アサザプロジェクトとは?
アサザプロジェクトは、日本で二番目に大きな湖である霞ヶ浦に昔のような豊かな自然ときれいな水を取りもどそうとする市民たちによって、1995年からはじまりました。アサザプロジェクトでは、子どもと大人が知恵を出し合い協力し合って色々なことをやっています。子どもたちは、このプロジェクトを動かしていく主役です。君たちが持っている未来への夢や創造力、自然を感じる力がなければアサザプロジェクトは推進していくことができないのです。
霞ヶ浦の自然をこわしたのも、きれいだった水を汚したのも人間です。人間がやったことだから、人間がよくしていかなければなりません。しかし、霞ヶ浦に昔のような豊かな自然やきれいな水をとりもどそうと何十年もいろいろな人たちが努力をしてきましたが、うまくいきませんでした。1990年ころになると、霞ヶ浦の環境はこれからも悪くなっていくだけで、昔のようによくすることはできないと、多くの人たちがあきらめはじめていました。
霞ヶ浦は日本で二番目に大きな湖です。このように大きな湖の環境を良くしていくことはたいへんです。今まで通りのやり方や考え方では通用しません。今までの考え方にこだわらずに、新しい考え方に変えること(発想の転換)が必要です。
そこで、このままではいけないと思った市民たちが集まって、1995年にアサザプロジェクトがはじまったのです。この集まりには、大人だけではなく子どもたちも参加しました。霞ヶ浦に豊かな自然やきれいな水を取り戻すためには、一部の大人だけではなく、様々な大人たちが協力し合うことが大事です。そして、大人だけではなく子どもたちの協力も必要でした。だから、アサザプロジェクトには、霞ヶ浦のまわりのたくさんの小中学校が参加しました。その数は200近くになります。
子どもたちには、大人の人たちが失ってしまった夢の力や創造力があります。だから、子どもたちには大人たちが思いつかなかったような考えやアイデアを見つけることができるのです。子どもたちの考えやアイデアは大人たちを動かす力をもっています。
意見や考えが違うと言って協力し合わなかった大人たちが、子どもたちの提案でいっしょに活動するようになることがあります。アサザプロジェクトには、これまでにのべ25万人もの市民が参加しています。もし、子どもたちの参加がなかったら、こんなに多くの市民が参加することもなかったでしょう。
霞ヶ浦に豊かな自然ときれいな水をとりもどすという大人だけではできなかった難しい問題に挑戦するためには、君たち子どもの力が必要です。君も一緒に霞ヶ浦をよみがえらせ、自然を大切にする新しい社会をつくる仲間になりませんか。
そして、霞ヶ浦以外の地域に住んでいる君も、アサザプロジェクトと同じような取り組みを自分たちの地域でもやってみませんか。アサザプロジェクトの出前授業は、北海道から沖縄まで全国各地で行われています。もしかしたら、君の学校にも行くかもしれません。日本各地でアサザプロジェクトを参考にした取り組みがはじまっています。各地でどのような取り組みをしているかは、このホームページで調べてみてください。
きっと君の地域の環境問題を考える時の参考になると思います。