万人もの地域のみなさんです。
流域の小学校を中心に、企業の方々などが里親や植付けをはじめとし、霞ヶ浦の再生を願い、様々な場面でアサザプロジェクトに参加してくださっています。

霞ヶ浦のアサザを活用した総合学習への取り組み

アサザ基金は、1995年からアサザの苗を育て霞ヶ浦に植えもどす学習プログラムや、学校ビオトープを使っての環境学習を提供させて頂いております。
特にアサザは霞ヶ浦で絶滅の危機に瀕しており、アサザを育てることは霞ヶ浦・北浦という身近な自然を守る取組みへとつながります。また、郷土の湖である霞ヶ浦について学ぶ格好の教材でもあります。
学校や地域特性に合わせた総合的な学習(環境学習、教科学習)を行うことで、地域の未来を担う子供たちの学習意欲を高め、生きる力を育てていきます。
御校のこれまでの学習を活かし広げるプログラムを、学校のご都合に合わせた形でご提供させていただいております。ぜひ、ご活用の程よろしくお願い致します。

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霞ヶ浦の水生植物アサザを活用した学習例

アサザを育てる
アサザを育てて湖に植え付け
植物の育ち方(3年理科)
生きものを調べよう(4年理科)春・夏
植物の成長と肥料・日光(5年理科)
植物の実や種子のでき方(5年理科)
湖での観察 生きものを調べよう(4年生理科)春・夏・秋・冬

出前授業詳細
アサザを活用した学習を採用していただく学校さんには、アサザについてとアサザの育て方についてお伝えする出前授業を提供させていただいております。
この他にも、子供たちの夢“生きものと共生する社会の実現”にむけて、地域レベルから地球レベルまで、さまざまなプログラムをご用意しています。まずは、お気軽にご相談ください。

<アサザの苗づくり>
時期:6月~7月
対象:小学校3年~6年
内容:1コマ目(45分):教室で「霞ヶ浦の環境とアサザのくらし」を勉強します
2コマ目(45分):野外でアサザの苗づくりを行います

<アサザの植付け>
時期:夏休み
内容:2コマ(90分):アサザの植付け
(湖への移動手段は学校さんでご手配いただきますようお願いいたします。)

出前授業を希望される学校さんは、下記に電話にてご相談下さい。
問合せ:TEL 029-871-7166

※出前授業は寄付によって運営しています。学校さんのゲストティーチャー制度の謝金をご用意いただければ幸いです。
※基本的に霞ヶ浦・北浦流域での募集です。
それ以外の地域の学校は、まずはご相談下さい。

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湖岸の自然再生

よみがえれアサザ咲く水辺
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アサザプロジェクトの象徴的な事業「湖の自然再生事業」。
この取り組みを、生きものたちがいま、評価してくれています。

波間のアサザがプロジェクトの原点

霞ヶ浦・北浦は死んだと言われていました。
霞ヶ浦は日本で2番目に大きな湖で、湖面積は220平方キロメートル。
流域面積はその約十倍にもなります。
豊かな湖岸の植生帯をもち、漁業資源も豊富であった霞ヶ浦は、首都圏に位置する霞ヶ浦は、人口増加や経済活動の進展に伴った、工業化や都市化に応じた大規模な水資源開発により、湖岸はコンクリートで固められ、水門が閉鎖にされたことで海との連続性が絶たれたのです。
森林やため池などの身近な水源が失われつつあり、流入する水質も悪化。
霞ヶ浦で暮らしていた生きものたちも、湖の環境悪化により住みにくくなってしまいました。
沈水植物が大幅に減ったことで、沖からの波が減衰せず直接コンクリート護岸に当たり、残っていた植物も打ち返しの波で侵食されて、次々と消滅。
湖に暮らしていた鳥や魚なども減っていきました。霞ヶ浦は死の湖と呼ばれるようになっていました。

湖岸の自然を取り戻すアサザプロジェクトの始まり

とにかく現場である霞ヶ浦と向き合い、もっと知ろう。
そんな思いから、1994年より飯島(アサザ基金代表)と小中学生による約252㎞の湖岸を歩く霞ヶ浦の調査が始まりました。
この霞ヶ浦の宝探しをする中で、死の湖と呼んでいた霞ヶ浦にも小さな命が無数に宿っていることにきづきました。
そこでの出会いの一つがアサザです。
アサザが生えているところでは波が和らげられ、岸近くでは波がほとんど無くなっている。
これを目にしたのがプロジェクトの原点になりました。

