都市と農村を結ぶオーガニックハロウィン

牛久駅前の欅並木を都市と農村の交流の場(循環の輪が広がる場)に変えよう。

牛久市は、西部で都市化が進み人口が増加する一方で、東部(農村部)では過疎化が進み耕作放棄地の増加や森林の荒廃、放置竹林の増加などが深刻化しています。また、同じ市内にありながらも、東西の交流があまりありません。
私たちは、欅並木を通して牛久市には多様な地域や環境があることを、人々が感じ取れるようなイベントや活動を提案して行きたいと思います。そして、それぞれの地域が抱える問題や課題を欅並木で生まれる新たな結びつきや協働によって解決に導いていきたいと考え、オーガニックハロウィンを実施しました。

茨城県牛久市内の都市部と農村部の過疎地域の交流を促し両地域が抱えるそれぞれの問題や課題の解決をはかります。このプロジェクトでは、若者に人気のハロウィンを交流の場にして、両地域が抱える以下の問題を結び付け解決をはかります。

1.牛久市の農村部では、過疎化が進み集落周辺の里山では放置育林が増加し多様な生物の生息地となっている雑木林を浸食しつつあります。また、空き家や耕作放棄地が増加しています。独居老人が増えて地域での人的交流が失われつつあります。

2.牛久市の都市部では街路樹の落ち葉の増加が問題化しています。とくに、牛久駅前のケヤキ並木では落ち葉の量が多く処理に苦慮しています。対策として、ケヤキの枝を切り詰めるため景観が損なわれています。また、ケヤキ並木のある大通りでは駅前であるにも関わらず人通りが少なく活性化が求められています。

本プロジェクトではハロウィンのイベントの一環として以下の活動を農村部と都市部の交流によって行ないます。

  • 農村部で放置竹林の整備をボランティアで行い、切り出した竹を使って竹箒を地元のお年寄りに指導してもらって作成します。
  • 作成した竹箒を使って駅前のケヤキ並木の落ち葉集めをするイベントをハロウィンに合わせて行ないます。
  • 集めた落ち葉を農村部の耕作放棄地に運び込み腐葉土を作成します。
  • 熟成した腐葉土を肥料に使って、耕作放棄地を再生した畑でカボチャなどの野菜を、再生した水源地谷津田(かっぱん田や南中田んぼ等)で稲を無農薬栽培します。また、オーガニックの作物の普及をはかるため、趣旨に賛同する農家に腐葉土を配給します。
  • これらの畑で収穫したカボチャや米などの無農薬有機栽培の作物を、ケヤキ並木の落ち葉集めのイベント「オーガニックハロウィン」で販売します。ケヤキ並木沿いの空き地や空き店舗を利用してマルシェや様々なイベントを開催して駅前の活性化をはかります。
  • 本事業を契機に都市部からのボランティアを受け入れ、竹林整備や腐葉土作りや耕作放棄地再生などを行い、集落内の空き家を改修して農村部の住民との交流を促す拠点として活用します。
  • オーガニックハロウィンの企画運営を市内の農村部と都市部にそれぞれある小中学校の総合学習や交流学習の場として活用します。
  • 放置竹林が拡大して、里山の環境を悪化させています。

竹箒で街に魔法をかけよう〜牛久ファンタジー化計画

欅並木をファンタジー化して、牛久の第一印象を作ろう。

牛久を初めて訪れた人たちは、この街にどんな印象を持つでしょうか。多くの人たちは牛久駅から出てからまず触れる街の雰囲気、つまり牛久の第一印象はどのようなものでしょうか。駅東口(シャトー口)を出ると、まず視界に入って来るのは奥に向かってのびる欅並木です。

この欅並木は、駅から降りた訪問客が最初に出会う牛久市の景観であり、牛久市のイメージを左右する重要な要素となっています。牛久の街の導入部にあたる部分です。この欅並木から市民のみなさんは何を感じますか。この欅並木は、物語で言えば導入部に当たります。これからどんな物語が始まるのか、どんな出会いがあるのか、初めて牛久を訪れた人たちに期待や夢を抱かせる為の重要な場です。つまり、牛久が有するポテンシャルを表現する場です。

私たちは、駅前の欅並木をファンタジー化して、みんながワクワクする牛久の物語を作ることを提案します。

欅並木で出会う、始まる。

素敵な物語はいつも想定外の出会いから始まります。私たちは欅並木を牛久の様々なものや人が出会う場に変えていきたいと考えます。欅並木を牛久に潜在する魅力を感じさせ、ここだけの物語が始まる予感させる場に変えていきたいと思います。それには、欅並木と関わる人々やものを増やしていくことが必要です。

欅並木は、牛久の市民とどれくらい関わり合っているでしょうか。並木の間に季節の草花を育てるボランティアの方々はいますが、多くの市民はただ自動車や自転車に乗って通り過ぎていくだけかもしれません。

欅並木の維持には、現在いくつかの問題や課題があります。一番の課題は、秋に舞い散る落ち葉の処理です。車道や歩道に落ちる落ち葉を掃き集め処分するために多くの労力が必要になっています。落ち葉を減らすために、欅の枝を切り詰める剪定も行われ、原宿表参道の欅並木のような欅らしい伸び伸びとした樹形を楽しむことができません。原宿では、落ち葉の時期になると多くのボランティアが集まり落ち葉掃きをしているそうです。このような人々の関わりによって、美しい欅並木が維持されていると聞いています。集めた落ち葉は、郊外の農家に持って行って腐葉土にして野菜栽培に活用されているそうです。

牛久の欅並木もこのような人々との関わりによって、その姿を変えていくことができるのではないでしょうか。

欅並木に魔法をかけよう!牛久市が持つ多様性を感じられる場にしよう。

 牛久市には様々な特色を持った地域があります。また、市内には様々な課題や問題があります。欅並木が抱える問題や課題の解決に向けて、様々な人々が出会い繋がることができたら、欅並木も牛久市も変わることができるでしょう。牛久市の玄関口牛久駅に繋がる欅並木が街に変化を生み出す出来事が生まれる場所になれば、牛久市のイメージも大きく変わります。

牛久駅東口の空き地(原っぱ)で毎年開催しました。

紙芝居を観たり、ススキミミズクを作ったりしました。

落ち葉で作った腐葉土をりんご園に運んで使ってもらいました。

 
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