オオカミと考える獣害対策で町を元気にする~三重県多気郡大台町の小学生による総合学習
宮川の最上流部に位置する三重県多気郡大台町は、壮大な大台ケ原の山懐に抱かれた自然恵かな地域です。ここでは過疎化や獣害、森林荒廃による土砂崩れなどの問題が深刻化しています。この地域にある小学校に通い、子ども達と、生き物とお話しをする方法を学び、地域のお宝探しの学習を行いました。問題の資源化がテーマです。
学習する中で、印象的だったのは、子ども達から何度も発せられた「害獣が増えたのは、日本オオカミがいなくなったから」という言葉でした。宮川の上流域は絶滅した日本オオカミが最後まで生き残っていた地域といわれています。そのため、地域には、今でも日本オオカミへの思いや記憶が生きていることが、子ども達との対話を通して見えてきました。そこで、地域の深刻な課題である獣害の対策を、オオカミと相談しなから考える学習を行うことにしました。オオカミとお話しする方法を学び、オオカミの目になって獣害問題を見つめ直すことで、駆除といった従来の獣害対策とは異なる発想が、子ども達から生まれてきました。詳しい内容は、学習事例集をご覧ください。(p6〜7)
エッセイ 狼と茶畑と子ども達
授業中は、共感できる意見が出ると、生徒達が一斉にウオーと狼の遠吠えで応えていました。ユニークな提案が次々と発表され、創造的な学習ができました。