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アサザなどの波があっても暮らしていける浮葉植物の群落があるところにはでは、波が穏やかになるため、波に運ばれてきた土砂が堆積し、やがて浅瀬を形成するのです。
まずは、霞ヶ浦に希望を持ち続けている多くの方々と一緒にアサザの復元(アサザの里親制度)に取り組みました。
この湖岸の植生が自らを保つためのしくみを活かして湖の自然再生を市民の手で行おう、という発想からアサザプロジェクトの活動が始まったのです。

ピンチ襲来冬季間の水位上昇で大きなダメージ

1996年、 霞ヶ浦開発事業 の一環として、安定した水資源確保の名目に、冬季間の水位を上げる措置がとられ(しかし、現在実際には水余りが生じています)、その影響を受けたのです。
霞ヶ浦では冬季に水位が下がるのが自然な姿です
生き物たち、特に植物はそれに適応しています。
だから冬季に水位が高いことは、それら生きものにとって致命的。
湖岸の植物は危機的に減りました。
また、自然界は、多様な生物同士のつながりで成り立っています。
一つの種が打撃を受けると、他の種にも影響が連鎖的に広がるのです。

市民の声が国を動かす ~植生帯復元事業~

強い危機感を感じた市民達は、冬季の水位上昇の中止を訴え続けました。
国交省がそれに応えて、水位上昇を中止して湖の再生事業を開始しました。
植生帯の復元を市民との協働で実験的に実施し、その期間中は水位上昇をやめる という内容です。
この公共事業の中で、アサザプロジェクトのネットワークや手法が数多く活かされました。
2000年10月~、11ヶ所で取り組みが始まりました。
地区の特性に応じた自然な復元をめざすものです。

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工事の内容

土をいれて、浅瀬を作ります
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粗朶消波堤を設置します

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底土の流出を防ぐことにより、植物の定着を助ける働きが生まれます。
造成が終わった場所には、植物を植えつけます。
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子どもたちや市民の手でマコモやアサザなどの植付けを行いました
(今までに1万人以上の市民が湖に入って植付けをしています)
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植生帯復元前

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植生帯復元後

生き物が戻った!

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アサザのお花畑

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取り組みの甲斐あって、アサザのお花畑が広がりました。
秋には黄色のお花畑が水面に広がり、素晴らしい光景を楽しんでいただく事ができます。

アサザの植付けについて
アサザ基金では、霞ヶ浦にあった元々の植生帯の中にアサザ咲く景観を取り戻すことを目標に取組んでいます。アサザだけが生えているという不自然な自然再生はまったく最初から考えていません。
現在、絶滅の恐れのある霞ヶ浦のアサザ群落を保護することを目的に、もともとアサザが生育していた場所(34カ所・1996年)の内の9カ所(石田、根田、境島、古渡、鳩崎、永山、梶山、大船津、爪木)で植え付けによる群落の再生を行なっています。それらの再生に使うアサザ株は、流域の各小学校で系統保存されている株(それぞれ由来証明書を付けています)や、市民ボランティアや企業、団体などで保存していただいている株(各アサザの里親には、勝手にアサザを植えるなどの行為を行なわない旨の誓約書を書いてもらっています)を、使用しています。
それらの再生は、専門家による研究を活かしながら実施しています。近年(国交省が湖の生態系に影響がある水位上昇管理を実施以来)アサザが急激に減少し続けています。アサザの群落数は34カ所から2010年現在9カ所(根田、麻生、鳩崎、和田岬、境島、大島、爪木、梶山、大船津)に激減しており、このまま群落数を減らし続けることは、霞ヶ浦のアサザを絶滅に追い込むことにつながることから、研究者のデータを基にアサザの種子が自然状態で定着し群落を形成する可能性の高い場所(セーフサイト)から3カ所で群落再生を試みています。
したがって、最近一部の団体関係者から指摘のあるような「やみくもにアサザを植えている」などということは全くありません。アサザ基金では、霞ヶ浦にあった元々の植生帯の中にアサザが咲く景観を取り戻すことを目標に取組んでいます。アサザだけが生えているという不自然な自然再生は最初から考えていません。
アサザは植生帯のメンバーの一員であり、同時に生態系全体に大きな影響を及ぼす湖の水位管理の影響を受けやすい植物でもあります。アサザについては水位管理前後の分布の変遷が正確に分かっていることや、その生活史に関する研究から人工的な水位の変化に伴う影響を受けるという仮説が立てられていた種であることから、指標のひとつになると考えています。わたし達のようなNPOでは、湖全域の植生帯についての水位による影響を詳細に調査することは労力的に不可能です。現実的に、調査可能なアサザを指標に選んでいます。(霞ヶ浦に関しては、水位管理に対してきちんとした提言を行なう研究者がいないことが問題です。水位管理について具体的な案を示さずアサザを批判をするだけの研究者の責任はとくに重大です。)
また、同様の関係者からは、「アサザ群落の再生が沈水植物の再生を阻害している」といった批判がネット上などに流布されていますが、そのような批判については以下のように考えています。

