生物多様性保全(湖がよろこぶ野菜たち)

湖がよろこぶ野菜たち

アサザプロジェクトでは、2005年から霞ヶ浦の漁協や流域の農協、スーパーと共同で、湖の外来魚を捕獲し魚粉肥料にして農産物を栽培、販売する取り組みを行っています。
「湖がよろこぶ野菜たち」というブランド名で販売中の農産物が、多くの消費者の手に渡ることで、湖の生態系に影響を与えている外来魚の駆除や水質浄化を効率的に進めようという取り組みです。

※この事業は現在プロジェクトパートナーを募集しております。詳しくはこちらをご覧ください。

「湖がよろこぶ野菜たち」とは
霞ヶ浦でとれた外来魚や、網に入っても販売できない未利用魚を丸ごと粉末にした肥料を用いて、流域の農家で栽培された野菜たちです。
この野菜をおいしくいただくことで、霞ヶ浦の生物多様性保全、水質浄化など、湖の再生に貢献することができる、という付加価値のある農産物ブランドです。
2006年11月21日(火)からは地元の最大手スーパーマーケット カスミ20店舗で販売されています。

生物多様性保全への効果
霞ヶ浦では、外国から持ち込まれたブラックバスやハクレンなどの外来魚が増え、在来の魚や様々な生きものは生存競争に勝てず減ってしまうという問題があります。
そこで、外来魚・未利用魚を漁師さんに捕獲してもらい、この魚体を魚粉に加工して、肥料や飼料として流域での農畜産業に利用してもらえるようにしました。
これまで接点の少なかった漁業と農業がコラボレーションし、外来魚を魚粉肥料として有効に活用することで、根絶が不可能に近い外来魚を持続的に駆除するシステムができます。

2005年から2009年12月現在までに合計約350tの外来魚、未利用魚を水揚げしています。チッソやリンの除去量に換算すると、チッソ約8,5t、リン約2,5tを湖から取り出したことになります。

水質浄化への効果
魚体が成長するときに体内にチッ素やリンを蓄積していくので、この魚体を湖から取り出すことで、効率的に湖の富栄養化の要因となっているチッ素やリンを取り出すことができるというしくみです。
霞ヶ浦は広さ220km2、水の量は約8億トンもあります。
これだけの水をきれいにするのは一見大変そうですが、魚粉肥料の普及をさらに広げ、外来魚の捕獲数量を増やしていくことで、霞ヶ浦の水質浄化を進めていくことができると考えています。

「北浦・霞ヶ浦環境パートナーシップ市民事業」
「湖がよろこぶ野菜たち」の生産、販売、外来魚捕獲、魚粉肥料の生産などの一連の取り組みは、流域の様々な主体が連携した「北浦・霞ヶ浦環境パートナーシップ市民事業」として行っています。
漁業-農業-流通-消費がひとつの輪になり、湖を再生させる大きなつながりが生まれました。
この循環によって、漁業・農業の活性化、生態系保全、水質浄化、地域活性化という多面的な効果が期待されます。

漁師の皆さんのご紹介
きたうら広域漁業協同組合の皆さんと霞ヶ浦漁業協同組合連合会の皆さんが外来魚水揚げにご協力くださっています。

とっているのはこんな魚です。

チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)
北アメリカ原産 オオクチバス(ブラックバス)
北アメリカ原産

ブルーギル
北アメリカ原産 ハクレン
中国原産

魚粉肥料
外来魚は工場で魚粉に加工されます。

魚体を丸ごと使っているうえに淡水魚由来なので塩分が少なく、肥料、飼料として一級品です。
専門機関で検査を行い環境基準を満たしていることを確認済みです。
家庭菜園にも利用できますので、魚粉肥料お求めになりたい方はアサザ基金asaza@jcom.home.ne.jpまでご連絡ください。

農家の皆さんのご紹介
JAやさとのキュウリ農家の皆さん

JAやさとの所在地は、茨城県石岡市の旧八郷地区。
霞ヶ浦の水源である恋瀬川の流域に位置し、筑波山の山並みに囲まれています。
絵になりそうな美しい風景に囲まれたキュウリ畑で、生産者の皆さんが丹精こめたブルームきゅうりが、「湖がよろこぶ野菜たち」の第一弾として2006年11月、スーパーカスミの店頭に並びました。

JAやさとでは、環境保全型の農業に早くから取り組んでいます。
(「湖がよろこぶ野菜たち」のトレーサビリティのページもご覧ください。)

湖がよろこぶ料理
湖がよろこぶ野菜をおいしくいただくためのレシピをご紹介します。

ごま油、いり胡麻の「ごま」が食欲をそそる
きゅうりどんぶり
面倒な白和えがキュウリで簡単
かわり白和え

レンコンが彩り豊かに変身
甘すっぱい大地の恵み
家族そろって、一日の元気を楽しくもらう
ポパイの巣ごもり煮

目から鱗の小松菜の新たな旅立ち
エスニックand小松菜

 
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