1.原則アサザ群落がもともと生育していた場所での再生を行なっており、湖全体の中で見れば、アサザが湖面を葉で被うとしても限定された地域になることから、もともと湖のほぼ全域に生育していた沈水植物群落の再生場所は十分に確保されています。

2.アサザ群落が水面を被い水中の沈水植物が再生できないという批判については、水位上昇管理以降にアサザ群落が次々と消滅し、すでに消滅後10年以上経っている地域もありますが、一向に沈水植物は再生してきません。
これは、現在の水質汚濁が進み富栄養化した湖の状態(透明度がきわめて低い→水中の沈水植物に日光が届かない)では、沈水植物の再生は不可能であるということです。また、湖の中に造られた浅瀬に沈水植物が再生することがありますが、2,3年でヨシやヒメガマ、マコモなどの抽水植物が浅瀬を被い尽くしてしまうため、沈水植物は消滅してしまいます。
沈水植物群落の再生には、困難な課題ではありますが流域の社会システムの再構築(環境保全型・循環型社会)を通して湖への流入負荷を減らし、湖の富栄養化を改善する以外にないと考えます。そのため、アサザプロジェクトではホームページで紹介しているような水源地再生事業や環境保全型農業推進、流域全域での環境教育、循環型まちづくり事業、森林保全などの多様な取組みを、流域全体を視野に入れ展開しています。これらの取組みを総合的に評価するのが、湖の沈水植物です。

3.長期的な視点でアサザの存在を捉えてみた場合、アサザプロジェクトの流域全域での展開が実を結び将来湖の富栄養化が改善された時には、各アサザ群落の大きさ(葉で水面を被う面積)は縮小するでしょう。それは、かつて霞ヶ浦が富栄養化する以前の調査結果を見ても明らかです。それに変わって透明度の高くなった湖内に大規模な沈水植物群落が再生されると考えています。このような状態がアサザプロジェクトの目標となっています。
なお、アサザ基金では、沈水植物群落の再生実験をこれまでにも行なってきました。霞ヶ浦の湖内での実験(日光が届く浅瀬で再生を試みたが失敗)の他にも、学校の使われなくなったプールを利用した実験などを行ない環境教育と一体化した形で調査や観察を実施しています。プールでの実験では透明度の回復に伴い全域を沈水植物で被うことができました。また、一緒に植えたアサザの群落もあまり大きくならないことを確認できました。

4.アサザ群落ができると水面を葉で被うために、水中の酸素が減少し水質を悪化させるという批判があります。その場合よく参考事例として示されるのは、浮草(湖底にまで茎をのばさず湖底に根も張らない)で水面を被われた水域です。たとえば「ボタンウキクサ(外来種)で被われた池を見せて、これに黄色い花を付ければアサザと同じだ」といった乱暴な批判を行なう研究者がいます。
しかし、アサザは浮草とは違い(アサザは水中の茎から多くの根を出すヒシとも異なります・ヒシは一年草でかつ湖底で種子が発芽できるため、前年までに散布された種子から一気に大きい群落をつくることができます。一方アサザは多年草で、種子は湖底では発芽できず、一気に水面を覆うことはありません)、アサザは水面に浮く葉から茎が湖底に向かって伸び、そのまま湖底の土の中の地下茎につながっています。水面に浮くたくさんの葉のそれぞれには小さな穴がいくつも開いていて、ここから酸素の少ない湖底の根にまで空気中の酸素を水中の茎を通して送っています。アサザはこのような通気システムを持っているため、アサザ群落の下の水底には酸素が根から供給されます(Grosse W, Mevi-Shuetz J (1987) A beneficial gas transport system in Nymphoides peltata. American Journal of Botany, 74, 947-952.)。また、アサザ群落の無い水底に較べて、水底に生息する生物の種類・数ともに多くなるという研究があります(Brock TCM, Van der Velde G (1996) Aquatic macroinvertabrate community structure of a Nymphoides peltata-dominated and macrophyte-free site in an oxbow lake. Netherlands Journal of Aquatic Ecology, 30, 151-163.)。
つまり、アサザが水質を悪化させるという評価は、アサザのごく一部分を見た個別縦割り型評価の典型といえます。

いずれにしても、アサザはもともと自然に霞ヶ浦の植生帯の一員として生育していた水草です。そのような植生帯の中でアサザが多様な生物とどのような複雑な相互作用を持つのかはまだ十分に解明はされていません(アサザの葉を食べる魚や水鳥、昆虫等との関係・食物連鎖もその一部です)。しかし、それは、植生帯と構成するアサザ以外の多様な種も同様であり、そのような科学的な視点から見ればある側面を捉え「どの水草は悪い」「どの水草は良い」といった勝手な価値観を声高に主張し、生態系の解明に向けた研究や評価に持ち込むこと自体が、非科学的であり科学の基本を逸脱した行為と言わざるをえません。とくに大学等での科学教育の充実を望みます。
しかも、霞ヶ浦のアサザは現在きわめて危機的状況にあり、これ以上の減少を食い止めなければならない時に、上記のような部分的な評価で「アサザを植えるのは悪いこと」「水質を悪化させる」などと云った情報を流布することは、ただアサザを絶滅に追い込む手助けをしているに過ぎないことになります。

最後に、アサザの保護は霞ヶ浦再生事業の一部ですが、保護の背景には湖の水位管理の在り方や湖の生物多様性の保全等の重要な課題があることを十分に理解して頂き、批判をされる場合には、自分はどのように具体的に湖を再生する(例えば、沈水植物群落や水質改善、水位管理など)ことができると考えているのかを示して頂きたいと思います。一方的に相手を批判する姿勢では、霞ヶ浦再生の取組みの健全な発展は望めません。
みなさまの理解と協力をお願いします。

NPO法人アサザ基金

アサザ群落の分布について
霞ヶ浦のアサザ群落は1994年と1996年では、湖全域の34カ所で確認されています(西廣ほか 2001, 応用生態工学)。地元の方々からはそれ以前には他の場所でも見たという話も聞いています。
また、「霞ヶ浦の水生植物」の中でアサザは「霞ヶ浦では、ほぼ全湖に散発的に分布し、波浪の影響を受ける開水域にも大きな群落をつくる。特に西浦右岸下流の北利根川河口の大群落は、面積3haに及ぶ純群落で、夏秋の頃沖側から眺めると、ガマの群落を背景にして一面に黄色の花を開いた風景はなかなか美しく、見ごたえがある。」と記述されています(桜井義雄、国土交通省霞ヶ浦河川事務所(2004) 霞ヶ浦の水生植物―1972~1993.変遷の記録, 信山社サイテック)。
しかし、一部にアサザは元々霞ヶ浦にはあまりなく、1994年頃に雨が少なく夏が暑い等の条件が重なったことでたまたまアサザの生育に合った条件が重なり、その結果一時的にアサザが多く見られただけであり(一時的な特殊な現象に過ぎない)、そのような一時的で特殊な現象を基にアサザを保護するというのはおかしいという意見(批判)があります。
わたしたちは、このような意見はアサザの生態を無視したものであり、科学的な根拠が示されず検証も行なわれていないため、憶測にすぎないものと考えます。その理由は以下のとおりです。

たとえば、ヒシは1994年頃に湖の各地で突然大きな群落を作りました。その理由は、この頃は上記のような気象条件があり、ヒシの生育に適していたためと考えられます。しかし、それに加えてヒシが一気に湖の各地に群落を作ることができた大きな理由がありました。それは、ヒシは一年草で生育条件の良い年に大量の種子を生産し湖底に広く散布するので、次に条件のよい年が来た時には湖底に蓄えられた種子が一気に広範囲で発芽し茎を水面にまで伸ばし葉を広げることができるからです。実際に、これまでにも好条件の年にヒシ群落は突然湖の各地に出現しています。
上記のように、ヒシが一気に大きな群落を各地に形成できる最も大きな理由は、種子が湖底で発芽できることにあります。
では、ヒシと同じ浮葉植物であるアサザも、批判をしている人が言うように1994年頃、好条件のもとに大発生をしたと考えるべきなのでしょうか。実は、アサザにはヒシのように一気に群落数を増やし群落面積を増やすことができない理由があります。それは、アサザはヒシと違い湖底で種子を発芽させることができないからです。アサザの種子は浜などに打ち上げられ、水辺の陸地部分で発芽する生態をもっています(鷲谷 1994, 科学、高川 2006, 博士論文)。1994年頃に湖で確認された34カ所のアサザ群落の大半は、周囲に種子を発芽させるために必要な浜やヨシ原などの陸地を持っていませんでした。つまり、コンクリート護岸(垂直の壁)に隣接した環境にあったわけです。したがって、大半のアサザは生育に好条件の年であっても、種子から群落を作ることはできない状況にありました。もし仮に、アサザ群落の近くに浜やヨシ原などの陸地があった場合にも、陸地で発芽したアサザの株がランナー(横に伸びる茎)を伸ばして水域に広がり小さな群落を作るにも数年はかかります。実際に私たちが、アサザを植え付けてから、その後の推移を観察した結果、植え付け後にアサザが広がりある程度の群落を形成するには10年近くかかることが分かっています。したがって、どんなに好条件が揃っても、アサザが短期間に種子から発芽して急に各地に群落を形成するとは考えられません。
さらに、陸地部分で発芽したアサザも、ほとんどが大きな波浪や増水などを受けて流されてしまったり、まわりに背の高い草が茂って日が当らなくなって枯れてしまったりして、実際にランナーを伸ばして湖に群落を作ることができる株はほとんどなく、まして、現在の湖ではコンクリート護岸の影響で波が荒くなり、さらに不自然な湖水位の管理の影響も加わっていることを考えれば、アサザの種子が発芽して湖に群落を作ることはほとんど不可能に近い状態になっています。
このようにアサザが種子から群落を作ることがほとんど出来ない状況は、湖岸のコンクリート護岸化が始まった1970年代から1990年ごろまでに湖全域に及びました。(アサザ保護をテーマにした環境学習では、上記のようなアサザを減少に追い込む原因について学ぶことで、湖の多くの生物が同じように護岸や水位管理、水質汚濁等によって大きな影響を受けている現状を知り、改善の方法を考える学習へと展開します。)
以上のような理由から、1994年ころに確認されたアサザ群落は、かなり以前(1970年頃から始まった護岸工事以前)に種子から広がった群落の生き残りであり(アサザは多年草です)、「アサザはもともとそんなに無かった」という批判をする人が言うように、当時の34カ所のアサザ群落が好条件のもとに急に増えた(発生した)と考えることは不可能です。
上記のように、アサザが長い間種子から新しい群落を作ることができない環境にあったと考えられること、また現状でも種子の発芽する条件がほとんどないということは、アサザがいつ絶滅してもおかしくない状況を示しています(高川 2006, 博士論文)。現在生き残っているアサザ群落の寿命が尽きたり、水位上昇(1996年~)のような悪条件によって群落が衰退してしまうと、一気に絶滅してしまう恐れが高いのです。

アサザは湖の生態系の一員です。そのひとつの生物が危機的な状況にあるということは、同じように湖の自然環境に依存してきた他の多くの生物も、人間による湖の環境の改変によって大きな影響を受けていると考えるのが自然です。したがって、アサザによって示されている問題を、アサザだけの問題として狭く捉えるのではなく、湖に生息する多様な生物への影響を考えるひとつの契機と考え、湖の生物多様性への人々の関心を高め、湖の生態系保全に必要な考え方の普及や霞ヶ浦再生活動に結び付けていくことが、アサザの保護に取組む私たちの真の目的です。
これまで述べてきましたように、一部団体関係者が言うように「もともとは霞ヶ浦にほとんど無かったアサザを、一時的に増えた特殊な現象を基に保護するのはおかしい」といった批判は科学的とはいえません。上記のような批判を科学的な根拠もなく思い込みで主張することは、アサザだけではなく湖の生態系を保全するための取組みを後退させるだけです。実際に、このような無責任な主張によって、重要な議論が混乱させられてきたのも事実です(それにより、アサザ衰退を契機に行なわれていた水位上昇の中止(2000年)が2006年にはほぼ再開されてしまいました。また、アサザ批判と一緒に行なわれた粗朶消波施設への批判に乗じて、環境破壊著しい石積み消波堤が一気に増設されていきました)。
今緊急に求められているのは、国交省による不自然な湖水位の管理(冬期の上昇など)が生態系に及ぼしている影響について科学的に検証することと、今後に向けて自然と調和した水位管理の実現に向けた真摯な議論を重ねていくことです。一部の団体関係者によって行なわれている上記のような批判の仕方は、結果として現行の水位管理による湖の生態系へのダメージを継続させるだけであり、湖の多くの生物を絶滅に追い込むことにつながることを関係者は十分に理解し、改めるべきです。
研究者の肩書を使い次々と科学的な根拠の乏しい原因仮説を主張し、議論をただ長引かせ問題解決を遅らせた結果、被害を拡大させ多くの犠牲者を出した水俣病の教訓を忘れてはなりません。
わたしたちは霞ヶ浦の再生へ向けた取組みや研究の健全な発展を心から望みます。

NPO法人アサザ基金